沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設反対を掲げ、11月16日の県知事選で圧勝した翁長雄志知事が10日就任し、初登庁しました。
(写真)沖縄県庁に初登庁する翁長雄志知事=10日、那覇市
午前9時に翁長氏が県庁1階ロビーに現れると、県職員や市民が大きな拍手と指笛で出迎えました。秘書課職員が翁長氏の左胸に知事バッジを着け、花束を渡すと、翁長氏は顔をほころばせながら、職員の作った“花道”を歩きました。
就任会見で翁長氏は、「あの美しい大浦湾を埋め立てる新辺野古基地は造らせない」と明言。「(新基地反対の)民意をしっかりと日本政府に伝えたい」と決意を語りました。
仲井真弘多前知事の昨年末の埋め立て承認については、「法律的な瑕疵(かし)がないか検証し、専門家の意見を踏まえて判断する」と強調。知事権限を行使して、承認の「取り消し、撤回も視野に入れる」と改めて表明しました。
また、防衛省沖縄防衛局が9月に提出した埋め立て変更申請について「中身が乱暴だ」と述べ、承認しない考えを示唆しました。
米海兵隊普天間基地(宜野湾市)の返還については、「戦後、沖縄は基地を自ら提供したことは一度もない。それを世界一危険だからといって、沖縄側が代替施設を考えるというのは理不尽だ」と述べ、日本政府の責任で対応すべきだとの認識を示しました。