秘密保護法案反対の声が列島にとどろく最中に、政権与党から信じられない暴言が飛び出しました。自民党の石破茂幹事長が自身のブログで、法案に反対する国民のデモとテロを同列視したのです。 「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」というのです。
知る権利を奪い、人権を侵し、日本を戦争する国にしようという法案。それに対して、黙ってはいられないと広範な国民が立ち上がっているのが今の状況です。それを「絶叫戦術」「テロ行為」などと切り捨てるところに、この悪法を押し通そうとする勢力の強圧で独裁的な感覚がみえてきます。国民一人ひとりがみずからの意思で参加し、主張し、世論に働きかける。日々世界中で行われているデモは民主的な社会をつくるために欠かせない活動です。
労働者の権利を勝ちとってきたメーデーをはじめ、反戦平和や人権、生活向上をもとめるデモは、社会を進歩させてきました。3・11後、日本の行く末が問われるなかで脱原発のように誰もが気軽に参加できる形もひろがっています.
選挙制度のマジックで自民党は圧勝したが、選挙で公約にない政策を推し進める自民党に、国民は政治を一任したわけではありません! 従って、国会での方向と国民の意見とが違っている場合は、デモという表現方法で、意思を示すことは当然です。
暴力と憎しみの連鎖を生み、恐怖社会をつくるだけのテロ。その卑劣な行為を、非暴力で意思を表明するデモと重ねることがまさに、国民の声を真摯に聞く気のない、民主主義とは相いれない異常な感覚です。 秘密保護法の「秘密」の「テロリズム」についての解釈の拡大がここでも疑われ、国民の目・耳・口をふさぐことが狙われていることを明示する事例でもあります。
石破氏は、日本が再び他国を攻撃できるよう「海兵隊をもつべきだ」と口にしています. 憲法を変え、自衛隊を国防軍に変え、最悪の暴力である戦争に日本を巻き込もうとする政権党の中心人物。それが非暴力のデモにおびえるとは。反対運動の盛り上がりに暗黒勢力が追いつめられている証拠でしょう。