日本共産党の小池晃書記局長は8日、BSジャパン番組「日経プラス10サタデー~ニュースの疑問」に出演し、東京都議選での大敗に無反省のまま秋の臨時国会で改憲案の提出を狙っている自民党は、「民意をあまりに軽んじている」と批判しました。
大敗後の“信頼回復”を問われた自民党の平沢勝栄衆院議員は、「自民党の驕(おご)り、傲慢(ごうまん)さ、謙虚のなさに強烈な批判を受けた」とする一方、改憲問題は「都議選で焦点として争ったわけではない。党是だから粛々と進める」と無反省な発言を続けました。
これに小池氏は、安倍晋三首相がわざわざ都議選中に秋の臨時国会への改憲案提出に言及したとして「改憲に対して都民が明確な審判を下したと見るべきだ。それでも提出するというのは、民意をあまりに軽んじている」と語気を強めました。
加計学園疑惑が話題になり、司会者は、安倍首相不在のまま衆参で閉会中審査を開くのは「説明責任を果たすのが本気じゃないと思える」と苦言。小池氏は、前川喜平・前文部科学事務次官の証人喚問とともに、首相が出席する予算委員会の集中審議でないと「国民は納得しない」と迫りました。
平沢氏が「(閉会中審査で前川氏の)参考人質疑を見てからだ」と述べたのに対し、小池氏は「それは違う。首相自身が、指摘があればその都度、丁寧に説明責任を果たすと言っているではないか」と反論。民進党の松原仁衆院議員も「政治は謙虚であるべきだ」と求めました。
北朝鮮問題に関連し、小池氏は核兵器禁止条約が国連で採択されたことをふまえ、「日本が唯一の戦争被爆国として核保有国と非保有国の間を橋渡しする役割を果たし、世界全体で北朝鮮に核開発を放棄させる圧力をかける外交戦略が必要だ」と主張しました。
最後に野党共闘について問われた小池氏は、「安倍政権の暴走を止める大きな流れが日本に生まれているのは間違いない。野党が本気で共闘する議論を真剣にやる必要がある」と述べました。