労働運動と市民運動が連帯して、安倍政権がねらう労働法制の改悪に反対し、「共謀罪」法案を廃案に追い込もうと24日、東京・日比谷野外音楽堂で連帯集会が開かれました。2500人(主催者発表)が参加。集会後に銀座までデモ行進し、「共謀罪はいますぐ廃案」「過労死なくせ」とコールを響かせました。
ナショナルセンターの違いを超えた労働組合や弁護士、市民など幅広い団体でつくる「1日実行委員会」が主催し、総がかり行動実行委員会が協力したものです。
(写真)労働法制改悪と共謀罪創設に反対して
声をあげる参加者
=24日、東京・日比谷野外音楽堂
情勢報告した日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎幹事長は、「労働運動と市民運動が手を取り合い、立憲民主主義を回復しよう」とよびかけ。海渡双葉弁護士が「共謀罪」法案について情勢報告しました。
各界で運動をすすめる代表らが発言。平和フォーラムの福山真劫代表は、共謀罪は労働運動、市民運動などを監視する法案だとして、「戦争法を上回るたたかいを」と訴え。全国過労死を考える家族の会の寺西笑子代表世話人は、政府の残業時間の上限規制について「過労死するような働き方にお墨付きを与えるものだ」と批判しました。
作家の雨宮処凛さん、雇用共同アクションの伊藤圭一事務局長らが発言。エキタスの古賀勇人さんは、「組織、世代の違いを超えて手をたずさえ、よりよい社会をつくろう」とよびかけました。
政党から日本共産党の山添拓参院議員、民進党の逢坂誠二衆院議員、社民党の福島瑞穂参院議員があいさつし、参加した国会議員らが壇上で手をつなぎ、声援にこたえました。自由党の小沢一郎代表のメッセージが紹介されました。
廃案に追い込もう
― 総がかり行動実行委など 国会前訴え
「強行採決今すぐ撤回!」「野党はがんばれ!」―。衆院本会議で「共謀罪」法案が強行採決されてから一夜明けた24日昼、共謀罪NO!実行委員会と総がかり行動実行委員会の国会前行動で、約600人(主催者発表)が声を上げました。
共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会の加藤健次弁護士が主催者あいさつ。国連特別報告者が同法案に懸念を示したことに対し、政府が抗議したことを、「政府はその顔でサミット(26~27日)に行く。国際社会に対して恥ずかしい。もう一回り、二回り運動を広げれば廃案に追い込めると確信している」と呼びかけました。
横浜市から参加した男性(72)は「多数だから何をやってもいいというわけではない。少数者の意見も政策に生かしていくのが民主主義。安倍さんはそれを分かっていない」、63歳の女性は「戦争する国に戻してはいけない。若い人たちにこんな社会を残したまま、死ねない」と話しました。
日本共産党の辰巳孝太郎参院議員が「政党ビラを配っていた堀越明男さんが不当逮捕された事件では、170人の公安警察を動員し尾行・盗撮した。法案が通ればこれが普通になる。法案阻止へ、皆さんと国会内外で頑張る決意です」と訴え。民進、社民の国会議員も発言しました。