東京・霞が関一帯、国会周辺を中心に8日、のべ2万3000人(主催者発表)が参加する「ノーニュークスデイ 反原発☆統一行動」がおこなわれました。日比谷野外音楽堂での集会、国会大包囲や請願デモ、国会正門前での抗議行動などを終日、繰り広げました。福島第1原発事故からまもなく4年。事故は収束していないのに、原発再稼働に突き進む安倍晋三政権に対し、「原発いらない」「再稼働反対」とコールを突きつけました。
首都圏反原発連合(反原連)、原発をなくす全国連絡会、さようなら原発1000万人アクションの3者が主催したものです。
男性(28)は、岩手県盛岡市から朝一番で駆けつけました。「いまでも多くの問題が未解決なのに、再稼働なんて絶対にできません。事故が完全に収束するまで行動していきたい」と語ります。
午後1時から日比谷野外音楽堂で行われた集会では、福島や鹿児島、福井など原発立地県の代表らが「川内原発の再稼働をとめ、日本中の原発を廃炉にするまでがんばりましょう」などと発言。参加者は「原発反対 NO NUKES!」と書かれたプラカードを掲げてアピールしました。
「今でも4年前の事故のことを鮮明に覚えています」という東京都立川市の男性(26)は話します。「二度と事故を起こさないためにも、政府と東京電力はきちんと情報を国民に知らせてほしい」
午後3時半からは国会正門前で抗議行動がおこなわれました。あいさつした反原連のミサオ・レッドウルフさんは「これからも歩みを止めることなく、強い気持ちをもって、原発をなくすまで頑張りましょう」と呼びかけました。
作家の雨宮処凛さんは「廃炉が決まるまで声をあげ続けよう」とスピーチ。精神科医の香山リカさんは「原発反対は希望、明るい未来をつくるためです」と発言しました。
日本共産党、民主党、社民党の国会議員がスピーチしました。
共産党からは志位和夫委員長、吉良よし子参院議員、藤野保史、池内さおりの両衆院議員が参加。志位氏は、1年半にわたって稼働原発ゼロを続けてきたのは、官邸前行動をはじめとする運動と世論の力だと強調し、「再稼働反対。再稼働に暴走する安倍政権を打倒しましょう」と訴えました。
望みは原発ない暮らし
8日、東京・日比谷野外音楽堂と国会議事堂周辺でおこなわれた「ノーニュークスデイ 反原発☆統一行動」。集会、デモ、国会包囲と多彩な行動を繰り広げ、「原発なくせ」「再稼働反対」の思いをアピールしました。
この日の行動のスタートとなる日比谷野外音楽堂の大集会は、雨もあがって満席となり、あふれた参加者のために場外にスピーカーが設置されました。
主催者を代表してあいさつした首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさんは、「この時期になると、福島第1原発の建屋爆発を思い出します。避難されている方がいまだに10万人以上おり、事故は収束していないのに、安倍政権は再稼働をすすめています。今日は、私たちの原発はいらないという意思を可視化し、突きつけたい」と強調しました。
「さようなら原発1000万人アクション」の藤本泰成さんは「安倍政権の暴走を許さず頑張ろう」と呼びかけました。
「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟の中島孝原告団長、原発や除染の労働者の労働相談を行っている渡辺博之いわき市議(日本共産党)、「原発いらない福島の女たち」の勝又美佐子さんがスピーチしました。
中島さんは「私たちが求めている『原状回復』とは、原発そのものがない地域と暮らしだ」と訴えました。渡辺市議は「事故から4年たってもトラブルが相次ぎ、労働災害が頻発し、危険手当のピンハネも起こっている。労働者の安全を守り、事故を収束させ、労働者とともに原発をなくしたい」と強調しました。
ゲストのジャーナリスト・宇宙飛行士の秋山豊寛さんは、「私も原発事故でふるさとを追われたひとりだ。こうした集会を津々浦々で積み重ね、連帯して頑張ろう」と発言しました。
原発立地の地元で再稼働反対の運動をする、「ストップ再稼働!3・11鹿児島集会実行委員会」の井上真紀さん、「原発反対福井県民会議」の宮下正一事務局長、「浜岡原発の再稼働を許さない!11・22ひまわり集会実行委員会」の藤原玲子さんが連帯あいさつをしました。
閉会あいさつに立った「原発をなくす全国連絡会」の小田川義和全労連議長は、「全国の行動とつながり、みなさんのあらん限りの声で、安倍政権と原発利益共同体を追い詰めていきましょう」と呼びかけました。
集会は、原発ゼロの日本の実現を求めるアピールを満場の拍手で採択しました。