「勝つ方法はあきらめないこと。ここにこそ勝利の道があります」―。日本共産党の志位和夫委員長は4日、沖縄県名護市辺野古で米軍新基地建設に現場で反対する人々や稲嶺進市長を激励するとともに、「オールジャパン」で新基地建設断念を勝ち取る決意を語りました。(志位氏の訴え・関連)
志位氏は、たたかいの主舞台になっている米軍キャンプ・シュワブゲート前の座り込み現場を訪問。この日は沖縄の弦楽器「三線(さんしん)の日」と重なり、民族衣装に身を包んだ人たちが三線を演奏し、手踊り「カチャーシー」を踊っていました。
志位氏はカチャーシーの輪に加わり、連帯スピーチ。「日米両政府は新基地建設断固反対の県民の総意を無視して強権に次ぐ強権で辺野古の海をつぶそうとしているが、強権しか手がなくなっているということは、県民の理解をついに勝ち取ることができなかった安倍政権の敗北だと思います」と力説しました。
大きな拍手と指笛が鳴る中、志位氏は辺野古在住で長年座り込みを続けている女性(87)とがっちり握手を交わしました。
また、志位氏は4703日にわたる座り込みと監視行動が続く辺野古の浜のテント村を訪問。テント前には「勝つ方法はあきらめないこと」と書かれた大きな看板が。志位氏は「ここにこそ勝利の道はあると思います。政府は既成事実をつくって県民があきらめることを狙っているが、県民の皆さんがあきらめなければ基地はつくれない」と訴えました。また、署名運動など全国でのたたかいを発展させる決意を表明。4月のうるま市長選、来年の名護市長選、知事選、さらに総選挙での勝利で大きな展望を開くと力を込めました。
ヘリ基地反対協の安次富(あしとみ)浩共同代表は「あきらめず翁長雄志知事、稲嶺進名護市長を支えることで勝利できる。沖縄の問題は日本の問題。野党が統一して選挙で勝ち抜き新しい政権をつくってほしい」と述べました。
さらに志位氏は抗議船「平和丸」に乗り、海上作業現場を視察。アオサンゴの巨大な群生などを目の当たりにし、「息をのむような美しい海。国が暴力で埋め立てることは絶対に許されない」と述べました。
「オール沖縄」必勝 誓い合う
― 志位氏、稲嶺名護市長と懇談
日本共産党の志位和夫委員長は4日、沖縄県名護市役所で稲嶺進市長と懇談し、辺野古新基地建設を許さないための連帯を伝えるとともに、来年の県知事選など一連の選挙での「オール沖縄」の必勝を誓い合いました。
志位氏は、昨年末のオスプレイ墜落の抗議集会で稲嶺市長が「負けない方法をウチナーンチュ(沖縄県民)は知っている。それはあきらめないことだ」と述べたことをあげ、「辺野古のテント村にも『勝つ方法はあきらめないこと』だという看板があります。政府は強権的に工事を進め、既成事実をつくってしまえば県民はあきらめるだろうという姿勢です。それに対して、県民が『あきらめない』という回答をつきつけていることは、とても大事なたたかいです」と述べました。
さらに、「『オール沖縄』は『オール名護』から始まったという話を聞きました。私たちは沖縄のたたかいに学んで、野党と市民の共闘を『オールジャパン』の流れへと発展させたい。実現すれば沖縄の状況は一変するでしょう」と展望を語りました。
稲嶺氏も「あきらめずにたたかいを続ける。それがいちばん、われわれ市民、県民にできる方法だと思います」と応じました。
稲嶺氏は、オスプレイ墜落事故について「沖縄防衛局に聞いたら、局長も次長も誰も現場に行っていない」と語り、米軍から聞いた「不時着水」との報告をうのみにしていると批判。さらに事故直後、現場周辺に敷かれた規制線で中に入れなかったことにふれ、「まるで沖縄、名護じゃないようだった」と語り、志位氏も「本当に、これは日本じゃない」と応じました。
志位氏は「4月のうるま市長選、来年の名護市長選、県知事選、総選挙での『オール沖縄』の勝利が日米両政府を追い詰める決定打となります。日本共産党も『オール沖縄』の一翼をになってがんばります」とエールを送りました。
稲嶺氏も「県民の大半は翁長知事を支えようとしている。その火を消してはいけない」と決意を語りました。