「米山(よねやま)さん、原発動かさないで」「何がなんでも知事になって」。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働が大争点の新潟県知事選(16日投票)の最後の日曜日となった9日、米山隆一候補(49)=市民と共産、生活、社民、新社会、緑が擁立=は新潟市内で終日、「原発再稼働はありえない」と懸命に訴えると、多くの市民の激励を受けました。
米山候補を擁立した「新潟に新しいリーダーを誕生させる会」のメンバーらが呼びかけた同市東区の桃山公園前での街頭宣伝では、森裕子選対本部長(参院議員)、日本共産党の渋谷明治県議とともに訴え。住民には10人ほどしか声が掛かっていませんでしたが、雨がぱらつく日曜早朝にもかかわらず約70人が参加しました。
一方、原発再稼働に突き進む自民・公明推薦の森民夫候補(67)=前長岡市長=も同市中央区のイベント会場を自民党国会議員らと歩き、候補者カーから宣伝に躍起。大接戦、大激戦です。
同じ場所で直前に訴えた米山候補は「私を知事に押し上げてください」と力を込めました。再稼働という大事な問題に人任せで自分の判断をしない人では県民の命は守れないとし、「私は逃げない。再稼働に同意できない」と断言すると、聴衆から大きな拍手が起こりました。
翻訳家・ドイツ文学者の池田香代子さん、城南信用金庫の吉原毅相談役、民進党の石関貴史衆院議員らが応援に駆けつけました。池田氏は「東電の柏崎刈羽原発の再稼働反対の思いです。福島の人たちの悲しみは深い。あの悲しみをもう誰にも味わわせてはいけない」、吉原氏は「原発を止めないと日本はだめになる。党派を超えるみなさんの力で勝ってほしい」と訴えました。