日本共産党の笠井亮政策委員長は10日の記者会見で、加計問題の審議をめぐって与党側が野党側の質問時間を減らし、与野党の質問時間配分を「5対5」にするよう求めていることについて問われ、「絶対に認めるわけにはいかない」と批判しました。
笠井氏は「なによりも疑惑の徹底解明が必要だ。野党側に十分な質疑時間を保障することは、この問題にとどまらず必要だ」と強調。「議会制民主主義の根本に立って野党側にきちんと配分するかが問われている。野党質問の時間の削減を狙うのは、憲法にある国会のチェック機能を弱体化させるものであり、議会制民主主義を破壊する行為だ」と批判しました。
さらに、安倍晋三首相が野党の質問時間削減のために時間配分の見直しを指示したことについても「行政府による立法府への介入・干渉そのものであって絶対に許されない」と断じました。
笠井氏は「政府・与党一体という議院内閣制の観点、国政調査権の行使ということがあり、与野党の議席数にかかわらず、野党に多く配分することは当然のこととして確立してきた」と述べた上で、旧民主党政権時代に野党だった自民党も野党側に質問時間を多く配分するよう求めていたことも指摘しました。
笠井氏は「自民党には、無法な要求を取り下げて、野党側に従来通りの質問時間を保障せよと強く言いたい。他の野党とも力あわせて引き続き要求したい」と表明しました。