安倍晋三首相の友人が理事長の学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設について15日、松野博一文部科学相は追加調査の結果を公表しました。このなかで日本共産党の小池晃書記局長や民進党が国会で提示した「総理のご意向」などとする一連の内部文書は、同省が作成したと認めました。国民の批判で追加調査に追い込まれるまで、内部文書の存在を認めてこなかった安倍首相の責任が大きく問われる事態になりました。
文科省が調査したのは計19の内部文書。うち14が、職員の共有するフォルダやファイルなどから見つかりました。文書を作成した同省職員は、2018年4月開学を前提に獣医学部をすすめることは「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だ」と内閣府から言われたと思うと調査で証言しました。菅義偉官房長官はこれらを「怪文書」としていました。
同省の義本博司審議官は会見で赤旗紙の質問に、幹部への説明用に作成した文書もあり、「幹部には大臣も含むかもしれない」と答えました。
5月19日公表の調査では、同省専門教育課で職員が共有する「国家戦略特区」のフォルダやファイルのみ調べて「確認できなかった」としていました。