広島市のマツダスタジアムで2日、プロ野球広島―阪神戦が「ピースナイター2017」として行われ、球場が反核平和ムードに包まれました。「被爆地から核兵器廃絶と平和の思いを発信しよう」と、生協ひろしまや中国新聞社などが主催し、今年で10回目を迎えました。
五回裏終了時に、原爆ドームと同じ25メートルの高さにあたる席の来場者が赤い「ピースポスター」をいっせいに掲げ、それ以外の席では緑の「ピースナイター新聞」を掲示。緑に染まった場内に赤い「ピースライン」が浮かび上がりました。
ピースナイターは15年から「継承」をテーマにしています。
広島市内に住む75歳の女性は「子どもの頃、空襲から逃げ回った記憶がある。若い人に戦争の記憶を伝える取り組みがあるのはうれしい」と話しました。同実行委員会渉外・広報責任者の柏原民季(かしはらたみき)さんは「高齢化する被爆者の体験を若い人たちに伝えるイベントにしたい」と話しました。
今回の催しでは60人以上のボランティアが来場者に「ピースナイター新聞」と「ピースポスター」を配布。五回裏終了時に高校生、中学生、小学生がグラウンドで踊りを披露しました。