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北東アジア平和協力機構 緊張激化のなかで広がる共感(1) ― 響きあう壮大な提唱

2014-01-06 | 歴史の流れは平和外交

「地域各国が地域における友好と協力を促進する目的の地域規模の拘束力ある枠組みについての対話を開始するときがきた。われわれは、それをインド・太平洋友好協力条約と呼んでいる」
                                           写真         
                                                    (写真)会談後に握手する志位委員長(右)
                                                   とワルダナ外務副大臣=2013年9月27日、
                                                   ジャカルタ

大統領の講演

 昨年12月、東京で開催された日本・ASEAN(東南アジア諸国連合)特別首脳会議のために来日したインドネシアのユドヨノ大統領は、憲政記念館での特別講演でこう提唱しました。日本、中国、韓国、北朝鮮などを含む北東アジアで緊張が高まるなか、インド洋と太平洋を横断して、「力の不行使と紛争の平和解決」などの原則にもとづいた相互のルールづくりを進める壮大なスケールの提案です。

 ユドヨノ提案の背景には、「深刻に分断された対立の地域」「大国対立の場」だった東南アジアが、ASEAN共同体の設立(2015年)まで展望するようになった巨大な歴史的発展があります。

 (1)域内の平和のルールを定めた北東アジア規模の「友好協力条約」の締結(2)北朝鮮問題の「6カ国協議」の枠組みの発展(3)領土問題の外交的解決(4)歴史逆流の台頭を許さない―日本共産党が第26回党大会決議案で提唱した「北東アジア平和協力構想」と響きあう中身です。

 年の瀬で慌ただしい雰囲気の都内のホテル。「大統領の講演に注目していただいてどうもありがとう」。ユドヨノ提案の真意が聞きたいという記者の求めに、在日インドネシア大使館のサユオカウィダニ1等書記官はこういいながら講演原稿を渡し、ジョニー・シナガ駐日公使とのインタビューをセットしてくれました(別項)。

 日本共産党の志位和夫委員長の東南アジア歴訪(昨年9月)をふまえた「北東アジア平和協力構想」を紹介すると、「それはうれしい」と笑顔を見せました。

対中国温度差

 一方、日本では日・ASEAN特別首脳会議は、安倍晋三首相による“中国包囲網”の提唱ばかりが報道されました。中国の防空識別圏設定を捉え、対中国での日本とASEANの結束を求めようとしたのです。

 しかし、結果は―。共同声明には「安全保障上の脅威」や「防空識別圏」の文言は入らず、安倍カラーを後押しする各紙も「困難な共同歩調」(「産経」)、「中国巡り温度差も」(「読売」)などと報じざるを得ませんでした。

 著名なASEAN研究者の一人は「中国を仮想敵に日本とASEANがまとまろうというのは、今までASEANが避けてきた論理だ。相手を間違えている」と指摘します。

 ユドヨノ大統領は先の講演で述べました。

 「北東アジアでは、物事はもっと複雑であり、信頼問題は依然として幾分むずかしいものだと知っている。しかし、この信頼の要素の改善なしには戦略環境は依然として緊張の多いものとなるだろう」「中国と日本の良好な関係は、われわれの地域の未来に決定的に重要だといわなければならない」(つづく)


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