来年1月に籾井(もみい)勝人NHK会長の1期目が終わることを受け、各界の有識者17人が呼びかけ人となり、「籾井会長の再任に反対」「権力から独立した公共放送にふさわしい会長を」「透明な選考過程の下で推薦・公募制を採用するよう」とする要望書を31日にNHK経営委員会に提出しました。呼びかけ人の服部孝章立教大名誉教授、田島泰彦上智大教授の両世話人、醍醐聰東京大名誉教授が、賛同者87人の名簿とともに、渡しました。
提出後に服部、田島両氏と代表者7人が国会内で記者会見。服部氏は、「11日に経営委員会が出した会長の資格要件は、3年前に籾井会長が選出された時の項目とほとんど同じ」だとし、籾井氏がいかにこの要件を満たしていないかを強調。しかも肝心の会長選考過程は「議事録にも残らず、ブラックボックス化している」と批判しました。
隅井孝雄日本ジャーナリスト会議代表委員は「籾井氏が会長になってからの3年間は、NHKにとって最悪の時期だった。会長選考にあたっては、その過程をオープンにしなければならない。そして各界や視聴者が推薦する制度を取り入れるべきだ」と訴えました。
田島氏は「受信料を払っている市民が、会長選考にかかわるのは当然だ。パートナーである市民なしにはNHKは成り立たない」と強調しました。