住民100人が傍聴
(写真)就任後、初の所信を表明
する米山隆一知事
=16日、新潟県庁
新潟県知事選で市民と野党の共闘で勝利した米山隆一知事が就任してから初の県議会の臨時議会が16日開かれ、米山新知事は県政運営への力強い所信を述べました。柏崎刈羽(かしわざきかりわ)原発再稼働について米山知事は、福島原発事故の徹底検証などがされない限り議論は始められないと、選挙中に訴えた立場をあらためて表明しました。県民の注目と期待を反映して、100人近くが傍聴に訪れました。
米山知事は冒頭、「今の政治の中で、ややもすると取り残されてきた一人ひとりの思いを丁寧に受けとめ、幸福の源である命と暮らしが守られる県政を実現し、現在と未来への責任を果たす」と力説。選挙で公約した柏崎刈羽原発再稼働については、福島原発事故の徹底検証、健康と生活への影響と安全な避難方法の検証がされない限り、再稼働の議論は始められないとの立場を堅持すると言明しました。
環太平洋連携協定(TPP)については、先行きは不透明だとしつつ、「可能性が存続する以上、協定が発効した場合の新潟県の影響や国内対策の説明と問題点を国に求め、農林水産業発展の諸対策を行う」と述べました。
傍聴した女性(58)は「知事の所信に誠実さと、弱者の立場にも配慮した姿勢がうかがえた。所信通りの県政にしてほしい」と話しました。