小池百合子東京都知事が、9月1日に墨田区で行われる関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に、これまで都知事が毎年送ってきた追悼の辞を取りやめると表明したことに対し、式典の実行委員会は25日、抗議声明を出しました。
声明は、追悼の辞取りやめについて、都側が「同日の東京都慰霊堂の大法要で、すべての被災者の霊を弔っている」と説明したことについて、「何の責めもないのに、人の手にかかり虐殺された被害者の心に寄り添うという姿勢に全く欠けている」と指摘しました。
実行委員会は、3月の都議会本会議で自民党都議が、同式典への追悼の辞を取りやめるべきとの趣旨の質問を行ったことなどが、小池知事の追悼の辞取りやめにつながったと述べ、「歴史修正主義、排外主義の潮流に身を置くことを示しているように思われる」と懸念。「関東大震災時に引き起こされた在日朝鮮人に対する虐殺の事実から目を背けるものとしか見えない」と強く抗議の意を表明し、再考を求めました。