兄姉

　　　　　　　　七人の兄姉があるのですが心を許して話せると言うか、気があうと言えたのか、そんな人は一人だけでした。現在も六人健在ですが


　　　　　　　　一人だけは、やはり気の合わない人がいます。近くにいますので若い頃は時々逢っていました、その頃から互いに皮肉を言ったり


　　　　　　　　していたのでしょう、今では逢っても挨拶程度です、その人は私のすぐ上なので一番に長く家で一緒に大きくなったのですが不思議です。


　　　　　　　　兄姉の一番上が男で、私の兄なんですが生まれてまもなく母の里で家を継いでいる母の兄が子供がなかったため養子に行ったようです。


　　　　　　　　私とは12才違うし育った環境も全く違います。男同士なので良く話をしますがやはり何か違うかなって感じです。次に長女として生まれた


　　　　　　　　姉は父が軍隊に取られた後、兄姉が多かったので小さな頃から父代わりによく働き母を助けて来ました。その姉とも10才違うので私が


　　　　　　　　物心ついた頃にはすでに外に住み込みで働きに出ていました、お盆正月何日か家にいるだけでしたのであまり話して記憶はありません。


　　　　　　　　私が中学を出て弟子入りとして他家に入った頃、あまり遠くない所に　その姉が農家に嫁いでいたので時々訪ねていくと何時もご飯を


　　　　　　　　作ってくれたものです。そう言う事もあってか、後みんな女兄姉ですが、大人になってからも良くしてくれ、付き合いもしていたのですが


　　　　　　　　皮肉にも一番苦労をしたこの姉が一番先に亡くなってしまいました。孝行したいときに親はなしです。もっと一緒にいられたらして上げれた


　　　　　　　　事ももっと、あったと思うのですが残念です。