「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

防衛大学校についていろいろ思う

2014年08月12日 | 防衛省


ご存じの方も多いと思いますが、


防衛大学校での、凄惨ないじめが発覚していますね。


この件について、自分の意見を書こうかどうしようか、


ちょっと迷ったのですが、


時折、


「自衛隊を美化しすぎなのではないか」


という意見も頂くこともあるため、


ちょっと、このことも踏まえて、


自分なりの意見を書いておこうと思いました。







最初に明言しておくと、


私は、自衛隊を美化しているのではありません。


そうではなく、


素晴らしいところだけを見ているのです。


この世の中、人間も会社も国家も、


100%全てがすばらしい、というものは存在しないし、


その逆も真なりです。


その、どちらの面を好んで見るかは、その人次第でしょう。


ですが、


特に日本は、


この、いい・悪いが、ちょっとしたメディアの誘導で、


いとも簡単にひっくり返りやすい国です。


自分の目で見て、調べて判断するのではなく、


他人が流した情報をうのみにして、


簡単にそれを見る目をかえてしまいます。


戦前の教育は、わずが戦後7年でひっくり返ったことや、


自衛隊に対する国民感情の変化も、


その証左であると考えます。






この1年と少し、


一般の人よりは、いろんな自衛官と関わらせて頂きました。


制服姿の時も、私服の時も、どちらも。


それで思ったのは、


防衛大学校卒の幹部であれ、


一般大学卒の幹部であれ、


B幹部であれ、


幹部でなく、曹士であれ、


いろんな葛藤があっても、


どんなに大変でも、


自分の責任において、真面目に務めて、


民間人には親切で、


自分の責務をきちんと務めている人たちでした。


ある艦の方から、


「ゆる会に誘ってあげてください、

 でないと、休みの日もずっと仕事してる奴らなので」


と言われたこともあります。







では、だからと言って、


今回起こったようないじめを、私は、容認はもちろんしません。


人間の尊厳を踏みにじるような行為は、断じて許せないからです。


もっと許せないのは、


こういういじめをするような、一部の下衆のせいで、


防衛大学校生や、自衛隊幹部全体が、


そういう人間だと言われることです。


少なくとも、私が実際にお会いし、お話した自衛官の中には、


そういう人種と思われる方はいらっしゃいませんでした。


どちらも存在するのは、事実です。


いないとはいいません。


ただ、私の周りにはいません。









劣悪な人種というのは、


別に自衛隊内に限らず、どんな組織にも必ず一定量います。


犯罪者レベルの劣悪な人種は、


だいたい2~5%、


そこまででなくとも、もう少し軽度の問題を起こす人種が、


20%程度います。


パレードの法則という言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、


あれは、20:80の法則ですね。


これを、もう少し正確にいうなら、20:60:20の法則になります。


つまり、


上位20%の極めて生産的で有能な人と、


60%の普通の人、


下位20%の、組織の足を引っ張る連中で、


大抵の組織は構成されています。


真ん中の60%はもちろん、


上位寄りの30%と下位寄りの30%に分かれます。


人の能力は意識と比例していますので、


上位20%の人が、2ちゃんに誹謗中傷を書き込みをしたり、


凄惨ないじめをすることはないのです。


基本的に、そういう人はヒマなんですね。


そういう人種は、志も低いし、能力も低いし、


組織にいても、そんなに組織の役にたったり、


貢献することはないので、


このいじめをした防大生も、さっさと退学処分にしてしまう方が、


今後の自衛隊組織のためだと思います。


そんな連中に、国費を投じて教育を受けさせる必要性はありませんし、


そんな連中が、将来、幹部として着任されても、


部下が迷惑でしょう。


そういう「患部」を取り除かないと、


真面目に頑張っている、その他大勢の自衛官が、本当にお気の毒です。


また、いじめ被害者の方は、高い志を持って入学されたとのことで、


そういう方が、凄惨ないじめをするような下衆共に、


心身を傷つけられて、


志を捨てねばならないようなことになったことは、


極めて残念です。








ただ、さらに懸念なのは、


いじめの根絶を理由に、


規律が緩められてしまう事です。


人としての尊厳を傷つけるようないじめは根絶せねばならないと思いますが、


厳しい規律は必要なのではないでしょうか。


防衛大は、数年前、厳しさに耐えきれず、


大量の自主退学者が出たことをきっかけに、


かなり、規律が軽くなったと聞きます。


これが影響しているのかどうかは分かりませんが、


防衛大学校という特質上、


厳しさというものは、一定量必要ではないのでしょうか。


いじめと厳しさ、


この2つを明確にして線引きすることは、


決して難しくないと思います。


以前、作家の大江健三郎氏が、


「防大生は恥辱」


だと、言ったことがあります。


この事を知った時、私は怒りが込み上げてきましたが、


こういう事を言う連中に、


それを裏付けるようなことをしてほしくありません、本当に。


自衛官も防大生も、一人の人間です。


同じ人間です。


だから、問題やトラブルだって起こります。


でも、


多くの自衛官は、


それを起こさないように、すごく神経を使って、


日々生きているのを、私は知っています。


ただでさえ忙しい中、


いろんな問題を抱えて、それでも、必死に頑張っているんです。


こういう事件が、二度と起こらないことを、切に切に望みます。






最初の話に戻りますが、


私は自衛隊を美化しているのではなく、


素晴らしいところだけをみているだけです。


悪いところも、問題点も、見ていないのではなく、知った上でです。


悪いところや問題点は、私がわざわざ書かずとも、


他の人が書いてくれるでしょう。


だから、私は、知られざる部分を伝えたいと思っています。


そして、


自衛官にも、素晴らしい人とろくでもない人がいます。


それも知っています。


知った上で、それでも応援します。


自衛隊が、


「反対する人も含めて守るのが自衛隊です」


というように・・・・。