詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

ブルーな思い出

2016年09月09日 | 雑記
お盆休みに夫の実家に帰省してきました。高知です。よさこい見ました。楽しかった!久しぶりの祭りの活気にわくわくしました。でもそれは言葉ではなかなか伝わらないと思う……ので、仁淀川のことだけ書きます。

高知の清流というと、四万十川が有名ですが、仁淀川も水質全国1位を取っているとのこと、美しい川です。2012年3月にNHKスペシャルで「仁淀川-青の神秘」という番組が放送され(よさこいネットより)、私もばっちり!録画できて、おお、なんと素晴らしい仁淀ブルーと感激したのですが、その仁淀川の支流のひとつ中津川流域の中津渓谷へ行って参りました!というか、お義父さんに連れて行ってもらいました。

ちなみに無類の酒好きエッセイスト吉田類さんは仁淀川町のご出身だそうですよ。

暑い夏に、美しい川べりに行くというのはなんて気持ちの良いことでしょう。水着で泳いでいる人たちもいました。私も飛び込みたかった。カナヅチだけど……。でも絶対、おトイレしたくなっても、川の中でしないでね!と心の中で呼びかけて、私は足を浸すだけで我慢しました。気持ちいい〜。

中津渓谷について書こうと思ってネットを検索していたら、ツーリング人が中津渓谷に立ち寄った、というブログを見つけました。その方は遊歩道がとても楽しいことになってると感激していて、つづら折りに続く橋や、沈下橋のような柵のない橋や、岩の中を抜ける道や、を興奮しながら撮っていて(というか載せていて)、そうきたかーと、思いました。確かに遊歩道も、すごく楽しかったかも。そして怖かったかも。でも、私は水の写メを撮るのに一生懸命で、そして歩くのが速いお義父さんお義母さんたちに追いつくのに必死で、そこを深く感得していなかったー、しまったしまったー、と思ったことでした。難しい場所の写真も上手に撮ってあったなぁ。

遊歩道の写真を上手に撮ってそんなふうに載せていたら、楽しさがもっと伝わったかも。でも、撮っていなかったものはしょうがない。ともかく水がとてもきれいだったのですよ。月並みな写真ではございますが、暑さと休み明けのだるさの残る毎日、みなさまいかがお過ごしでしょうか?という気持ちで、かなりかなり遅ればせながら涼を送ります。































雨竜の滝


夢の中みたい、と思って、うっとり。








小さい魚、見えますか?




こんな柄のソファーはどうでしょう?と、なぜかふと思いました。

そうだ、たぶん、モネの絵を柄にしたソファーを見たんだ。どこでだっけ?


ブルーでブルーで最高でした!の思い出でした!

なんて言うと……
今度映画化をされるらしい!!最果タヒさんという詩人の『夜空はいつでも最高密度の青色だ』という詩集のパクリみたいですけど。この詩集は気になっているけどまだ読んでいないです。最果タヒさんは、すごく頭が良さそうで言葉の感覚もすごいと思うのですけど、狭い空間に床から天井までびっしり人間が詰まっている人間のジャングルみたいで、読んでいると苦しくなるので、私はちょっと苦手です。何せ「人の心臓に向かってものを書いている」という、その言葉にびびってしまう、そんなぬるい人間には厳しいですよね。最近、さらにぬるさに磨きがかかっているような気がしてしょうがない人間です……。

そして、ブルーな思い出続きます。今回とは違う場所です。どこでしょう?お楽しみに。
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左手のためのセレナーデ

2016年09月06日 | 
軽く握ってみる
いつもは離れている
違うこともできる

右手は軽く左手に憧れる
ないものねだりのぜいたく
文字やひとの顔を渦巻きにする
権利を生まれもってあたえられているのに

露の滴る草の間からのぞいた
小さな星のような白い花が
太陽を想うように
右手は左手を想った

斜めに切ったマカロニのような針が
皮膚と血管を破り
赤黒い液体をゴクゴク吸い上げる
注射針はいつも左腕を好むから
親指を中にぎゅっと握る手を
右手はぐったり憐れんでいる
恍惚かもしれない

受話器を耳にあてる
右手は耳の位置を見失っていて
すぐに左手へ交代を申し出る
そのかわりに
右手は白い紙と鉛筆を引き寄せる
ほつれ髪ひとすじ

はじめに素質というくぼみがあり
それに沿って
ふたすじの川が流れるように
異なる形を練りあげてきた

同じ向きに揃っていないから
右手と左手は淡くあわさる
愛や祈りの暗がりの隠れ家を
そっと包んで
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