詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

掃除をしながら、動物が泣かないことを思う

2020年02月12日 | 雑記
先日、家の掃除をしていたとき、具体的には、机の下や、ちょっとしたカーペットの下を、屈んだり、めくったりして、クイックルワイパーで埃を拭き取りながら、動物が泣かないことについて考えていた。

最近、ポテチがとまらない。
体がしょっぱいものを求めてしまう。
しょっぱいものが欲しいのに、手に入れる、というか、口に入れる、ことができなかったら、つらいだろうな、と思った。

猿にしょっぱいものを舐めさせて、その後をついていって水場を探すブッシュマンだったか、のドキュメンタリーを思い出した。

動物は、過酷だ(人だって過酷なのだけど。私がいまたまたま、呑気な暮らしが許されているだけで)。
先日は、『ダーウィンが来た!』で、群れから追い出されてしまったメスライオン(だったかな?すべての記憶が曖昧)が、子供たちを連れて水場に行き、ようやく喉の渇きを癒せると思ったら、そこを縄張りにしているライオンたちに追い出されてしまう、姿を見た。

見ているこちらもつらくなる。
でもメスライオンは泣いてなんかいなかった。ただ、じっと座って耐えていた。動物は、泣かない。人は、泣く。赤ちゃんはいろんなことをアピールして泣く。そういえば動物も赤ちゃんは泣いている。というか鳴いている。餌が欲しい餌が欲しいと。

泣く、ということはアピールなのだなぁと思う。しかし、人は飢えているとか、ケガをして痛いとかだけでなく、感情でも泣く。動物は感情では泣かない(基本的には?)。

「悲しい」って何だろうか?そうか「悲しい」というのは、自分を憐れんでいるのだな。人は自分を憐れむ生き物なのだな。

ということを、クイックルワイパー的難所を低姿勢で攻めながらなぜか思っていた。


泣くのはアピール。人が群れで生活する動物だからこそのもの。一人で泣くこともあるけれど、それだって、自分のことを第三者的に眺めている誰かに向かって泣いているのかもしれない。

自分を憐れむのをやめたら、もっと強くなれるのかも。

けれど、アピールそのものが悪いわけではないのだ。それは「伝えたい」という欲求で、黒目を小さくし、白目を見えるようして、他者にも視線がわかるようにすることで、コミュニケーションがより複雑にできるようになったのと同じで、泣くことで、より複雑な感情を伝えることができるようになったのかもしれない。

他者への共感も自分への憐れみから生まれるものなのかもしれない。そのような複雑な感情を持つようになった人間という動物だからこそ。


ウェストミンスター寺院



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記念すべき日

2020年02月09日 | 雑記
2月6日、自分のブログを見ると「開設1999日目」とあるのが目に留まった。

明日は記念すべきブログ開設2000日目か、何か投稿しよう、と思った。

しかしその日、2月7日はバタバタして完全にブログ開設2000日目を忘れて過ごしてしまった。

翌日、そのことに気が付いて、あらら〜、記念すべき2000日目過ぎちゃったわー!と思ったけれど、その記念すべき日の夜には、岩波文庫『失われた時を求めて』の美装ケースが届いていたのだ!
まったく関係ないけれど……。

※美装ケースは、14巻の帯についている「応募券」を送ると漏れなくもらえます!


さっそくしまってみる。


でも、サイズがぴったりすぎて箱を閉じてしまうと本を手に取らなくなってしまうのでは!という懸念。
そしてこれまで貼ってきた付箋たちがすべて寝てしまうのではないかという懸念。


無駄にもう一回出してみたところで、
内側にも絵が入っていることに気付く!
素敵!


もしかして、こう?↓


しかし蓋が閉まらなかった。
もしかして、こう?↓


これでも、蓋は、閉まりません。
(『大きなかぶ』ふうに言ってみた)
やはり、この素敵な扉はしまう形か〜。

なお、本を初めて箱に収めた際には、サイズがぴったりすぎて、「最後の一冊が入らないのでは!」との懸念が。
横にいた夫より、
「そういう時は、端っこは先に入れて間の一冊を出して、その出した一冊と一緒に最後の一冊を入れるといいんだよ」
とアドバイスがあり、無事に収まった。

「よく知ってるね〜、そんなこと」と言うと
「毎日そんな仕事ばっかりやってるからね〜」と夫。
本屋勤めでもないのに、どんな仕事やねん!
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人工的

2020年02月04日 | 雑記
人工的な香りが好きだ……
と、おしゃれ着洗いのエマールで洗濯したセーターに軽くアイロンを当てて、ふわっと立ち昇ってきた匂いを嗅いで思った。

外国人の香水も、外国に慣れていない私には、いまだに異国情緒を感じさせる魔法を持っている。

「人工的」と言えば、大抵その後にはあまり肯定的ではない言葉が続くし、私も続けがちだ。「人工的」とはあまり良くない言葉として捉えられている。でも待てよ……。

ふと、アイロンの熱気が温かく気持ちの良い冬の夜、あ、今の時代、特にこれからの時代、「人工的」というのは、温かい響きであるな、と思った。

人間でなければできないと言われてきたことがことごとく、ロボットにもできるよ、AIならもっとうまくできるようになるよ、人なんて、いらないよ、という時代。

詩は、小説は、人工的な物が読みたいな。
ロボット的な物でなく。


でも待てよ……。
ロボットも人が作った物である。するとこの場合、人工的、が指すものはロボット作、のほうになるのだろうか……。

あれ、そもそも「人工」てなんだっけ……?

じんこう「人工」
人の手を加えること。人の力で作ること。人造。人為。⇔天然。「━の美」

例として
人工衛星
人工栄養
人工海水
人工関節
……
大辞林より

そうか、人工というのは、もともと自然にあるものを人の手で作り出した物のことを言うのだな。

するとそのうち
人工人間
というモノ、じゃなくて、ヒト?が、できるのか?
フランケンシュタイン。人造人間。
いたじゃないか、昔から。
いや、いないけど。

人が作るものは人工的だけど、人は自然である。
すると、人が作る歌や詩や小説も「自然」と言えなくもないのではないか。

ここでふと、「人ってすごいな」という飛躍した感想。
自然なこと、昔の人にとっては、神とか霊とか祟りとか、超自然的な力と思っていたことやなんか、実は地球が回っているということやなんか、法則とか計算を知るとかして、実は魔法ではなく、そのようにできている、という説明ができるようになり、さらにそれを利用して新しい物を生み出してしまうのだもの。

「そのようにできている」ということが、謎と言えば謎なのだけれど……。これは池田晶子さんの受け売り。
あ、私もう、池田晶子さんの享年になってしまった!

話を元に戻しますと、そうなるとやっぱり、人の心と言われるものについても、いずれは法則とか計算で全て説明できる、ということになってしまうのかな。

説明できたところで、池田晶子さんに戻ると、なぜ「そのようにできている」のかは、わからない、ということになるのかもしれないけれど。そこは分からないまま、ロボットは造られていくのかもしれないです。

池田晶子さんは、「意識によって宇宙が自分を見ている」のではないかと、書いていたような気がする。

「誰」が、最後に残るのでしょうね……。
夢は、誰が見ているのでしょうね……。


人と空と電気の法則







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昨日書いたことだけど……

2020年02月02日 | メモ
昨日書いたことだけど、嘘だったかもしれない。

私に書けないのは嘘ではなくて、
「虚構」
だったかも。
「虚構」にこそリアルがある、ということも多く、あるのだろうし。
別にリアリティとか、追求しているわけではないのだけれど。

嘘ならいつも書いているのかも。
本当のつもりで。

龍馬も泳いだ鏡川に自転車が落ちていました。
これは本当のこと。
でも龍馬が鏡川で泳いだのが本当かどうかはわかりません。

龍馬歴史館では、乙女姉さんが持っている釣竿の先につけた紐を、腰のところに結んで、鏡川で泳ぎの指導を受けているの図
の蝋人形を見たけれど。


龍馬も泳いだ鏡川




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ある日のちいさなぜつぼう

2020年02月01日 | メモ
要するに、私に嘘は書けない。
致命的だ。
漂泊的だ。
脅迫的だ、
の間違いだ。




リュウゼツランのシロップ。
ぜんぜん関係ないけれど、
「ゼツボウ」
ニヒッパラレタ。

竜・舌・蘭。
蘭舌竜もいるのかもしれない。
蘭のような舌を持つ竜。

ところが、竜舌蘭はまったく蘭ではなかった。ほとんどサボテンのような植物だったのだ!

ところが、ああいう多肉植物をなんでもかんでも「サボテン」と呼ぶのもまた間違いなのだ。サボテン科の植物のみがサボテンなのである。

ちなみに私は英米文学科だったが、それを名乗ってはいけない気がする。

竜舌蘭のような舌を持つ竜ならば、
竜舌蘭舌竜、という名前になるのでしょうか。
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