青の稲妻

中国第六世代と言われるジャジャンクーの作品。
正直、早稲田松竹で日にちを間違えて観た作品だ。
半ば退屈していたが、途中から以前観ているような気がした。たぶん観た。


中国の山西省の田舎町大同を舞台に繰り広げられる青春ドラマ。１９歳の青年２人は行き場のない思いで刹那的な生活を送っている。世代共通することだがエネルギーの発露の対象が見つからない。

バイクに乗る青年シャオジオはダンサーの年上の女に恋するが、女はヤクザの愛人。上手くいく筈がない。
バイクで疾走するが、排気量が小さく性能の悪いマシンやなと思うのは不公平だろうか。
エンストシーンで、アクセル、クラッチ操作が下手糞だなとも思ってしまう。バイクがボロだからか、それもリアリティあるが。
小生はカワサキの400乗っていたから。

親友のビンビンは、大学受験を控えた恋人がいるが受験のため少し距離をおく。
兵役に就いて恋人が行く北京を目指すが、健康診断であえなく肝炎で挫折。一層閉塞感が強まる。
なりゆき的に銀行強盗に入るが未遂。

冴えない青年２人。アンニュイで無気力のようでいながら、何かを探し彷徨する姿が妙なリアリティがある。
まとまっていず、心地よいわけではないが、不思議と記憶に残る作品だ。

北京オリンピック招致が決定し、WＴＯへの加盟と、急激に社会も経済も変わろうとする２００２年の中国の青年の実態を描いたということなのだろか。