爺さんは北海道ドリーマーだった
そう 母方の祖父のこと
相当前にお袋が死に、戸籍謄本が必要と父が市役所でとるとその内容に感心していた・・。
樺太時代、岩見沢、旭川市、札幌の近くにも一度きて暮らしてたんだなぁ、と・そして
室蘭市、石狩市だ、室蘭輪西(わにし)で母は米軍からの艦砲射撃に遭い、防空壕に皆んな
逃げるが、ここにいても自宅にいても死ぬのは同じよ・と忘れ物をしていたからと防空壕を
飛び出し砲弾が、着弾する中走り抜けて行った。
電線に人があっちこっちとぶら下がっている異様な光景・・・そこら中死体が当たり前の中
を走る。
祖母が「心臓何だよこの子~」と言っていた。それがあんたのかぁさんだよ
祖父ドリーマーは四国からは分かっているが、詳細はよくわからないが、旭川の屯田兵の
息子でOO三兄弟と言われ剣道の達人だったそうだ、素振りを延々と続け吹雪いてきて、
それでも、続けしまいにトイレに行くと足が凍り曲がらずしゃがみ込んで・大をする事が
出来ず、立ってしたのよと祖母が言っていた。
◇
室蘭から石狩へ移ったのは事務の女が悪い男に騙され建築会社の全資金を持ち逃げされ祖父の
建築会社は倒産となり移り住んだのだった。
それで家を建てる資金が無く、お寺の解体があると聞いて、その廃材こっちで始末すると
貰い受けその材木でジジと中学生、小学生の孫を使い家を建ててしまった。
その昔の経験を従兄弟の弟達は自慢話として飲み会で喋っていた。
でも、考えればいい経験だったと家なんか建てたい気持ちが強くあれば建てられると
思ったと。
従兄弟はもうだいぶ前に戸建を自分でセラミックを使い建てている。
◇
また、祖父の剣道の方は北海道大会の優勝者が祖父の名前を出すと飛び上がっていた。
あの方のお孫さんですかと。相当凄い達人だったようだ。
そういう達人が他に二人いた。
その内の一人とだいぶ前に法事でお会いしたが、男は人生で家を三回建てなければならないと
言っていた。その3回目に新築した家に今住んでいると。・・もう亡くなったたかな叔父さん
自分とは遠い存在で詳しくはわからない、皆んな死んでしまって古いことが判明しずらくなっ
て来ている。
親戚同士集まって葬式ではなく会合をするべきと今になって思う。
おいちゃんも北海道ドリーマーになりたいものだ