【撮っておき!日本】原尻の滝・大分県豊後大野市
緑豊かな緒方平野(大分県)をゆったりと流れる緒方川。その流れに沿って車を走らせると、田園地帯の中に巨大な瀑布が姿をあらわした。 日本の滝百選の一つの「原尻の滝」だ。同県豊後大野市にあり、幅120メートル、落差20メートルを誇り〝東洋のナイアガラ〟と呼ばれる。 朝日が滝に差し込み、キラキラと光る。岩の切れ目から幾筋もの滝が流れ落ち、水煙の中をトンボが舞い飛ぶ。ひときわ大きな滝の流れには、虹が架かっている。 上流にある橋から、滝つぼを恐る恐るのぞき込む子供たち、川原に下りて、川の水に足をつけはしゃぐ若者など、思い思いに夏のひとときを過ごしている。 日が沈み、夕焼けが空を赤く染める。あたりが闇に包まれると、原尻の滝はライトアップされる。昼間とは違う幻想的な光景をカップルが肩を寄せて見入っている。 午後9時すぎ、ライトアップの照明が消されると、満天の星空が浮かび上がった。 立ち昇る天の川を薄い雲が横切っていく。雲間に輝く星々の中を、一筋の流れ星が滝に吸い込まれるようにきらめいた。