■マーケット
円高ドル安 GW後半戦前に“緊張感”
4月28日の金融政策決定会合で日本銀行が金融政策の追加緩和を見送ったことにより、きょうも日経平均株価は大幅に下落しました。ドル円相場は一時106円14銭と、1年半ぶりの円高水準となりました。あすからは3連休、SMBC日興証券の投資情報部の太田千尋部長は「この3日間で為替がどこまで荒れるか」と話します。また、みずほ銀行のチーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏は「過去1ヵ月の投機筋の動きをみると、あまりにも円買いに傾斜しすぎている。逆にこれが取り崩されて円安が進むという動きを連休では警戒したい。108円から110円まで円安に戻しても不思議ではない」とコメントしています。
米オバマ大統領 広島訪問の狙いは?
米国のオバマ大統領が今月末の伊勢志摩サミットに合わせて被爆地の広島を訪問する見通しです。米国の現職大統領の広島訪問は実現すれば歴史上初めてとなります。日米関係に詳しい専門家は今回の訪問はオバマ大統領にとって、これまで提唱してきた「核兵器なき世界」を改めて訴える機会になると指摘します。一方で、専門家は米国が核兵器の近代化を進めている現状を見て、オバマ大統領はやや偽善的な立場に置かれているとしています。専門家は「日本と米国が原爆投下の是非をめぐる対立ではなく、戦争の悲惨さを理解するために今回の訪問を生かせるかが重要だ」と話しました。また日本が非核3原則を掲げながら、核兵器の使用や保有は自衛のための必要最小限であれば憲法違反ではないということが、他の国からは矛盾していると見られていると指摘しました。その上で日本とアメリカが原爆投下の是非をめぐる対立ではなく、戦争の悲惨さを理解するために今回の訪問を生かせるかが重要だと話していました。
《マサチューセッツ工科大学/リチャード・サミュエルズ教授》
「オバマ大統領にとって核の不拡散を訴える良い機会になる。ただオバマ大統領は核なき世界を訴えていますが、これは理想主義的な姿勢です。一方で彼は米国が保有する核兵器を近代化するために、1兆ドル規模の計画を承認しました。そういう意味ではオバマ大統領はやや偽善的な立場に置かれています。」
中継担当:WDC支局 内田広大記者
■特集 “スマホ依存”をどう防ぐか
いまやスマートフォンは私たちの生活に欠かせないものですが、一方で、スマートフォンに没頭するあまり、 生活に支障が出る「スマホ依存」も広がっているといいます。その対策を始めたのが、日本大学です。友達と話すのもメールなどを使い、対面でのコミュニケーションが苦手な学生が増えていると危機感を持ったのです。参加したのはJTBが企画した“圏外旅行”です。スマートフォンの電源をオフにした1泊2日の旅行で、JTBの初めての取り組みです。スマホ依存は高校生にも広がっています。そこで、KDDIが兵庫県猪名川町の学生団体「SWING-BY」と組んで、スマホ依存を改善するアプリを開発しました。
取材先 ・日本大学 生産工学部 ・KDDI研究所 ・兵庫県立大学
【「スマホ断ち合宿」に密着、学生たちに“禁断症状”?】
スマホ依存が広がっている。そこでスマホ依存対策が始まっている。日本大学でも生徒が直接話さずにLINEなどを使ってしまうことが多く、コミュニケーションが苦手なが学生が増えている。そこで日本大学では1泊2日のスマホ断ち合宿を行う。マネジメント工学科の新入生約200人を対象に行われた携帯OFFの旅。大学側に企画提案したのは旅行大手のJTB。「圏外旅行」と名付けた新商品の実験も兼ねた初の取組だという。
まず千葉県富津市のマザー牧場で、地図を見ながら各ポイントをめぐるオリエンテーリングが行われた。初対面の学生5人1組で回る。紙の地図を見ながら決められたポイントをめぐる。グーグル検索が当たり前の中で育った若者達から「ググりたい」との本音が漏れる。それでも協力しながらポイントめぐりを続ける。夜食は学生全員でとる。そこには目の前の相手との対話を楽しみながら食事する姿があった。翌日、圏外旅行が終了して一斉にスマホの電源を入れる学生たち。体験した学生の一人は「人との会話が増えたのが一番だから、コミュニケーションはやはり大事だし、携帯を使う機会をなるべく減らして人とのもっと会話を増やしていこうと思った。」と感想を述べた。スマホをあえて使わない時間を作る事で、得られるものがある事に気付いたようだ。
【「勉強に集中できない」、高校生のスマホ依存を防げ!】
スマホ依存は大学生だけでなく高校生にも広がっている。兵庫・猪名川町に住む高校3年生の南賀拓人君。スマホの使い過ぎが気になり2年前からスマホ依存の危険を訴える町の高校生団体「SWING-BY」の活動に参加し始めた。もともとメンバーのほとんどがスマホ依存で、地元の小中学校でスマホ依存の危険などを訴えてきた。
この団体の活動にauブランドを展開するKDDIが目をつけた。KDDIはメンバー達と共にスマホ依存改善アプリ「勉強うながしホーム(コラボ版)」を開発した。「勉強するボタン」を押して勉強する時間を設定し勉強モードになる。するとインターネット閲覧アプリなどが画面から消えゲームなども一切できなくなる仕組みだ。KDDIは今後もこうしたアプリを開発し、スマホ依存の改善に取り組む予定だ。今後、スマホとどう付き合っていけばよいのか。
《兵庫県立大学環境人間学部・竹内和雄准教授》
「賢く使って正しく怖がる。そうしていかないとこれからの社会をスマホなしで生きて行くのは子供達も無理だし大人も無理。利活用と危険の両方を言っていかなくてはいけない。」
■【コメンテーター】入山章栄氏(早稲田大学ビジネススクール 准教授)
・三菱自、軽自動車販売が半減
--経営学の観点からこの問題について伺っていこうと思います。
三菱自動車は実は販売台数のうち国内販売はだいたい1割ぐらいで、残りの9割は海外です。しかも今は比較的財務体質が良くてキャッシュがありますので短期的には持ちこたえる可能性がある。ただ問題は中長期的に見た時のブランドの毀損です。それからおそらくこれから、先ほど日産の売り上げが落ちたというニュースがありましたが、賠償金などを払うとなると経営的な体力がかなり厳しくなってくる可能性がある。
--そうなった時にグループが救済するのかどうか。
もちろん可能性としてはある。ただ私個人は今回はグループが救済しない可能性があると思う。もともと三菱商事がかなり救済の出資をしてきたが、三菱商事事態の業績があまり良くない。そうするとむしろ外資や三菱自動車は電気の技術がありますので例えばアメリカの西海岸の会社が買収する可能性が中長期的にはあるかもしれない。
--まだ欲しがる可能性はありますか。
まだアイミーブなど技術があるので、そこを取りたがる会社がシリコンバレーの会社などではあるかもしれない。
--生産拠点などが欲しいという動きですか。
そうですね。もう一つの可能性はそういうことで、例えばもしかしたら中国の会社も触手を動かしている可能性はあると思います。
・スマホ依存
--依存し過ぎに危機感を持っている人は少なくないですね。
某大手IT企業の社長と話をした時に、自分たちの社員にスマホを使わせない日を作ろうか、悩んでいると言っていた。スマホのコンテンツを出している会社なんですけどね。そういう方と話して感じているのは、経営者の方々もスマホの使い過ぎは従業員にとって良くないのではないかと感じていると思う。一つは会話が減る。もう一つはスマホの使い過ぎが、ぼーっとする時間を奪っているのではないか。
脳科学で今注目されている考え方なんですが、「デフォルトモードネットワーク」といって、人間は脳で使っている部分のうちのエネルギーのうちの我々がものを見たり話したりすることによってエネルギーを使う部分は全体の10%ぐらいなんです。8割ぐらいはぼーっとしているときに脳のエネルギーを使っているんです。ですから新しいアイデアとかぼーっとしているときに思いついたりします。アインシュタインも相対性理論は寝る前のぼーっとしているときに思いついた。ですからスマホをやり過ぎるとそのぼーっとした時間を奪って、それが長い目で見た時の会社にとって良くないということです。
・“体験型マーケティング”GWは最適
--カルビーがフルグラの子供向けイベントをこの時期に開くのにはどんな意味があるんですか。
いわゆる体験型マーケティングの重要性だと思います。フルグラ自体もヨーグルトと合わせるという提案をして、試食してもらうという体験をしてもらう。今度はそれを子供向けにして、子供と母親がワンセットになる機会はゴールデンウィークなので、カルビーは目の付け所がいいと思います。
■ニュース
三菱自、軽自動車販売が半減
燃費データの改ざんが発覚した三菱自動車の、4月の軽自動車販売が、1年前に比べほぼ半減した。業界団体のまとめによると4月の国内軽自動車販売台数は前年比44.9%減の1,477台。データ改ざんが発表された4月20日以降、主力の軽「eKワゴン」などの生産と販売を停止したためだ。それらの車種は日産自動車に「デイズ」などの名前で供給されていたため、日産の4月の軽自動車販売も51.2%減少、深刻な影響を受けた。今回の改ざん問題を受け、国土交通省はきょう、不正があった4車種について走行試験を開始。国が独自に試験を行うのは異例で、結果は6月中に公表する予定。今後、実際の燃費を割り出し、エコカー減税の認定を見直す作業を進める。
「寺社フェス」に注目!
東京・日本橋で開かれている「寺社フェス」は、寺や神社が宗派を超えて開催。船上茶会や座禅、書道、能楽体験など様々な形で気軽に日本文化を体験できます。
《青江覚峰住職》「昔から寺や神社は文化のゆりかご、文化を発信する基地だった。」
実は日本文化の多くが仏教や神道にルーツを持つものがほとんどだという。普段は意識しない日本文化を「再発見」してもらうことが目的の一つ。さらに都心部は檀家として寺に属さない人も増加し続けていて、もう一度、寺や神社に気づいてもらうことも目的のようです。「寺社フェス」は6回目の開催で、今回は期間とイベント数を大幅に増やし、開催場所を日本橋界隈に選びました。
《青江覚峰住職》「今まで伝統宗教、伝統工芸、伝統芸能といろいろかかわってきたが、唯一関われなかったのが伝統商売というところでした。」
日本橋には長い歴史を持つ企業が多く、老舗企業も伝統文化の一つだと考えたのです。また、日本橋は高級で取っつきにくいイメージが強く、周辺はオフィス街なので、休日それほど多くの客が集まる訳ではありません。日本橋の街自体もこの取り組みに期待しています。「にんべん」は寺社フェスとコラボしたメニューを提供。通常、昆布だしを使う精進料理を、かつおだしでアレンジしました。また、「小津和紙」も今年初めて紙すき体験教室を開催します。和紙は写経に欠かせないため仏教と深いつながりがあり、「寺社フェス」に参加し新しい購買層の開拓につなげたい考えです。
安倍総理 日伊会談で財政出動求める
イタリア・フィレンツェを訪問した安倍総理大臣は、レンツィ首相との首脳会談で、「世界経済は対応を誤ると、一気に危機に陥るリスクがある」として、G7が一致して財政出動に取り組むべきとの考えを伝えました。これに対し、レンツィ首相も「財政出動も含め、力強いメッセージを発信することが究極的に重要だ」と述べ、安倍総理に同意しました。この会談を皮切りに、安倍総理はフランスやドイツ、イギリスとの首脳会談でも、財政出動への一致した対応を求めていく考えです。また、安倍総理は、来年4月の消費税増税の判断時期について、「G7で世界経済の状況をどう認識するか議論する」と語り、サミット後に判断する考えを示唆しました。世界経済低迷のリスクを避けるために、消費税増税を見送るのかどうか、世界経済の議論をリードしようとする日本だけに、その動向に世界の注目も集まります。
G7エネルギー相会合 石油・天然ガス 「安定供給目指す」
北九州市で開かれていたG7=先進7ヵ国のエネルギー相会合は、石油や天然ガスなどの安定供給を目指す共同声明を採択し、閉幕しました。会合の中で、日本は、2020年代前半までに、LNG=液化天然ガスの国際市場を、国内に作る構想を発表しました。液化天然ガスの価格については、資源国が決定権を握っていますが、世界最大の消費国である日本が、市場を作ることで、価格決定に影響を与えたい考えです。
熊本市 23小中学校が授業再開
熊本市内の23の小中学校がきょう、18日ぶりに授業を再開しました。この日は授業を行わず、地震を想定した避難訓練や、被災した児童の心のケアを目的としたアンケートなどを実施しました。熊本市では、現在も108校の公立の小中学校が休校していて、市の教育委員会は、10日を目標に再開したいとしています。
大手百貨店 4月売上高減少
大手百貨店4社が発表した4月の売上高は去年と比べ、そろって減少となりました。4社とも減少するのは2ヵ月連続です。商品別では、化粧品が堅調に推移した一方で、春物衣料などが伸び悩みました。また、高島屋を除く3社では訪日外国人の売り上げが去年の実績を下回り、宝飾、時計などの高額品の売り上げが前年割れとなりました。
GWは“エデュテインメント”で!
「エデュテインメント」という言葉ご存知でしょうか?エデュケーションとエンターテインメントの合成語で「遊びながら学ぶ」という意味。そんな一石二鳥のイベントを東京・表参道の朝食工場でゴールデンウィーク後半の3日間限定でカルビーが開催する。
フルグラの製造過程を体験し、発売されているものと同じものを作る。原料について学び、分量通りにパッケージに入れ、最後に作ったフルグラを朝食として調理、ヨーグルトやサンドイッチ、スープにして親子で試食。エデュテインメントは親からも好評。カルビーは売り上げを増やすためにこのイベントで客層の拡大を狙う。
《カルビー・フルグラ事業部/網干弓子部長》
「お子さんを通じてお母さんにも朝食の大切さを再認識し、朝食を家族で家庭に需要を広げたい。」
■【ヒットの順番】“BBQ用品”ランキング
暖かくなってきたこの時期、アウトドアで人気なのが「バーベキュー」です。アウトドア用品の専門店、ワイルドワンでは、上位を大人数でワイワイ楽しめる定番製品がしめました。5位は、簡単に炭火をおこすことができる製品「チャコスタ2」。3位は、ホットサンドが作れる「ホットサンドイッチクッカー」。1位は、バーベキューグリルの「ファイアグリル」です。そして今、注目を集めているのが、一人バーベキューです。大人数向けの製品が多い中で、去年発売された一人向けの製品「熱燗あぶり台」が9位にランクイン。さらに、今年の3月には自分好みのカクテルを作れるカクテルシェイカーも発売されました。バーベキューは、単なる外での食事会から、自分に合った楽しみ方ができる場所へ発展し始めているのかもしれません。
取材先
・ワイルドワン
・新越ワークス
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【商品名】全自動魚さばき機
【商品の特徴】自動で魚のうろこを取り除き、身を切り分ける機械
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【取材】上海支局 徳地英孝記者
【トレたまキャスター】北村まあさ