■マーケット
資産運用への影響は…
イギリスのEU=ヨーロッパ連合の離脱への懸念などから日経平均株価はきょうも下落となりました。終値は1万5,859円で、1ヵ月ぶりに1万6,000円を割り込みました。今年は株式相場の下落が目立つ年ですが、老後のための資産運用への影響はどうなのでしょうか。今回は「確定拠出年金」に注目しました。
確定拠出年金に加入しているリィデリティ投信の北原潤希さんは「利回りがマイナス7%、去年から相場は下がっていた中このぐらいに収まったのはあって当然かなと思います」と言います。
格付け情報センターの調べでは、確定拠出年金の運用利回りは2015年3月の約5%から今年3月には1.7%まで低下しています。また、同調べによると元本割れとなった確定拠出年金の加入者の割合は急増しています。こうした年初から続く株安・円高など相場の動きが激しい状況の中での確定拠出年金の考え方について、専門家は一歩立ち止まって投資の在り方を考えることも必要と指摘します。
《フィデリティ投信/野尻哲史氏》
「市場の変動分を長い時間をかけて吸収できる若い人はあまり慌てることはないと思います。退職が近い人は高いリスクを取り過ぎていないかどうか、(投資配分を)チェックする良いタイミングだと思います。」
英国民投票 突然影響が…
--イギリスの国民投票の影響がアメリカの市場にも出始めています。
イギリスの国民投票はかなり前からリスク要因として指摘されていたものの、これまでアメリカ市場が大きく影響を受けることはありませんでした。しかし先週末になって突然影響が出てきています。チャートはイギリスポンドとアメリカ株の変動率、通称「恐怖指数」と呼ばれ、高いほど投資家の不安心理が高まっていることを示す指標の推移です。イギリスポンドでさえ市場に変化が表れ始めたのは先月終わりですが、ここに来て投資家の不安心理の高まりがアメリカの株式市場にも急速に波及してきたことが分かります。また国債や金が変われるなどリスク回避の動きがが広がっています。
--イギリスの国民投票は以前から分かっていたことで、何故いまになって市場への影響が出てきたのでしょうか。
市場への影響が読みずらかったこと、EU離脱の可能性は低いと見られてきたこと、世論調査で離脱の可能性がやや高まったことなどが、ここに来て米国経済にも影響を与えた要因です。まだ可能性は低いとはいえ、離脱となった場合はユーロ圏が再び不安定化し、市場全体が短期的に受けるダメージが大きくなる可能性があるため、投資家が慌てて準備を始めた段階と見られます。ただ離脱の場合、一時的にショックが走ることがあっても影響は長期化しないとの見方が大勢です。
中継担当:ホリコ・キャピタル・マネジメントLLC堀古英司氏
■【コメンテーター】熊谷亮丸氏(大和総研執行役員経済分析室長チーフエコノミスト)
・人の行く裏に道あり花の山・勝機の見つけ方!?
--このあまころ牡蠣が新たな復興のシンボルとなるといいんですが、その可能性はありそうですか。
「相場の格言で“人の行く裏に道あり花の山”というのがあって、要するにみんながやっていることをしても儲からない。裏に行くと花が咲いていてそこで儲かる。」
--それで一年未満のものを出してみようということになった。
「旬を外すとプラスの効果があって、一つは値崩れしないということがある。やはり旬の時は供給が多くなって値崩れしてしまうわけです。例えば日本水産が人工授精のブリを夏に出している。」
--ブリというと冬のイメージですね。
「価格は2~3割、夏のほうが高く売れる。それから新たな需要も開拓ができる。だからいろんな意味で旬を外すことに大きな効果があるということです。」
--でも旬を外していくといつが旬か分からなくなるタイミングも来そうですけれども・・・
「例えばイチゴは本来は4月から6月が旬なんです。ただそこではあまり儲からないからクリスマスを狙ってみんなが作るようになる。その意味では旬をずらすことすらできるわけです。」
--確かにそうですね。旬が変わっていくかもしれません。
・英国・国民投票・突然影響が…米国市場リスク回避広がる
--イギリスの問題がアメリカ市場にも影響が出始めたということなんですが、アメリカ自体を見ても5月の雇用統計はとても悪い内容でしたし、利上げには慎重にならざるを得ないという感じがするんですが、実際のアメリカ景気は今どうなんでしょうか。
「アメリカ経済はいま徐々に良くなっている。世界経済とアメリカ経済のサイクルは基本的にはアメリカの金融政策によって決まっている。当初は非常に早く利上げをするはずだったのが、ゆっくりになることによって、これが米国経済、世界経済を支えているという状況です。」
(フリップ表示)
「実際、米国実質GDP成長率は1-3月期の実績はプラス0.8%、ところが4-6月の予想(GDPナウというアトランタ連銀が出しているもの)は今までの直近のデータまでで見ると2.5%ぐらい伸びる可能性があるとされている。」
--そうなるとずいぶん上げるわけですね。
「ドルが安くなって輸出が回復したり、個人消費もまずまず底堅く動いているという状況です。」
--そうするとアメリカのインフレ懸念というのはないのでしょうか。
「今、連銀が注目している個人消費のコアのデフレータというのは、前年比で1.6%の伸びだ。2%をこえると少し警戒水域です。ですからジリジリと上がってはいるけれども、すぐに利上げをしなくてはいけないという切迫した状態ではないという感じです。」
--では利上げは必要ありませんか。
「長い目で見ると徐々に上げないとインフレになるわけですが、それほど慌てる必要はなくて、おそらく早くて9月以降、年内で最大一回くらいの利上げだと思っています。ゆっくりとやっていくことが世界経済を支えるということです。」
・猛暑で売れるモノは!?
--もうお中元のニュースがありましたけれども、今年は猛暑になりそうだということですよね。売れるものというのは気温によって変わってくるんでしょうか。
「7月から9月の気温が1度上がると夏物の消費は約2200億円増える。中身は飲料、アイスクリーム、冷蔵庫、エアコンなどで、その中で最も関連があるのがアイスクリームです。気温が上がると売れるものはファンデーション(UVケアのため)、梅干し(クエン酸を取りたくなる)。他方で売れなくなるのは例えば味噌(暑いのでみそ汁を飲まなくなる)、ペットフード(ペットが夏バテで食欲がなくなる)。そういうことで売れるモノ、売れないモノが気温によって出てくるということです。」
■特集 激変!グローバル流通業(1) 殻を破るイケアの新戦略
家具小売りの世界最大手「イケア」の本拠地に潜入しました。イケアは、売上高がこの10年で倍増するなど、好調が続きますが、いまあえて、自らの殻を破り、新たな戦略を打ち出そうとしていました。その一つが、ネット販売の強化。イケアはこれまで、実店舗での販売に重点を置いてきましたが、近く日本で、自社サイトを立ち上げると明かしました。また、家具以外の商品開発にも力を入れていました。自転車や電化製品など、枠にとらわれない商品を開発します。そんなイケアの将来を担う日本人がいました。彼はイケアの15年後を見据えたビジネス展開を考えます。取材先・イケア
【イケアの本拠地に潜入!】
きょうとあす、二夜連続で放送するグローバル流通業、一夜目となる今夜はマッチ売りの少年が70年以上前に創業した企業を取り上げる。家具小売りの世界最大手のイケアだ。世界での売り上げが好調なイケアだが、今あえて自らの殻を破って新たな戦略を打ち出そうとしている。
北欧・スウェーデン南部にあるエルムフルトは、人口約1万6000人の小さな町。ここはイケアのホテルなど関連会社だらけで、イケアが73年前に創業した場所だ。先週、年に一度のイベント「デモクラティック・デザイン・デー」が開かれた。まず始まったのが世界40か国のメディアを集めた新商品発表会で、有名デザイナーと共同開発した商品がお披露目された。展示ブースにもパネル照明と棚が一体化したアイデア家具、壁と一体化したベッドなど驚きの商品がある。
《イケアデザインマネジャー/マーカス・エングマンさん》
「デモクラティックデザインには大事にしている五つの柱がある。デザイン、機能性、品質、持続性そして低価格だ。」
強調したのは商品戦略の柱、デモクラティックデザインだ。デザイン、機能性、品質、持続性、低価格の5つを満たしたものだけがイケアの商品になるのだ。続いて案内されたのがデモクラティック・デザイン・センターで、社員たちがくつろいでいる様に見えるが・・・
《イケアバイタリティビジネスリーダー/ペル・クロックステデさん》
「ここがイケアの心臓部、デモクラティック・デザイン・センターだ。」
ここでは開発担当者達が集まり自由な雰囲気の中でアイデアを出し合う。ここからイケアは毎年2000種類以上の商品を開発し世界に送り出している。
【自らの殻を破るイケア】
イケアの売上高はこの10年、右肩上がりで拡大している。しかしイケアグループのペーテル・アグネフィエルCEOは「イケアにとって最大のリスクは現状に満足し進化をやめてしまうことだ。イケアの最大の脅威はイケア自身だ。」と現状に警戒感を示した。自らの殻を破る戦略の1つがネット販売の強化だ。イケアは実店舗に重点を置きネット販売はほとんど手掛けていない。ところがネット上にはイケアが公認していない販売代行業者が存在している。
《アグネフィエルCEO》
「ネット販売のための投資やシステム準備は着実に進めている。日本では数ヶ月~2年程度でネット販売を始める。」
近く、日本でネット販売の自社サイトを立ち上げると明かした。世界でも本格的なネット戦略を展開する。殻を破る戦略のもう1つは、家具以外への進出だ。初めて売り出す自転車は若者の車離れを意識して開発した。アルミ製のフレームは25年保証と持続性を謳うなど、ここでもイケアらしさを前面に押し出す。さらに本のような形をしたこの夏発売予定の電池用充電器だ。日本の家電メーカーと共同開発し、電池の充電量を確認できる機能性もある。
《イケア照明部門商品開発責任者/ジャネット・シェルモースさん》
「いままで電池充電器はデザインが悪く誰も部屋に置きたいと思わなかった。」
【15年先をにらむイケア】
家具以外の商品開発を進めるイケア。そのカギを握る部署に日本人がいた。元家電メーカーのデザイン担当で去年イケアに引き抜かれたイケアイノベーションアンドクリエーティブマネジャーの楠目靖さん。イケアの枠を出る事を託されている楠目さんに今、イケアがどこに向かおうとしているのか聞いた。
《イケア/楠目靖イノベーションアンドクリエーティブマネジャー》
「例えば15年後、家の中にキッチンがあってやリビングがあって、そしてベッドルームがある、そういう生活なのかそうじゃないのか、例えば人工知能(AI)やロボットがあった場合にどう生活が変わるかなど、これからのビジネスとしてどういうものをイケアがやっていくのかいいのか。15年後の考え方としては全く違う会社かもしれない。」
■ニュース
“尿でがん検査”新技術発表
今、がん検査の分野が新たな広がりを見せています。きょう発表されたのはマンモグラフィなどの検査をしなくても、尿検査で乳がんなどを発見できるという方法です。日立製作所と住友商事グループは、健康な人と、乳がん、大腸がん患者らの尿を細かく分析。三者の成分が違うことを突き止めました。数年内の実用化を目指し、誰でも手軽に自分で採った尿を検査機関に送るだけでがん検診ができるようにするのが目標だそうです。さらに、電機や精密機器メーカーがこの分野に次々と参入しています。コニカミノルタが開発したのは、コピー機のトナー製造技術などを応用しがんの種類を見分ける方法です。がん細胞に蛍光材料を使って光らせることで、従来は発見できなかった小さな細胞を見つけたり、二種類のがん細胞を同時に発見することもできます。実用化されれば、患者の負担や治療費を大幅に削減できると期待されます。
【進化するがん検査・世界初!尿でがんを識別】
今、がん検査の分野が新たな広がりを見せている。今日発表されたのはマンモグラフィーなどの検査をしなくても尿検査で乳がんなどを発見できる方法だ。日立製作所と住友商事グループは健康な人と乳がん患者、大腸がん患者の尿に含まれる糖や脂質などの老廃物を細かく分析し、その成分量が異なる事を発見した。これにより尿から様々ながんを見つけ出せる可能性が出てきた。今回の研究は若いうちから発症し女性の死因として高い乳がんと大腸がん(国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録統計」)を優先して進められている。
《日立製作所研究開発グループ/坂入実さん》
「乳がん、大腸がんで代謝物を用いて検査ができる可能性があることは世界初だ。(乳がんは)若い時から発症するといっても、(病院は)非常に精神的なバリアーが高いのでちょっと行き難い。それが尿に変わると劇的に緩和できる。」
現在の日本の乳がん検診受診率は約3割と欧米と比べるとかなり低い数字(米国、フランス、韓国、英国、ドイツ、オーストラリア)だ。この原因と言われているのがマンモグラフィーなど検診への抵抗感だ。坂入さんは自分で採った尿を検査機関に送るだけのシステムを数年内に実用化し、乳がん検診率8割を目指し、「これから日本にとって重要なのは、経済的に繁栄する伸長する事に加えて、社会課題を解決するというこの両面が必要となっています」と話した。
【進化するがん検査・がんを光らせて発見】
今、がん検査の分野に電気や精密機器メーカーが次々と参入している。コニカミノルタはコピー機のトナー製造技術などを応用し、新たにがんの種類を見分ける方法を開発した。製薬会社などから送られてきたがん細胞の検体に蛍光材料を垂らすと、がん細胞が放出している悪いタンパク質が光る。その光の強さをコンピューターで解析し、従来の方法では分からなかった小さながん細胞も発見する事が出来る。また色の違う蛍光材料を使う事で2種類のがん細胞を同時に発見する事も可能になった。がんは効く薬が違う為、種類を見分ける事がとても重要だ。実用化されれば患者に合った治療薬をピンポイントで見つけ、患者の負担や治療費の大幅な削減につながると期待されている。
《コニカミノルタ/腰塚國博常務執行役》
「分子を見ることによって、この方はこのたんぱく質がたくさん出ているので、この薬が効くんだという薬効診断ができる。薬を無駄に飲まないという時代が来る。」
LCC“不便”がメリットに!?
LCC「ピーチ・アビエーション」が2016年3月期の決算を発表、営業損益が61億円の黒字と3年連続で営業黒字を確保しました。バニラ・エアも黒字の見込み、ジェットスター・ジャパンも上期は初の黒字となった模様で各社好調。LCCはこれまでの不便さを逆手に取った戦略を進めています。バニラ・エアは、人気の台湾路線で早朝・深夜便に力を入れています。関西国際空港では4月から早朝・深夜帯を活用した台湾路線を増やしました。もうひとつLCCで不便だと言われていたのが、有料の機内食。それが駅弁ならぬ「機内弁当」として人気になっています。ピーチ・アビエーションは今月、ウナギ味のナマズを使った丼ものを発売。ジェットスターは来月に、就航地の名古屋の小倉マーガリンと愛媛のブラッドオレンジを使った2種類のベーグルを機内で限定発売する予定です。安さで業績を伸ばしてきたLCC。次は“おいしさ”で競い合うこととなりそうです。
【LCC“不便”がメリットに!?】
格安航空会社(LCC)の元年と呼ばれた2012年から4年が経ったが、このLCCの認知度が高まり利用者も増えてきたようだ。
《大浜キャスター》
利用客が増えて、肝心の業績はどうなんだろうということも気になるところ。見ていきましょう。まず、ピーチ・アビエーションの2016年3月期の決算は、訪日外国人の利用客増加により営業損益は約61億円で、3年連続の黒字になった。バニラ・エアの2016年3月期は15億円、初めて黒字化する見込みだ。またジェットスター・ジャパンは2016年6月期上期は初の黒字になった模様だ。このように好調が続ている日系のLCCは、これまで「価格は安いが不便」と言われてきたが、いまその不便さが逆にメリットになっているという。
【早朝・深夜便が人気】
バニラエアは今、特に人気の台湾路線で早朝・深夜便に力を入れている。これまで不便と言われてきたLCCの早朝・深夜便だが、仕事帰りの夜に出発、早朝に帰国してそのまま仕事に戻る事ができるため逆に便利だと人気が出ている。そんな日本人客の需要も見込み、4月には関西国際空港で深夜、早朝の時間帯で台湾便を増やした。バニラエアの台湾路線は乗客数が1年前より約3割も増加し、搭乗率も9割近い稼ぎ頭だ。早朝・深夜便のメリットを打ち出し路線を拡大する事でこれまでの不便というLCCのイメージを払拭したいという。
《バニラエア/山室美緒子シニアマネージャー》
「自分に合った時間で飛びたい需要がある。そこの需要を幅広く拾えるよう朝早い便から夜遅い便を用意した。安かろう悪かろうでは利用してもらえないと思っているので、安全性や定時制、サービスの品質には力を入れてやっていきたい。」
【“駅弁”ならぬ“機内弁当”が人気】
もう一つ、LCCで不便だと言われていたのが有料の機内食だ。それが駅弁ならぬ機内弁当として人気になっている。この日、ピーチアビエーションで販売されていたのは数量限定のオリジナルメュー、近畿大学が開発した「うなぎ味のナマズごはん」(1350円)だ。不人気だった有料機内食が機内での楽しみになった。LCCにとって機内販売は貴重な収益源の1つで今、各社が力を入れている。バニラエアでは今月「夏を元気に乗り切ろう」をテーマに「かぼちゃとズッキーニのスパイシートマトカレー」や「みそメンチカツとハムカツのサンドイッチ」の新メニューを発売したほか、ジェットスターは来月中旬に就航地の名古屋の小倉マーガリンと愛媛のブラッドオレンジを使った2種類のベーグルサンドを機内で限定発売する予定だ。2013年に第一弾のオリジナル機内弁当を発売したピーチは関西の食材をテーマにした神戸牛の弁当や宮崎のマンゴーを使ったチャーハンなどを開発し、機内弁当のファンを少しずつ増やしてきた。
《ピーチアビエーション/井上慎一社長》
「旅の体験価値を高めてもらえるような他社とは違った印象に残るようなものにこだわってを提供している。(機内食は)他社とは違うんだという差別化をアピールする為の1つのアイテムなんです。」
安さで業績を伸ばしてきたLCC、次は美味しさで競い合う事となりそうだ。
復興のシンボルに… 新ブランドのカキ登場
きょう報道陣にお披露目された宮城県南三陸産のブランドガキ「あまころ牡蠣」。一般的なカキに比べ、半分ほどの大きさですが強い甘みが特徴です。価格も1つ580円と高めです。このカキが養殖されている宮城県南三陸町の志津川湾は2011年の東日本大震災で、大きな被害を受けました。通常のカキの養殖に比べ、大きな設備などがいらない「あまころ牡蠣」の養殖には多くのメリットがあります。短期間の出荷で負担が軽いため若い世代が養殖に挑戦しやすいほか、一般のカキが出荷できない谷間の時期に出荷できる利点もあります。来年には10万個の養殖を目指しており、ブランドガキとしてさらに知名度を上げていくとしています。
【新ブランドのカキ登場“あまころ牡蠣”】
きょう紹介するのは大きな牡蠣ではなく小さな小ぶりの牡蠣だ。これは宮城県南三陸産の新しいブランドの牡蠣である。この小ぶりの牡蠣が今年から本格的に出荷されることになった。東日本大震災の新たな復興のシンボルとして期待されるこの牡蠣の可能性を取材した。
東京都渋谷区のオイスターバーである珍しい牡蠣がお目見えした。その牡蠣の名は“あまころ牡蠣”。一般的なカキに比べて小ぶりで強い甘み、価格は1粒580円(税抜き)だ。その“あまころ牡蠣”の産地、宮城県南三陸町の志津川湾を訪ねた。古くからカキの養殖で栄えたが、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた。カキの養殖は通常ホタテの貝殻にカキの種を付着させて約2年養殖するので設備も大がかりなものが必要だ。これに対して“あまころ牡蠣”は稚貝をそのままかごの中で10か月間養殖するので大規模な設備はいらない。『あまころ牡蠣』生産者代表の佐々木昇記さんは「早期の出荷、短期間出荷ができる。小さくて軽いので軽作業でできる養殖が若い人にも魅力がある」と大きなメリットがあるという。
“あまころ牡蠣”は産卵前の約10ヶ月で水揚げされるため、グリコーゲンが多く含まれ甘みが強い。さらに出荷時期は5月下旬から8月上旬、一般的なマガキは9月から5月に出荷されるのでその谷間だ。高付加価値のブランド牡蠣として高い値が付く。このあまころ牡蠣の量産化に目を付けたのが宮城県水産技術センターの山内さんだ。
《宮城県水産技術センター気仙沼水産試験場/山内洋幸さん》
「皆さん最初は半信半疑だったんじゃないかと思う。1年未満で商品になるようなカキができるのか。新しい技術を導入してとにかく軌道に乗せる努力をしてきた。」
震災後、およそ4年をかけ生産者と共に取り組む量産化に取り組み今年初めて成功した。
《山内洋幸さん》
「復興のシンブルとして頑張りたい。こういう取組に触発されていろいろなブランド牡蠣が出てくることで、牡蠣生産地としての宮城県がまた復活するのではないかと思う。」
17日から33店舗のオイスターバーで提供、ブランド牡蠣として知名度を上げ、来年は10万個の養殖を目指すという。
取材したディレクターによると、かなり味がギュッと濃縮されていて甘味が強いという。わざわざ子供の牡蠣を食べようなんて発想は今までなかった。
舛添都知事 涙ながらに…
東京都の舛添知事の政治資金問題などをめぐり、都議会最大会派の自民党が知事の不信任決議案を提出する方針を固めました。これに対し知事は、議会に不信任案の提出を猶予してくれるよう訴えたということです。都議会ではきょう、あすの本会議の議事内容などを決める議会運営委員会の理事会が開かれ、舛添知事も出席しました。この中で、与党・公明党が知事の不信任案を提出し、自民党も提出の方針を表明しました。その後休憩を経て再開された理事会で、舛添知事は、リオ五輪を控えた今、「選挙をやるのは国益にマイナスだ」として、不信任案の提出を9月まで待ってほしいと涙ながらに訴えたということです。この理事会に先立ち、知事は都議会の議長から直接、辞任を促されたということですが、受け入れませんでした。あすの本会議で、不信任案が可決されるのは確実な情勢ですが、知事は10日以内に辞職するか議会を解散できるため、その対応が注目されます。
JTB 個人情報793万人分流出か
大手旅行会社のJTBは、個人情報を管理するサーバーに外部からの不正アクセスがあり、最大で793万人分の個人情報が流出した可能性があると発表しました。JTBのホームページなどで予約した顧客の名前や住所、パスポート番号などが流出した可能性があるとしています。一方で、旅行の予約内容やクレジットカード番号の流出はないとしています。原因は、子会社の社員が取引先を装ったメールの添付ファイルを開いたことで、会社のパソコンがウイルスに感染したためです。JTBによると、現時点で個人情報が悪用され、被害を受けたという報告はないとしています。
利根川水系で16日から取水制限
首都圏に水を供給している利根川水系8つのダムで貯水量が平年の半分にも満たないとして、国土交通省などはあさってから10%の取水制限を実施すると決めました。冬の間の降雪量が少なかったうえ、先月の雨量が例年の半分にとどまったためで、利根川の取水制限は3年ぶりとなります。現時点では、家庭での水道使用に大きな影響はないということです。
「イスラム国」から指示なし
アメリカ・フロリダ州で49人が犠牲になった銃乱射事件でオバマ大統領は13日、容疑者は「アメリカ国内で育った過激主義者の一例だ」と述べ中東の過激派組織「イスラム国」から指示された形跡はないと指摘しました。こうした中、イギリスのウィリアム王子とキャサリン妃は14日、ロンドンにあるアメリカ大使館を弔問に訪れ犠牲者に哀悼の意を示しました。
石井国交大臣が燃費試験を視察
三菱自動車が燃費データを改ざんしていた問題で、石井国土交通大臣は改ざんのあった軽自動車4車種を対象に国が独自に実施している燃費試験を視察しました。国交省は、再発防止に向けて検査制度の見直しを進めていて、きょうの視察ではテストコースや屋内のローラーの上で車を走らせて実施する試験方法を確認しました。
ふるさと納税 昨年度4.3倍の1,653億円
総務省はきょう、応援したい自治体に寄付すると税が軽減される「ふるさと納税」による昨年度の地方自治体への寄付額がおよそ1,653億円となり、前年度の4.3倍に増えたと発表しました。昨年4月から、減税対象となる寄付額の上限がおよそ2倍に引き上げられたことなどで急増しました。寄付額が最も多かったのは宮崎県都城市の42億3,100万円で、特典となる地元産の肉や焼酎が人気を集めました。
お中元 新定番はアイス!?
きょう、東京都内で楽天市場が今年注目のあるお中元を試食するイベントを開きました。新定番として紹介されたのはアイスクリームでした。猛暑が予想されるこの夏、贈物としても注目を浴びるアイスクリームは、ここ3年でお中元の時期の売り上げが2.5倍にも拡大していて、種類も豊富です。ケーキのような華やかな見た目のものや、4月に地震の被害を受けた被災地、熊本などのご当地アイスが、復興支援の側面からも人気だということです。
《楽天市場広報/坂下佑美さん》
「アイスクリームは季節感があり、年齢性別問わずいろんな方に愛される商品です。形式ばら図にもっとカジュアルな気持ちでギフト選びを楽しみながら、感謝の気持ちを伝えあうきっかけになればと思っています。」
■【トレたま】顔用のジューサー!?
ドクターズキッツ・安田結香がジューサーにパクチーとアロエ、水などを入れて待つこと5分、生のもパックが完成。水と固めるための専用のゼラチンと好きな果物や野菜でオリジナルパックができる。生の食材を使ってその場でオリジナルパックがができる。パックは生ものなので使用は1回。
【商品名】テラポア(業務用)
【商品の特徴】好きなフルーツや野菜を使って、その場でオリジナル美容パックが作れる機械。
【企業名】ドクターズ・キッツ
【住所】東京都港区浜松町1-20-8浜松町一丁目ビル4F
【価格】36万8,000円(税別)
【発売日】6月下旬
【トレたまキャスター】相内優香