■マーケット
英EU離脱の衝撃!
英国の国民投票でEU離脱派が勝利したことを受けて、世界の株式市場では一夜にして300兆円以上が失われたとも言われています。リーマンショックの再来とも懸念されるなか、この先の世界経済そして日本経済はどうなっていくのでしょうか。WBSではシリーズ企画「英・EU離脱の衝撃!」と題しまして、今日からお伝えしてまいります。
イギリス在住のバイオニリストの植田リサさんは、イギリスがEU離脱となるとEU域内を自由に移動できなくなるのではないかと懸念しています。NY市場はイギリスのEU離脱を受け、下落で始まりました。米国の利上げを織り込んでいた銀行株は利上げ遠のくとの思惑から下げています。経済産業省で急きょ開かれたのは林経産大臣とイギリスで事業を展開する日本企業との意見交換会。トヨタなどのメーカーのほか、大手商社や銀行など14社、3団体が集まりました。会では企業側から関税の問題や円高への懸念の声が相次ぎました。経産省は今後現地に職員を派遣するなどし、情報収集を強化するとしています。
--現地はいまどのような状況でしょうか。ロンドンの豊島さんに最新情報を伝えてもらいます。
【シリーズ 英・EU離脱の衝撃!】
《中継:ロンドン支局/豊島晋作記者》
これからキャメロン首相が国民投票の結果について議員らに説明するとみられている。キャメロン首相は側近らを前に今回の事態について無念の涙を流したとされている。今は誰が次の首相として離脱の手続きを進めるかに注目が集まっていて、最有力候補は離脱派のリーダーのボリス・ ジョンソン前ロンドン市長である。しかしジョンソン氏は「イギリスは毎週480億円をEUに拠出している。それを取り戻し医療費に充てる」と公約していたが、実質的にEUへの拠出金は200億円程度で、正確でない主張でキャンペーンを進めてきたことに批判も出ている。このため他の候補を担ぐ動きも活発だ。EU離脱に向け準備が進んでいるというより、イギリス国内はいまちょっと混乱している。このように離脱派がいわば嘘をついていたとの批判もあり、国民投票のやり直しを求める動きも活発になってきた。昨日からREGREXIT(リグレジット)という言葉をよく聞く。REGRET(後悔)とEXIT(離脱)を組み合わせた造語で、EU離脱を公開しているという意味だ。こうした中、議会下院のサイトには国民投票のやり直し求める360万人以上の署名が集まった。実際に投票のやり直しが実現する可能性は極めて低いといえるが、次期首相にとっては大きな政治的圧力となりそうだ。
--国民自身も悩んでいるということなんですね
こちらで話を聞きますと、まさか本当に離脱するとは思っていなかったという声をよく聞く。イギリス国民は改めて自分たちの決断の重さを実感七エルといった状況だ。そして今回の決断はイギリスで活動している日本人にも影響を与えているようだ。
バイオリニストの植田リサさんはロンドンを拠点にEU諸国で演奏活動をしている。自身もイギリスのEU離脱によって深刻な影響を受けるのではないかと懸念している。実はEU域内ではビザ取得なしで移動可能だが、離脱となると改めてビザの取得が必要になるなど新たな手続きが増える可能性があるという。
《植田リサさん》
「比較的自由に動けるのがヨーロッパの利点。自由でなくなるのであれば、すごい芸術の世界は危機だと思う。本当に離脱してしまうと今後の仕事に影響があるのではないかとちょっと心配している。」
--現地の日本人の方も不安な思いですね。そして経済への影響はどうですか。
やはりロンドンの金融街シティーが受けた衝撃は大きいようだ。こうしたなか、公共放送BBCは、金融大手HSBCのロンドン本社の従業員を最大1000人をパリに異動させる検討をが始めたと報じている。そして現在の欧州株式市場は大きく下げている。今後の経済へのマイナス効果が懸念されている。以上ロンドンからでした。
--続いて週明けのアメリカでは株価はどうなっているでしょうか。ニューヨークの池谷さん。
《中継:ニューヨーク支局/池谷亨キャスター》
ニューヨーク株価は下落して始まっている。イギリスのEU離脱がマーケットにどんな影響を与えるのか、その議論は始まったばかりだ。現在のNY市場、ダウは236ドル安、ヨーロッパの主要株価が下落している流れから、アメリカも軟調な始まりとなっている。特にアメリカ市場では銀行株への影響が気にされている。今の株価はアメリカの利上げを見込み収益改善を織り込んでいたが、EU離脱を受けて利上げが遠のくとの思惑から銀行にとって試練の時が続きそうだ。実は29日(水)にヨーロッパでアメリカ、ユーロ圏、そしてイギリスの中央銀行総裁が顔をそろえるパネルディスカッション(欧州中銀主催)が予定されていたが、先ほどイエレン議長とイギリスのカーニー総裁が出席をキャンセルされたという一報が入ってきた。世界の金融政策の行方にも暗雲が漂い始めている。
為替
・ ドル円は101.62
・ ユーロ円111.98
商品
・ 金 1327.9 +5.5
・ NY原油 46.68 -0.96
以上ニューヨークでした。
--株価はヨーロッパもアメリカの下落をしているが、東京は今日反発をしました。それでも個人投資家や企業の経営者にとってはまだまま気を抜受ける段階ではないようです。
東京株式市場が開く前の午前8時、安倍総理が急遽、麻生財務大臣や日銀副総裁と会談し、為替市場の安定や企業の資金繰りに対応するよう要請した。先週末1200円以上下落した日経平均は250円以上の上昇で取引が始まった。日本をはじめ各国の政府・中央銀行が金融市場安定に向け、対策をうつとの期待が市場では浮上した。また26日のスペイン総選挙では反EUのポデモス連合が伸び悩み第3党にとどまり、イギリスのEU離脱が他の国に波及しなかったことも株価にプラス材料となった。今日都内で行われた個人投資家向けセミナーで、講師は今後のイギリスとEUの交渉を見極めるべきと指摘したが、投資への意欲は急激に冷え込んでいた。野村證券は今日、当初(1万7500円~2万円)としていた株価の見通しを(1万5250円~1万7250円)まで下方修正した。日本企業にも動揺が広がっている。特に懸念しているのは円高である。
《経団連/榊原会長》
「市場を鎮静化させるためにも、政府・日銀による適時適切な対応やメッセージの発信を期待したい。」
一方、経済産業省で林経済産業大臣とイギリスで事業を展開する日本企業との意見交換会が急遽行われ、大手メーカー・商社・銀行など14社3団体(トヨタ・日立・伊藤忠・三菱UFJ銀行など)が参加した。会ではまず経産省側が今後想定されるイギリスの離脱に向けたプロセスを説明し、その後、企業側から関税の問題や円高への懸念の声が相次いだ。経産省は今後現地イギリスへ職員を派遣する他、国内企業への影響の情報収集を強化するとしている。企業は対応に苦慮している。
【リーマンショックとの比較】
《大浜キャスター》
個人投資家や企業の間で先行きの不透明感が強まっているが今回、株価や為替相場が大きく動いた事で「リーマンショックが再来するのではないか」との指摘も出てきている。
こちらのグラフで、リーマンショック当時の状況と比較している。上のグラフ(青色)が今年、下のグラフ(緑色)がリーマンショック当時の値動きだ。今回は先週の金曜日に7.9%下落した。対してリーマンブラザーズが破たんした翌日、4.9%の下落している。日経平均株価は下落率だけで見ると今回の方が大きい。ただこの後の状況を見てみるとリーマンショックの時は連日、下落が続いていた。金融大手の破たんで金融機関全体に不信感が広がった為で、1か月後には11%の下落(歴代2番目)となった。今回も影響がどこまで広がるかが非常に重要な点になってくる。
為替の値動きは似ている。今回は2日で4円以上動いた。208年は3円以上円高が進んだ。ただその後を見てみると、リーマンショックの時はどんどん円高が進み、3か月程で90円を割り込んで80円台に突入している。この円高の流れは止まらずに長引く円高相場の引き金になったとも言われている。そのため今回も影響の長期化が心配だ。
■【コメンテーター】高田創氏(みずほ総研チーフエコノミスト)
・英EU離脱の衝撃!、日本の対応策は?
--大浜さんからもありましたが、今回の局面はどうしてもリーマンショックと比べてどうなのか、あれぐらいになってしまうのか、と言われますが、高田さんはどういうふうに見ていますか。
「リーマンショックは基本的に金融システムショックだったと思う。金融の金繰りが、世界中からお金が枯渇してしまうような、そういう金融の問題だったと思う。今回の場合はどちらかというと政治システムショックというか、そういう意味ではかなり性格が違うと思う。今でも日本の金融機関にも世界の金融機関にも問題はないと思う。」
--では世界経済にどのくらいの影響を与えそうなのかという、これはみずほ総研が作ったものですね。2020年ぐらいまでの長いスパンで、GDPをどれぐらい押し下げる圧力になるか、ということを示しています。
「当然イギリスが当事国ですから一番影響がありませい、当然次はその周辺のヨーロッパの国ということになる。それに比べれば日本への影響は小さい。ただ日本も円高や株安の影響をこれから受けてくるので、その影響はなかなか馬鹿にならないと思う。」
--リーマンショックの時のように中央銀行にできることはあるんでしょうか。
「リーマンショックの時は金融の問題だったので、中央銀行が資金供給をしたりいろいろ買い取りをしたりしたが、今回はそういう意味での中央銀行の出番は少ないように思う。」
--では限られている中で何ができるのか。
「まずは今回は日本に一番影響が出ているのは為替だ。なかなかアメリカは好まないとは思うが、100円を割れるような事になれば、介入という議論は出てくると思う。それから中央銀行の対策というよりは、財政のところになってくると思う。そうすると場合によっては日本では減税が考えられうるのではないか。所得税減税なども俎上に乗ってくるんじゃないかと思う。」
・日本の猛暑対策・世界に示すモデルに
--暑さ対策は進化しているが、心配なのが2020年の東京五輪・パラリンピック。その頃にはさらに対策は充実しているのか。
「今回の目玉はそれで、日本の暑さ対策を世界にモデルで示す、東京五輪を1つの展示場にするということもあり得るのではないか。そのモデルを世界に例えば途上国など色々な所に示す事は重要だと思う。」
--注目する暑さ対策はありますか。
「マラソンなどがありますので、ミストや舗装道路を浸水保水性の道路に変えていくとか、場合によっては最近は移動性の樹木とかもあります。今年の場合は特に猛暑、ラニーニャ現象と言われているので、経済は厳しいかもしれませんけど、少し活性化したいところですね。」
・世界に広がる不満の連鎖
--ブレグジットの次はどこの国だというようなことも言われますが、高田さんはEUの中ではどの国に注目していますか。
「たまたま先月スペインに行っていたから、スペインの動きには注目していた。選挙もあったので、注目される動きだった。スペイン経済は意外に良くなってきている。少し前までスペインはPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインの4カ国)と呼ばれて、欧州の債務国の典型だった。それがパフォーマンスもずいぶんよくなって、スプレッドもずいぶん縮まったし、それから国際競争力も輸出が伸びてきた。
--そんな中でまだ政権が固まらない状況です。
今回も確かに与党が勝ったんですが、過半数を超えず連立が成立するかどうかわからない。だからもう一回やらないといけないかもしれない。そうなると3度目の総選挙だ。だから競争力は良くなったが、かなり無理をしたというか、そういう意味では、まだ失業率は20%あるという状況なので不満がたまっている。
--不満を解消するためにはどうすれば・・・
緊縮策を少し緩めていくような動きにつながるのではないか。ですからヨーロッパでそういう動きが広がっていくのではないか。不満の連鎖が続くかもしれないので、一旦回復してきた国も緊縮策を緩めてくるのではないか。」
■特集 一億総プログラマー時代?
政府は2020年に、コンピューターのプログラミング教育を必修化する方針を決めました。プログラマーを養成することが目的ではなく、「プログラミング的思考」を身につけることで、物事を順序立てて論理的に考える力や、アイデアを具体的に形にする創造力を養う狙いがあります。しかし、必修化に向けてはさまざまな課題があります。教える側の人材不足に対応しようと、サイバーエージェントグループのCAテックキッズは、未経験者の主婦が講習を受けて、自宅で教室を開くホームティーチャーを始めました。今後も小学生にプログラミングを教えることができる人材が不足するとみて、全国に教室を広げる考えです。また、教材の開発も進んでいます。ヤマハは音楽制作ソフト「ボーカロイド」を子供の教材用の教材に改良しました。小学生でもタブレットを使って曲づくりができます。作曲という作業を通じて、プログラミング的思考力を養うことができるといいます。
《大浜キャスター取材》
2020年プログラミング教育は小学校から必須科目、
足立区のギャラクシティーで5歳以上の子どもを集めたプログラミング体験イベント“めざせ!ちびっこプログラマー”。
小学校のプログラミング必修化に向け、プログラミング教育イベント開催・NPO法人CANVAS・石戸奈々子理事長は「たくさんの課題がある」と語る。
「CAテックキッズ」の研修を受けてプログラミング講師になった、テックキッズホームティーチャー・川崎宮前平教室・村上満は家庭を大事にしながらやりがいのある仕事に憧れていて、自宅教室の生徒は現在10人ほどで授業料は1人1っか月8000円から。
現在4か所で自宅教室を開き講師全員が未経験の主婦。
CAテックキッズ・上野朝大社長は「講師が自分の地域の小学校で授業、小学校の先生に研修、と学校教育を補完する存在になるといい」と語る。
中野区の緑野小学校では6年生がヤマハ「ボーカロイド」のソフトでタブレットを使って曲作り。
ヤマハ新規事業開発部・隅井淳一は「クリエイティブな考え方と思考が身につく」とコメント。
------------------------------------
政府は2020年にプログラミング教育を小学校から必修化する方針を決めた。プログラミング的思考を身につけてほしいとしている。プログラミング的思考“論理的に考える力”“アイデアを形にする力”を養なう目的だ。ただ必修化には課題も多い。どんなものなのか体験してきた。
テックアカデミー(東京渋谷のITスクール)運営・キラメックス・村田雅行社長は「プログラミングは誰でもできる」という。プログラミングとはコンピューター言語を使ってコンピュータに指示を出し、CG画像を作ったりそれを動かしたりすることだ。今日の題材はスマートフォン用のゲーム。
大浜キャスターが講師の指示に従いがスマホ用ゲームの鳥のキャラクターをテレ東のキャラクター「ナナナ」に変えスマホで実際にゲームを起動してみる。このゲームのプログラムは「画面の右から壁を発生させる」「壁にぶつかったら終了」などいくつかの命令を組み合わせていく。
足立区では5歳以上の子供を集めたプログラミング体験イベント「めざせ!ちびっこプログラマー」が行われている。子ども向けにアメリカで開発されたソフトを使い、アイパッドでプログラミングを体験する。上下左右の矢印など動作を指示するアイコンを並べることで、キャラクターを動かすことができる。こうしたイベントがにぎわう一方で、小学校でのプログラミングの必修化に向けては、たくさんの課題があると「たくさんの課題がまだまだあると感じている。それはカリキュラムが不足していること、誰がどういうふうに教えるのか、機材などの環境整備など、が挙げられる。」
そんななか、教える側の人材不足を解消する動きも出ている。自宅でプログラミング教室を開く主婦が登場している。近所の子に自宅で教える森上さんはつい最近までプログラミング未経験だった。今年春にサイバーエージェントグループの「CAテックキッズ」のホームティーチャーの研修を受けて講師になった。生徒は10人ほどで授業料は週一回1時間の授業で1ヵ月8000円から。CAテックキッズは現在4ヶ所で自宅教室を開いていて、講師全員が未経験者の主婦である。今後も小学校でプログラミングを教える指導者が不足するとみて、全国に教室を広げる考えだ。
《CAテックキッズ/上野朝大社長》
「講師が地域の小学校に行って授業をするとか、あるいは自分の地域の小学校の先生に研修をするとか、そういう形で学校教育を補完するような存在になるといい。」
実はプログラミング教育必修化の狙いはプログラミング的思考を身につけることにある。物事を順序立てて支持する「論理的思考力」やアイデアを具体的に形にする「想像力」を養うことが目的である。それに応えるための教材の開発も進んでいる。緑野小学校では6年生たちがタブレットを使って曲作りに取り組んでいた。使っているのはヤマハ製の音楽制作ソフト「ボーカロイド」だ。大人向けに開発したソフトを子供の授業用の教材に改良した。ヤマハは作曲という作業がプログラミング的思考を養うことにつながると説明している。
《ヤマハ新規事業開発部/隅井淳一さん》
「子供たちがソフトを触ってみて、いろんな試行錯誤をしながら、自分のイメージしているものがちゃんと音になるのかとか、どこをどういじったらそれが心地よい音になるか、クリエイティブな考え方とか、思考が身に付く。そういったところに良さがあるんじゃないか。」
《大浜キャスター》
将来的にはプログラミングはもっとシンプルに簡単になるとされ、それを見につけるのはおそらく簡単だということだ。問題は思考方法を身につけられるかどうか。結局いくつかの指令や設定を積み上げることで一連の動きが出来上がるということ、それ完成したものを想像して、一回バラバラにする能力を身につける必要があるとしている。それが私たちはなかなか普段身についていない。これはプログラミングだけではなくていろんな場面で役に立つのではないか。大浜キャスターが行った講義も、プログラマーになりたい人だけではなく、例えば取引先のプログラマーの思考方法をもう少し理解したいなどの人もいるという。
■ニュース
“涼”で消費者呼び込め
埼玉県・熊谷市では5年前からクールシェアという取り組みを始めています。クールシェアとは、自宅のエアコンを消して、涼しいところに集まり、熱中症を予防しようとする試みです。元々は、公共施設の利用から始まり、今では、飲食店など、約220店舗が参加しています。青年会議所が中心となって、地域活性化につなげています。玩具輸入販売のボーネルンドが運営する子ども向けの遊び場「キドキド」が、今年「公式クールスポット」の第一号に認定されました。「公式クールスポット」は、日本気象協会が公認した、熱中症対策ができる施設です。体温調節機能が未熟の子どもは、熱中症にかかりやすいため、エアコンの温度を23度に設定するなどの対策をしています。日本気象協会は、暑さを逆に利用することで、企業にとっても経済効果が大きいと考えています。
【“涼”で消費者呼び込め】
今日は東京都心でも気温が上昇し、28・9℃と梅雨時とは思えない夏日になった。今年の夏は猛暑になると予想される中、消費者が街に繰り出すようにと街のあちらこちらに涼しい場所を設けるという試みが始まっている。その現場を取材した。
【「クールシェア」でお得なサービス】
埼玉県熊谷市。名物の手作り温度計(熊谷地方気象台)は午後2時で30.4℃を指し真夏日となった。今年、全国で熱中症で救急搬送された人は既に5000人以上(消防庁)。そんな中、熱中症対策をしている熊谷市役所では熊谷名物のかき氷「雪くま」の今年の新商品発表会が行われていた。さらに熊谷市では「クールシェア」という暑さ対策を行っている。これは自宅のエアコンを消して涼しい所に集まり、熱中症を予防しようという試みだ。元々は公共施設から始まったものだが、今では飲食店なども参加し、地元商店街の集客効果を発揮している。現在は約220店舗が加盟していて、それぞれ独自のサービスを競っている。地元の青年会議所が中心となり始めたクールシェアによる地域活性化。今年は伊藤園の商品を公式飲料にするなど企業とコラボも進めている。
《熊谷青年会議所/染谷秀樹さん》
「熊谷の暑さをエコや節電しながら楽しむという機運が高まっている。暑さ日本一の町から暑さを使って魅力を発信するチャンスだ。」
【「公式クールスポット」始動】
玩具輸入販売のボーネルンドが運営する全国20か所にある子供向けの遊び場「キドキド」が今年、公式クールスポットに認定された。日本気象協会公認の熱中症対策ができる施設である。これは今年から始まった取り組みでこの施設が第一号だ。遊んでいるうちに体温が上がっていく子供達は体温調節機能が未熟なため熱中症にかかりやすい。この施設ではエアコンで温度調節をし、スタッフが水分補給の呼びかけをすることで熱中症対策をしている。また夏限定で親子で使える回数無制限の「夏休みフリーパス」を発行している。公式クールスポット認定をきっかけにリピーターを増やす考えだ。
《ボーネルンドあそびのせかい営業部/矢野雅大次長》
「夏休みは出掛け先に多くの選択肢があるので、値中小のリスクが高くない場所として認知されれば、遊び場への期待が増え来店促進ができると期待している。」
日本気象協会がこの取り組みを始めた狙いについて・・・
《日本気象協会/矢崎菜名子さん》
「企業の力を借りて社会で一丸となって熱中症に気をつけていく動きを作りたい。うまく活用してもられば企業への経済効果も大きく企業に働くと考えている。
暑さをネガティブに捉えずにそれを逆手にとって利用して、サービスを提供すれば経済効果は大きくなると考えている。」
新パナマ運河が開通
太平洋と大西洋を結ぶ交通の要衝=パナマ運河の拡張工事が完了し、26日、最初の船が通過しました。これでパナマ運河を通過できなかった大型船舶の9割以上の通航が可能になります。日本企業にとっても福島第一原発の事故を受け、火力発電の燃料として需要が増している液化天然ガスの輸送日数の短縮につながります。
三井物産 豪で油田開発
三井物産は、オーストラリア北西部沖で、新たな海底油田を開発すると発表しました。総開発費はおよそ1,900億円で、三井物産は4割にあたる800億円を投資します。近隣の油田設備を利用すると、投資額を大幅に抑えられるため、開発を決めました。オーストラリアの石油・ガス開発大手ウッドサイド・エナジーと手を組み、2019年半ばの生産開始を目指します。
中国 英のEU離脱に懸念
中国の李克強首相は、天津で開催中の国際会議で演説し、イギリスのEU離脱決定が、世界経済に与える影響に懸念を表明しました。李首相は、その上で、国際社会と協調して対応する姿勢を打ち出しました。
ソフトバンクがIoT新商品
ソフトバンクは、きょう、モノとインターネットをつなぐIoT製品の商品化を支援する「+Style」の新商品を発表しました。こちらは人間の声や、ジェスチャーに反応して機敏に動き回る子犬型ロボット、「MeetCHiP」(予約開始7月中旬から・2万8000円<予定価格>)です。腕時計型端末やボールなどを使って、一緒に遊ぶことも出来ます。こちらは表面にソーラーパネルを取り付けたバッグ「SOL BAG」(予約開始7月上旬から・3万円<予定価格>)です。付属のケーブルにスマホなどをつなげると充電することができます。ソフトバンクは、2040年までに1,000個のIoT機器の開発を目指すとしています。
《ソフトバンク+style事業責任者/近藤正充さん》
「インターネット関連のたくさんのグループ会社を持っているのでそこと連動して利益が生まれる。」
野菜嫌いを克服!
都内の幼稚園できょう、子供の苦手な「野菜」を使った食育イベントが開かれました。流れてきたのは、ニンジンやトマトなどの夏野菜。細長く麺状に切ってあるので、こうして流しそうめんの要領で食べることができます。しかも、つけダレは麺つゆではなく、子供の大好きな「カレー」です。企画したのは、「ボンカレー」で知られる、大塚食品。夏場の食欲不振で、コメの需要が落ち込むことから、冷やして食べられる野菜ヌードルを提案し、新たな需要を狙います。
《大塚食品/金子忠晴執行役員》
「ボンカレーは48年続いている。幼稚園の時から食べ親しんだ味にしたい。」
■【トレたま】服の中から“おんぶひも”
主婦・鈴木未夏子が息子・鈴木羚(2歳)の着ている子供服のファスナーを開け中からひもを出し一瞬でおんぶ。服の中にはひも・尻あてなどすべてが内蔵されている。
【商品名】おんぶひも付きジャンプスーツ
【商品の特徴】子供服の中に「おんぶひも」が内蔵。左右のファスナーを下ろせば、肩ひもが出て、すぐに「おんぶ」ができる。
【企業名】ママのアイディア工房
【住所】品川区小山3-27-5-605
【価格】2万円前後の予定
【発売日】今年の冬に発売予定
【トレたまキャスター】北村まあさ