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自転車に乗れるようになった高等部生

2019年03月07日 | 教育
 始めは全く自転車に乗れなかった生徒が,半年で自転車に乗れるようになっ
た。以前,小学部生で行ったときには,5人の子が1週間程度で次々にのれる
ようになったが,体が大きくなると,小さいころの柔軟さもなくなり,運動機
能もある程度固定されてくる。さらに体が大きい分「バランスを取ること」や
「ハンドル操作の技術を身に付けること」が困難となってくる。

 はじめはまたがることも難しい所から,努力して乗れるようになった。
 指導のステップは,小さい子に教える流れと同じである。

①始めは自転車にまたがってもらい,ハンドルと,身体をしっかり支えて直線を運ぶ。
②徐々に「ハンドル+体」の支えから,ハンドルから手を離して「手首+体」に移る。
③続いて「腕+体」「肩+体」「肩+肩」「片手タッチ」へと補助の手を少なく軽くしていく。
☆まず,直線乗りができるようになる。

・続いてカーブを練習する。補助は,カーブでも①~③である。

・そして,最後が乗り出しとなる。

ここが最大難しい。

・乗り出しの推進力
・一気にバランスを取る力
・ハンドル操作の力

が瞬時に要求されるためである。

始めは全く成功しない。
次の手順で乗り出しを成功させていく。

①ハンドルと身体を支えて押し出す。

②乗り出す時に背中をぐっと押し出す。

この補助で,初めだけ体を支えれば乗れるようになる。

この後,一人で乗り出す所に壁がある。

そこを突破した3つのポイントは次のことだった。

①「右へ行く気持ちで乗り出してごらん」
・左から支えているので,どうしても左に倒れる癖があった。
・右を強く意識することで,左への倒れ込みがかなり減った。

②「左足をさっと載せてごらん」
・右足でペダルを踏み込んで漕ぎ出していたが,左足がゆっくりでなかなかペダ
 ルにのらないことに気付いた。さっと左足をのせるようにすることで,乗り出
 しの成功が生まれた。

③「ペダルを一番高い所において漕ぎ出しなさい」
・失敗するときに,ペダルの漕ぎ出しの位置が低いことに気付いた。
・高い位置から漕ぎ出すことで,推進力が生まれ,漕ぎ出しの成功が増えてきた。

 身体が大きくなっても,自転車乗りの方法が通用することが証明された。

※「どの子も自転車に乗れるようになる新ドリル」明治図書 の指導を実践。






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