僕はこの時点まで実に日本人的に椅子に座って絵を描いていた。その後ポルトガルの画家と接触するようになって現地の画家はみんな立って絵を描くことを知った。僕は日本でもアジアでも立って絵の制作をしている画家を見たことがなかったので、これは一種のカルチャショックであった。その後アトリエを飛び出して風景画に挑戦した時、僕は試みに立って絵を描いた。すると最初の2時間で両脚がガタガタと震えだした。その後歩くのも困難になるほど疲労を感じたのだけど、訓練の結果立って描くのが当たり前という境地になった。立って描くことによってはじめて高速で筆を走らせることができることを知ったのだ。だから今でも立って描いている。
ポルトガルのアトリエの写真はもっとたくさんあったはずなのに、投稿しようと思って開いてみたら、相当数の写真が消えていた。2009年以後何台もコンピューターを買い替えているので、その都度ファイルを喪失していたのかもしれない。このアトリエはとても気に入っていたのだけど、実際に利用できたのはわずかに2年半だった。
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