アル中雀の二枚舌

アル中、ヘビースモーカー、メタボで脂肪肝、おまけにトドメの脳出血&片麻痺──現在、絶賛断酒中。そんな中年男の独り言

ささやく壁

2005年08月11日 23時36分28秒 | ミステリー
読んでいて、文章というか文体というか、小説のリズムに違和感を憶えました。
何というか、いわゆるまどろっこしい感じ。
でも後書きで、この小説が書かれた年代を知ったら驚きました。あらまあそんなに昔(一九六九年)の本だったのね。でもストーリーもプロットも、まったく色あせしていません。
むしろ今流行りのミステリーに近いタイプの小説です。

驚かされるのはオーストラリアの女性作家の作品ということ。本国よりもアメリカの方が有名みたいです。
後書きにも書いてあるけれど、当時こういったサスペンスミステリーはあんまり売れなかったらしいです。

突然の発作で寝たきりになった老人が、周りには死んだように思われているけど、実はちゃんとした思考を持っている老婦人が、壁の隙間から聞こえてくる殺人計画を知ってしまい、なんとかしてそれを誰かに知らせようとする、というお話。

わりとお奨めです。