観光バスと云うと、一般的には学校の修学旅行や遠足、企業の研修旅行、東京~名古屋などの高速バスを想像されると思います。
これは、乗車するバスが観光タイプの車長12mのバスを使用することが多いためと感じます。
しかし、法律的な区分から区別すると少し違い、世の中の常識とは若干のズレが生じると思われます。
先ず、修学旅行や遠足、企業の研修旅行のバスは、バス業界でも法律的にも「貸切バス」といわれる所謂観光バスです。
具体的には、運送法第3条で「一般貸切旅客自動車運送事業」と定義されています。
内容は、他人の需要に応じて、有償で自動車を使用して旅客を運送する事業のうち、特定の旅客(乗車定員11人以上)を運送するバスを云います。
因みに、乗車定員10人以下の場合は、「一般乗用旅客自動車運送事業」と云い、タクシーやハイヤーが該当します。
次に、東京~名古屋などの高速バスは、どの様に定義されているのでしょうか?
これは、一般的な路線バスと同じ「一般乗合旅客自動車運送事業」と運送法第3条で定義されています。
内容は、他人の需要に応じて、有償で自動車を使用して旅客を運送する事業のうち、不特定多数の旅客を運送するバスを云います。
使用しているバスが観光タイプか否かで区別しているのではなく、特定の旅客を対象にしているのか、不特定多数の旅客を対象としているのかで区別しているのです。
さて、私もこの業界に入るきっかけとして、高速バス運転士になるつもりで、「将来的には観光バスの運転士になりたい。」と云う志望動機を履歴書に書きました。
しかし、これは後に解ったことですが、高速バスは路線バスと同じ乗合バスであったと云うことです。
そのため、私的に貸し切ったバス(貸切バス)ではなく、不特定多数の旅客を乗せる公共交通サービス(乗合バス)であると云うことです。
貸切バスと乗合バス(路線バス)では、同じバスを使用しても、全く考え方の違う別事業なのです。
そう考えると、高速バスには高速バスの、公共交通サービスとしての乗客に対する考え方もあるのではと私は感じます。
※ 本日もご訪問頂き、有り難うございます。よろしければ、にほんブログ村のリンクをクリック頂けると、大変励みになります。
※ 人気ブログランキングのリンクもクリック頂けると、大変嬉しく思います。