昨日の記事で貸切バス(観光バス)と乗合バス(路線バス)の違いについて、解説をしました。
貸切バス(観光バス)は、私的にバスを貸し切って運行されるバスで、乗合バス(路線バス)は、不特定多数の乗客を乗せるもので、公共性が要求される運行であると云うことです。
「乗客を目的地に安全に運送する」旅客運送事業として考える場合は、「誰(私人か不特定多数の乗客か)に何を(バス運行)売るのか?」と云うことが重要になりますので、「誰に?」の部分が事業を区分する上で重要になります。
要するに顧客にサービスを与える事業である以上、顧客が違えばニーズが違い、顧客によって対応を変えるのは当然のことなのです。
先ず貸切バスは、基本的に観光目的で可能な限り快適で楽しく目的地に行くことを目論んで、わざわざ乗客はバスを貸し切っています。
そのため、バス会社や運転士は、その乗客の好みに合わせて最高の「お・も・て・な・し」を行うのです。
その際に、大切な考え方は、旅行の幹事さんに恥をかかせない様に、バスの清掃から接客に至るまで徹底的に行います。
場合によっては、バスガイドなどの旅行添乗員を同行させて、乗客の快適な旅行をサポートします。
以上のことから貸切バス(観光バス)は、乗客「個人」が最高と思う特注のバス運行を提供する旅客運送サービスと云うことが出来ます。
次に乗合バス(路線バス)は、様々な目的で比較的低価格で不特定多数の乗客と相乗りして、目的地に行くものです。
そのため、バス会社や運転士は、その乗客に等しく対応することが求められます。
乗客によって、対応やサービスにバラつきがあることは、あってはならないことで、公共の精神が他業種より要求される仕事です。
以上のことから乗合バス(路線バス)は、その地域や国の「標準」を意識した旅客運送サービスと云うことが出来ます。
地域や国の治安や民度を測る際には、電車や路線バスなどの乗合いの公共交通サービスを利用することが、効果的かもしれません。
さて、前回と今回で貸切バスと乗合バスの大きな違いに言及しました。
乗客のニーズが違うだけで、全く運行に対する考え方が異なります。
しかし、バス事業の違いに関わらず、同じ対応を行うことがあります。
それは、安全運行に関する対応です。これについては、貸切バスや乗合バスの区別無く等しく対応されます。
なぜなら、安全運行が担保されていないと、乗客を安全に目的地に運送する事業目的の根幹が果たせない事と同時に、旅客運送事業でなくなってしまうからです。
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