まじ卍

生活の中で気が付いたことを書いています。

突然の旅行⑤

2025-02-10 | 旅行記
夕食後、妻は売店で柿の種を見つけると、
「これも食べたい」と言うので購入してつまんでいる。
日頃は体重を落とすため我慢していたようだが、
そのタガが外れたのか柿の種をずっと食べている。
その姿を見ながら、そうやあれが妻の本来の姿だったことを思い出した。

冒頭にも書いたが妻は元来おっとりした癒し系の性格だったが、
還暦を迎えてからはいろんなコトを我慢して、
私の世話や父の介護に振り回されながら自分の仕事もきちんとしている。
しかしそれは本来あるべき妻の姿ではなく、
完全な仕事モードに入ったまま、自宅に居てもおうちモードに切り替われず
すべての事柄についてら一人で背負って頑張り過ぎてしまい、
結果的には一人相撲をしたまま、おうちモードに戻らないようになっていた。
私が感じている妻の状態を説明すると、
当初は「私がこんなに必死に頑張っているのに・・・」と
自分を評価されていないように受け取って、立腹したようだったが
あたかも魔法が解けたかの如く
次第に「力が入り過ぎているということやね?」と理解してくれるようになり
妻自身も力が抜けず辛かったことを口にした。
そして今回の旅行を急きょ企てた目的まで理解してくれただけでなく
私に御礼まで言ってくれた。
この施設には温泉と食事、テレビくらいしかすることがなく、
退屈といえば退屈だが、その分自宅よりものんびりできる。
家ならあれもしてこれもしてとさまざまなことをしてしまうが、
ここまで来ればむしろ諦めて、何もしない生活がいい。
札幌雪まつりに比べると10分の1の金額で旅行しているが、
こんな山の中の何もないところで温泉と食事だけののんびり旅行を
急きょ計画したことの成果を感じていたし
そういう価値観も夫婦で持ち合わせている。そうして夜が過ぎた。

突然の旅行④

2025-02-09 | 旅行記
やがて夕食の時間かやってきた。1階のダイニングルームに足を運ぶ。
18時からの夕食は、私たち夫婦のみで
還暦を過ぎて少食になった私たち夫婦は、なるべく少ないコースを申し込んでいるが
「料金重視のビジネスプラン」を申し込むつもりが
「ボリューム重視ビジネス ガッツリ」しか申し込めなくて
送迎車の時間の連絡の際に「食事は少なめで」と伝えておいた。



刺身や小海老の一品のほか、豚肉で覆われた一人鍋など十分な量だが、
アルコールを頼まないと伝えると御飯、味噌汁、漬物のほか
天ぷらや茶碗蒸しまで出てきた。
若い頃ならとても足りない量だけど、今の私たちには食べ切れるか心配になった。
しかしどれも薄味で、今の私たち夫婦には丁度いい味付けで
鍋の汁まで残さずに頂いた。さらにデザートのゼリーまで食べてお腹いっぱいになった。

   

   

本当は、少ない夕食と言ってもレベルが分からないので
カップラーメンを持ってきていたが必要なかった。

突然の旅行③

2025-02-08 | 旅行記
特急に乗車し、熟睡中の私は、妻に起こされて目が覚めると
間もなく御坊駅に到着した。
駅前では本日宿泊する「きのくに中津荘」の送迎車が待っていた。
名前を伝えて乗り込むと送迎車は発車した。
送迎車は結構なスピードを出して走行する。
途中、白バイに捕まっている車もあり、みんなスピードを出しているようだ。
バスなら40分乗って10分歩く距離と聴いていたので覚悟はしていたが、
それでも住宅の並んだ国道を30分もかかってきのくに中津荘に到着した。
和歌山と言っても山間部に位置し、中津荘へ入る道の辺りだけは少し商店も見られた。



きのくに中津荘は、グランドやバンガローなどの複合施設の中にあり、
比較的きれいな近代的な建物だ。チェックインを終えると部屋に入る。



トリプルなのでベッドは1台多いけれど、いい部屋で満足する。
いつもなら周辺を調べるために少し散策してみるので
妻に少し散歩でも行かないかと誘ったが、
「今はゆっくりしたい」というので一服することにした。
やはり今日の妻は、いつもと様子が違うと感じられる。
しばらくしてお風呂に行くことにした。



見た感じでは特別感のない一部岩風呂風の湯船があるほかは
洗い場があるだけで長居は出来ないと考えて、
30分後に上る約束をして入る。
備え付けのボディソープとリンスインシャンプーで身体を洗い、
湯船に入った。少し熱めだが入れないことはない。
お湯は柔らかく、特段クセもなく、
温泉と聞いていなかったら分からないレベルだ。
服を着て上がると妻が先に出て待っていた。
あまり浸かっていなかったがよく温まるいい温泉だと気付く。



夕食までには2時間もあるから散歩に誘うが、
やっぱり「ゆっくりしたい」というので部屋でテレビを見たりして寛ぐ。
こういう旅のスタイルは、あまりしたことがないが
あえて妻の言う通り、ゴロゴロして時間を過ごした。

突然の旅行②

2025-02-07 | 旅行記


天王寺駅から御坊駅までは、
いつもなら快速と普通列車で向かうところだが
妻は珍しく特急くろしおに乗っていきたいと言う。
乗車券が1980円に対して特急券が2190円と
倍以上の料金がかかる。
1時間の時間差ならもったいない気もするが
今回は妻への慰安が目的でもあるため
特急くろしおに乗車することにした。



少し早めに家を出て、天王寺のスタバでコーヒーを飲んでから
15番ホームから特急くろしお13号に乗車する。
寒い時期の鈍行での旅は、駅に停車するたびに寒い外気が入ってくるが
特急はドアの開閉もデッキのみで室内は暖かく乗り心地も抜群だ。
妻の顔も昨日までのイライラ感もなく、ニコニコしている。
一方、私は昨夜の寝不足もあり、眠ってしまった。


大阪駅の風景

2025-01-09 | 旅行記
大阪駅に行くと地下街が張り巡らされており、
迷路みたいになっている。
特に私のように子どもの頃からよく遊んだ者としては
新しく工事があるたびに「これまでの常識」が役に立たず
しばらく行かないでいると、知らない道がどんどん出来ていく。
頭の中の地図と現実の街が一致しないこともあり
スマホの地図機能を使っても、どこを歩いているやら分からなくなる。
そんな時は気分を変えて、阪急32番街の31階には展望スペースがあり
そこから眺められる景色が好きだ。



やや下の方向にはJR大阪駅があり、斜めに傾けられた大屋根を眺められる。
JRの路線が並んであり、鉄道模型のように電車が行き来するのも分かる。
そこからもう少し先の方を眺めてみると、中津から淀川方面へと
隙間なくビル群が続いているのが分かる。



それでも琵琶湖の水を大阪湾へと運ぶ淀川が流れており
ビルの隙間からも望むことが出来る。
今度は、西の方向へと向きを変えるとビルとビルとの間から
僅かにだけども大阪湾が臨めた。
カメラの望遠機能を使って撮影してみた。



高架橋を走っているのは阪神高速湾岸線であろう。
コンクリートジャングルの大阪駅周辺から海が見えたのが奇跡のように思え
我ながら感動の一枚となった。

参考:阪急32番街フロアガイド(31階)