murota 雑記ブログ

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仏教の始まりに仏像なし、釈尊は宇宙と生命の法を説いた。

2022年06月08日 | 通常メモ
 仏像は英語で、ブッディスト イメージ(buddhist image)という。仏のイメージを表現したものだ。仏教の始まりの頃には仏像などなかった。キリスト教にも本来は「キリスト像」など信仰の対象としてなかった。イスラム教も、偶像崇拝を認めていない。ミケランジェロのような、あるいは運慶のような巨匠や名人が作ったとしても、人間の技量の範囲での表現だ。従って、イスラム寺院には神像や肖像はない。マホメット(イスラム教の開祖、ムハンマドともいう)も神の前ではただの人間に過ぎないということで、その肖像画を飾ることもしていない。イスラム教では、神は形がなく無限の広がりを持つ存在としており、アラーの神の像など作れるはずもない。そんなことをする人間はとんでもない悪人だということになっている。 . . . 本文を読む

「風と共に去りぬ」から「戦争と平和」、「復活」など。

2022年05月30日 | 通常メモ
 アメリカは20世紀以後、常に戦争と関わってきた。アメリカが超大国として世界に君臨したのは、いつも主導的役割を果たしてきたからだ。21世紀になってもアメリカは戦争をしている。数々の戦争を経験してきたアメリカであるが、正義の立場で大勝利をおさめた第2次世界大戦、世界中から弱いものいじめと非難されたベトナム戦争、そして、イラク戦争と。だが、それらよりもアメリカ人の心に最も深く、傷跡として残っている戦争は1861年の南北戦争ではなかろうか。南北戦争はアメリカが2つの国に分かれて戦った内乱ではあるが、大きな戦争であった。  ミッチェルの「風と共に去りぬ」は南北戦争を扱った歴史小説だ。この小説は1936年に刊行され、超ベストセラーになり、アメリカだけでなく世界中で読まれた。 . . . 本文を読む

アインシュタインの著作 「わが相対性理論」

2022年05月30日 | 通常メモ
 これは37歳の時のアインシュタイン自身による相対性理論の解説書。最終部分には「物理的対象は空間の内にあるのではなく、これらの対象は空間的に拡がっている。こうして“空虚な空間”という概念はその意味を失う」と書かれている。アインシュタインの出発点は、高校生のときに「光と同じ速度で走ってみたとしたら、光はどんなふうに見えるのか」と考えたことにある。光は電磁波の一種であって、光が進むというのは電場と磁場の振動が空間を伝わっていく現象。その電磁波が横波だということは当時から知られていた。電磁波が横波だということは、電場と磁場の振動の方向は光の進む方向と直交している。光の進む方向に同じ速度で走ると、電場と磁場はそれとは垂直なので電場と磁場の振動は止まっては見えないはず、また、光速の列車から光を見てもやはり光は走って見えるはず、そこで高校生アインシュタインは考える。時速200キロの列車から時速200キロの列車を見たら、止まっているように見えるはず。なぜ光速度で走ったまま観察しても相手の光は止まって見えないのか。「光の正体」とは何か、光と空間の関係が相対性理論の基礎となる。 . . . 本文を読む

人間生命の不思議に迫る。

2022年04月02日 | 通常メモ
 人間生命は本来、善なのか悪なのか、性善説、性悪説の二説あるが、釈尊は「善悪無記」と説き、生命現象は善にも悪にも顕われるものであり、善とも悪とも断定していない。また、法華経を解説した天台大師は、縁に応じて顕われる生命現象を「一念三千の法門」として説いた。  かつてニューヨークのある動物園に、世界で最も危険な動物と表示された場所があり、そこに立つと、大きな鏡が置いてあり、自分自身の姿を見られる。人間は心の変化一つで殺人を犯す動物でもある。  トインビーは、人間生命の中で善の生命と悪の生命が常に戦っており、人類の歴史は、挑戦と応戦の歴史であったという。そして、人間生命の内側に善の生命(仏)を見る東洋仏法に期待するともいっている。 . . . 本文を読む

「ローマ人の物語」を振り返って。

2022年03月01日 | 歴史メモ
 イタリアに魅せられ、ローマに在住してイタリアを舞台とした小説を書き続けている小説家、塩野七生さんのライフワークともいうべき大作が「ローマ人の物語」だ。ローマ帝国の誕生から滅亡までの千年間が書き綴られている。塩野さんは、「海の都の物語」『ルネサンスの女たち』『ロードス島攻防記』などの作品群で知られ、現代のイタリア史に関する第一人者として誰もが認めている作家でもある。事実の羅列である歴史書を読むより、生き生きと躍動感のある歴史小説を読む方が面白い。この『ローマ人の物語』も、そうした範疇に分類される文学の一つ。塩野さんは現地に在住し、豊富な資料を集め、壮大なローマ帝国の歴史絵巻を展開してくれる。この作品を読めばローマが歩んできた歴史がどういうものか良く分かる。 . . . 本文を読む