murota 雑記ブログ

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日本のガン治療、見直すべきか。

2019年11月13日 | 通常メモ
 ノーベル賞に輝いた山中伸弥教授のIPS細胞のことでいえば、IPS細胞は無限に増殖することが可能な幹細胞であり、組織や臓器のおおもとの細胞だが、それは、自らが増えてゆく複製能力と、分裂して他の細胞に分化する能力を持つ。そのIPS細胞を実験室でつくる時にはガン細胞が生まれることもあるという。山中教授は「再生能力とは、ガンになるのと紙一重だと思う。高い再生能力を持っているということは同時にガンができやすいということになる、だから、どっちをとるかという究極の選択が生物の進化の過程にはあった。人間のように50年以上も生きるようになると、次の世代に子供を残すため、十数年の間はガンを発生させない必要があり、涙を呑んで再生能力の方を犠牲にしたのではないかと、一人納得して思っている」と語っている。そして、ガンの幹細胞も見つかり、「がん幹細胞」と名付けられた。

 日本人のがんの9割を占める胃がんや食道がんなどの固形がんの病巣には、数十億から数百億のがん細胞が含まれている。それは1個の「がん幹細胞」から分化していったものだという。他の臓器に転移したがんも、もとは1個の「がん幹細胞」であり、全て最初の1個の「がん幹細胞」の性質を受け継いでいる。転移する能力を備えているものだけが本物のガンだ。本物のガンは転移する。そのように医学博士の近藤誠氏が述べている。更に、例えば、マンモグラフィーだけで見つかる「乳管内乳がん」は、名前はがんでも無害な「がん如きもの」だ。そのことは世界的にもデータで明確なのに、ピンクリボン運動などで「乳がんは早期発見、早期治療すれば100%治る。定期的に検診を」と宣伝されていることには疑問も残る。乳がんが発見されて乳房を丸ごと切り取られる患者もいる。世間にある「がんが消えた」という話も、「がん如きもの」が自然に消えたものだという。本物のがんは治せない。また、がんは一部の例外を除き、遺伝病ではない。もともと自分の中にあった正常な細胞が変化して育ってきたものだ。体内で1個の「がん幹細胞」が生まれ、検診などで見つかるまでには何年も何十年もかけて育ってきている。正常な細胞というのは、体に傷ができたら増殖してふさぎ、治ったら増殖を止めるというふうに、きわめて品行方正な細胞だ。それに対して、がん細胞は無秩序に分裂し勝手に増殖を続ける。細胞の形も崩れている。がん細胞を殺すといわれる抗がん剤というのは、正常な細胞も殺してしまうので毒薬と同じともいえる。

 本物のがん細胞は、周囲の血管やリンパ管の壁を食い破り(浸潤)、血液やリンパ液にのって全身をめぐる。肝臓や脳の血管壁に取りつき、食い破り、そこで増殖して、かたまりを作る。現在の検査技術では、直径1センチ前後、重さ1グラム、つまり、細胞約10億個の大きさに育って初めて「転移巣」として発見される。

 日本では、早期胃がんでも手術をすすめられる。胃の出口(幽門)も含めて大きく切除される。その結果、患者は、食べたものを消化する機能も失い、食べたものを少しずつ十二指腸へ送り出す機能も失う、すると、食べたものがストンと小腸に落ちるので、ダンピング症状といわれる腹痛や動悸にも苦しむようになる。それを避けるため、ほんの少しずつ1日に5回も6回も食事をとるようにするしかない。切り取った臓器や神経は再生しない。また、メスでおなかを切って腹膜をベタベタ触ると傷ついて、癒着しやすくなるという弊害も出る。舌がんも初回治療としては手術の必要性はほとんどないのに日本では8割も手術が行われ、リンパ節まで取り除く。2期の舌がんでは舌を半分切り取るので、他から取ってきた筋肉を埋め込む再建術も必要となり大手術となる。結果的には、しゃべるのも、食事をとるのも不自由になり、その後、仕事を失う人も多い。子宮頸がんも、必ずしも手術の必要がないのに、7割の患者がリンパ節まで大きく切り取られ、排尿や排便の障害などの後遺症を抱えることになる。

 海外では、放射線治療で治る確率は、手術で治る確率よりもずっと高い。日本の外科医に「米国ではこの場合、手術はしない」というと、「あいつらは手先が不器用だから」とか「○○がんの治療は日本が一番進んでいる」といって聞く耳をもたないともいわれる。乳がんを丸ごと切り取る全摘術は手元が狂っても命には別条ないので新米外科医の練習台になっているという話もある。日本では、がんの手術をして数か月もたたないうちに死ぬ例も多い。そして訴訟が少ないのも不思議だ。手術の前から、がんの怖さを吹き込まれ、がんだったのだから仕方がないとあきらめる人も多い。

 免疫力を高めてがんを防ごうという話もある。欧米の医学会の常識は「がんに対して、免疫力を強化しても効果なし」といって、免疫と名のつく療法の医師は詐欺師扱いされている。がんは自己細胞が変異したものであり、人間の免疫システムが、がん細胞を敵と見なさないからこそ、がんは発生する。がん細胞とは2万個の遺伝子を持つ細胞が、複数の遺伝子の突然変異によって、がん化されたものといわれる。がん病巣には、直径1ミリ段階で約100万個のがん細胞がある。本物のがんはすでに血流に乗って転移している。0.1ミリでも転移する。がん細胞は強力だ。分子生物学の研究が進んで、がんは当初から転移する能力を備えていることが分かった、がんが大きくなってから転移するというのは間違いらしい。実際に、胃がんを手術しなかった患者の生存率では、抗がん剤を使った人、免疫療法を使った人の5年生存率はどちらも20%以下であり、治療をしなかった人のほうが長生きし、5年生存率は50%以上となっているという。また、免疫細胞療法の治療費も高額であり、一生続ける必要があるといわれ毎月数十万を請求されている患者もいる。その上、抗がん剤の毒性に苦しみ、命を縮めている。固形がんの最善の治療法は無治療が良いと近藤誠氏はいう。そして痛みや苦しみが出てきた時のみ、苦痛を和らげる緩和ケアをしてもらうのが良いという。早期がんの大部分を占める「無症状のがん」は命を奪わない無害な「がん如きもの」という。最新鋭機を使えば、がんはいくらでも見つかるが、大部分は無害な「がん如きもの」という。

 スエーデンでは、胃潰瘍などで胃を一部切り取った患者をAB群に分けて、A群は定期的に内視鏡検査をし。B群は症状が出るまで放置するというテストが行われた。Bの放置された群484人のうち、胃がんが見つかったのは19人(3.9%)。Aの検診した群354人では、32人(9.0%)と2倍以上。そして検診した群のほうが死亡率が高かった。肺がんの検診でも同じような結果が出た。最終的にがんの死亡率は、検診した群のほうが高くなった。日本では、胃がん検診が社会的システムに組み入れられ、毎年数百万人も受けさせられている。欧米では、胃がん検診も肺がん検診も無効とされ、現在は行われていない。

 「早期がんを切らなかったから、進行がんになった」という話もあるが、それはもともと進行がんだったといえる。がんは誤診が多い。ただし、膵臓がんと、せきやたんなどの症状のある肺がんには本物が多い。症状がないのに検診で見つかるがんは、無害な「がん如きもの」が多い。熟練の医者なら、病巣の大きさや、見た目、手触りから、ある程度分かる。日本では、手術の範囲を大きくしてリンパ節まで切り取る拡大手術が行われている。拡大手術をしても生存率は向上しないというのが国際常識のようだ。

 また、CT、レントゲン、マンモグラフィーなど、放射線は回数を重ねれば無視できる放射線量ではなくなる。更に、日本では、医者も患者も治療だと思って猛毒の抗がん剤を使っている。驚くべき抗がん剤の後進国ともいえる。ただし、急性白血病、悪性リンパ腫、睾丸のがん、子宮絨毛がんの4つに対しては抗がん剤は有効だ。だが、それらは全体の1割程度に過ぎない。それ以外の9割のがん、すなわち、胃がん、肺がん、乳がんなどの「固形がん」に対しては、抗がん剤が延命に役立つという臨床データはない。それは寿命を縮める作用しかないともいえる。従って、固形がんに対しては、抗がん剤の9割は使うべきではないともいえる。医者のいう、抗がん剤が効くという言葉にはトリックがあって、それは、がんのしこりが一時的に小さくなるということであり、必ずリバウンドして大きくなってくる。しかも、日本独特の効果の低い経口抗がん剤が多い。

 日本の製薬メーカーでは抗がん剤の開発に限界があるといわれる。欧米では年商数兆円規模の製薬会社が20年がかりで世界レベルの臨床試験を重ねて開発にこぎつけている。日本の製薬会社にはそんな体力はなく、臨床試験を行うのも難しい。日本限定の甘い基準によって認可された抗がん剤で堂々と治療という名の人体実験が行われ、患者が何人も死んでいるというのが実情のようだ。日本には抗がん剤専門医がほとんどいない。外科医が薬物治療にまで関与しなければならないのが実情のようだ。抗がん剤は高価な薬、それは病院の大きな収入源であり、製薬会社にとっても大きな収入源だ。それが抗がん剤が乱発される一因にもなっている。実際、製薬会社から多額の寄付を受けて治療ガイドラインを作る医学会の幹部、そして、そのガイドラインを丸飲みして専門医資格試験を通ってくるのが、がん専門医のようだ。ガイドラインに沿った治療をしないと医療裁判になった時に負けるので、治療もガイドラインの通りになる。天下りもある。2010年、厚労省は、厚労省や国立病院に在籍していたことのあるOB29人が国内の製薬会社15社に再就職していたと発表している。病院は抗がん剤を使うほど利益が上がる。患者、家族は、医者のいうことを聞かないと見捨てられるという恐怖があって素直に従う。マスコミは「がん難民」「夢の抗がん剤」などという。がん産業が巨大化するほど、国の税収も増えるというしくみだ。がんは実に多くの人の「めしのタネ」になっている。抗がん剤は特にもうかるから、拒否する人が増えると困る人も多く出る。日本のがん医療の大問題ともいえる。

 老化とは細胞の遺伝子に傷がつき、それが蓄積して体の中にいろいろな障害を引き起こす肉体の変化だ。ガンも老化現象の一つともいえよう。自然の摂理ととらえて仲良くつきあっていくのが理にかなっているともいえる。高齢の場合は寿命と見るのも自然のように見える。

1 コメント

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これが実態なんですか。 (M・K)
2019-11-13 09:50:57
「早期がんを切らなかったから、進行がんになった」という話、それはもともと進行がんだった。がんは誤診が多い。ただし、膵臓がんと、せきやたんなどの症状のある肺がんには本物が多い。症状がないのに検診で見つかるがんは、無害な「がん如きもの」が多い。熟練の医者なら、病巣の大きさや、見た目、手触りから、ある程度分かる。日本では、手術の範囲を大きくしてリンパ節まで切り取る拡大手術が行われている。拡大手術をしても生存率は向上しないというのが国際常識、これが事実なら驚きですね。
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