ミャンマー視覚障害者医療マッサージトレーニングセンターの日々の記録 「未来に向かって」

NPO法人「ジャパンハート」が、ミャンマーの視覚障害者の社会的自立を目指して立ち上げた新たなプロジェクト

備えあれば憂いなし

2013年11月30日 | 日記
 今月はトレーニングセンターで2回目の避難訓練を行いました。

毎年トレーニングセンターでは一年間に2回の避難訓練を行います。

入学してすぐに行う1回目の避難訓練では避難経路をみんなで歩いて確認をしました。

その後は火災時の対応を説明しました。



そして今回の2回目の避難訓練は生徒に行うことを教えないで実施しました。

今回は午後の授業中に非常ベルを鳴らしました。

ベルが鳴りましたら、事前に打ち合わせをしていた教員達が

「火事だー」「火事だー」「非常口から庭に逃げて下さい」。

と打合せ通り叫びました。

生徒達は素早く非常階段を使って1階に降りて

手すりを触りながら庭へ避難しました。

ベルを鳴らしてから全員が庭に避難するまでの時間はなんと1分でした。

庭で訓練であった事を生徒に伝えると安心した表情の後に

笑い声が出てきました。その後、教室に戻り今回の反省と実際の

避難する際の注意点を確認して終わりました。

もちろん火事が起きない事が一番良いですが、起きてしまった時の対応をしておくこと

もすごく大切です。。。

杉浦

白杖の日

2013年10月29日 | 日記
10月15日はInternational White Cane Safety Day(国際白杖安全の日)でした。

今年もトレーニングセンターの生徒とこの行事に参加してきました

この日は毎年、朝6時から普段は歩けない車道を車を止めて歩きます。

今年は昨年と少しコースが変わりコースは約3キロで1時間ぐらいかけて歩きました。

そしてそのあとは今年もシティーホールにて盲学校ごとに音楽の演奏を行いました。

今年も大勢の視覚障害者が参加をして楽しい一日をおくることが出来ました。

昨年も参加して思ったことですが視覚障害者が主役になって行うイベントの大切さを再確認しました。

また、まだまだインフラが進んでいないミャンマーでは視覚障害者が一人で白杖を使って歩く事はほとんどありません。

ですから一般のミャンマー人の白杖の認知度はとても低いです。

このイベントは白杖というものをアピールするにもとても大切なイベントだと感じました。

今後もミャンマー社会において視覚障害者理解が更に促進することを願っています。

杉浦

掃除に始まり掃除に終わる。。。

2013年08月31日 | 日記
今年の7月7日に新トレーニングセンターの開所式を行って

早くも一カ月以上がたちました。

新しいトレーニングセンターになってから

トレーニングセンターを維持していくために

日々、教員と共に掃除には力を入れてきました。

毎日、放課後に行う掃除では生徒が主体となり

教員もまじり曜日ごとにグループをつくり担当の場所を

掃除して来ました。

掃除も簡単でありそうでも視覚障害者にとっては

難しいものです。毎日、ミャンマー人スタッフの「OK」

がでるまで行って来ました。どこがどのように汚いかを伝え

どのように掃除したら綺麗になるかも伝えてきました。

最近では生徒同士で声を掛け合い確かめあうように

なってきました。放課後の掃除の時間も慣れて早くなっていくか

と思っていましたが生徒の意識も変わり日々、綺麗に丁寧にを心がけ

掃除の時間も少しずつ伸びて来ました。とても良い傾向だと思っています。

「視覚障害者の学校だから汚くて当たり前だと思われるのはとても悔しいです。」

生徒にもその気持ちが芽生えてくれてきたのではないかと思っています。

新しいトレーニングセンターになってからミャンマー政府・ミャンマーの学生・外国人の

見学者の方も日々多くなってきています。

その方々にも綺麗なトレーニングセンターを見てもらうためにも

明日からも生徒共に

基本である掃除を頑張って行きます。教育者になっていく生徒にとっては何よりも大切な

のがこの掃除かもしれません。

  杉浦



七夕の願い

2013年07月31日 | 日記
今月7月7日に新トレーニングセンターの開所式を行いました。

トレーニングセンターとは、ミャンマーには盲学校が全国で8校あり

そこから生徒を募集して、マッサージの先生を養成する場所です。

今年でこのプロジェクトも4年目です。今までに多くの先生を輩出してきました。

その汗と涙が詰まったトレーニングセンターの場所がこの7月から国立の盲学校の

敷地内に建設され移動しました。これからはここから数多くの視覚障害者の先生が生まれ

て行ってくれると思います。この場所はミャンマーの視覚教育にとってとても大切な場所

になっていきます。今回、そのとても大事な開所式に立ち会えた事が光栄です。


また、トレーニングセンター自体は6月から新教員のもと授業を開始しています。

もう早くも授業を開始してから2ヶ月がたちます。

新教員と共に毎日、いろいろな問題に直面しています。その問題を毎日、一つ一つクリア

していく事で僕自身・新教員と共に色々とレベルアップできています。

明日からは8月です。明日からも少しでも多く僕が日本で学んできた事をミャンマーの視

覚障害者のために新教員に教えて行けるように共に頑張っていきたいと思います。

  杉浦

大きな一歩

2013年06月29日 | 日記
6月はミャンマーにとって、新学期です。

トレーニングセンターも今年は全国の盲学校から

8名の生徒が入学しました。

今年度は初日に入学式を行いました。

この入学式は新教員が何日も前から

会議をしてきて考えてきた行事です。

新教員にとっては初めての行事です。

緊張しながらも、新教員3人で力を合わせて

立派な入学式を行いました。

入学式の次の日からはさっそく、授業です。

授業もかつて、日本人の長期専門家の塩崎先生から授業を習っていた

生徒達が今度は教員になり、視覚障害のミャンマー人に授業を行いました。

これは、ミャンマーの視覚障害教育にとって大きな一歩です。

これからはミャンマー人の教員がミャンマー人の生徒を教えていく事になります。

大変なこともあると思いますが、ミャンマーの視覚障害者教育は君達に

かかっています。