第１回卒業式

３月１日、ヤンゴン中心部に近い会場をお借りして、本センターの第１回卒業式を行った。２０１０年５月に開校して以来、初めての卒業式。

当日は、政府当局・全国盲学校を初め多くの関係者の方々にご参列いただき、ミャンマー国内メディアも取材に訪れた。
今回の卒業式では、卒業生に本センター卒業証書・医療マッサージ師推薦状・医療マッサージ教員推薦状の合計３点が授与された。これら三つは、ミャンマー政府社会福祉省の多大なご理解により、全てミャンマー政府公認の物として認めていただくことができたが、将来の資格制度作りに向けた第１歩になればと願っている。

午後からはセンターに戻り、ホームルームをした。１・２年生全員が一人ずつ行った挨拶では、これまでお世話になった人への感謝と、これからもお互いに先輩・後輩として共に協力して頑張ろうと言う言葉が話された。最後には、学生からのリクエストで、スタッフも一言ずつ話すことに　・・・。そして、時間ぎりぎりまで連絡先を交換するなど名残惜しい時間をすごし、それぞれの思いを胸に全国各地の母校へ帰って行った。今後、彼らにはセンターで学んだことをそれぞれの学校でしっかり伝えていくことが期待されている。

私は、開校準備をした来緬直後のころを思い出した。あの時は、全く白紙の状態だった。
センター経営方針や教育目標、カリキュラムはどうするか？教室配置・教材は？学生の選抜方法・職員の職務内容と採用方法は？関係者の方々と共に一つずつ作り上げて、第１期生を受け入れた。また、彼らが教育実習を始めるときには、各地の盲学校を訪問して現状を踏まえた上で実習ガイドラインを作成した。
これまで一つ一つの問題に遭遇するたびに、限られた人材・財源・設備・環境の中で最大限工夫し、その時々のベストに挑戦してきたつもりだ。しかし、必ずしも十分ではなく、本当に申し訳なく思うことも度々だった。日本・ミャンマーでご協力下さったたくさんの方々にただただ感謝申し上げたい。

この週末は、久しぶりにほっとしながらこんなことを考えたが、いつまでも悠長に懐かしんでいるわけにはいかない。
今週もまたセンターに行き、新年殿準備など多忙な毎日が続く。引き続き気を引き締めて仕事にしっかり向き合いたい。


　　　　塩崎