52 Crescent Street

東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

杖下に死す (北方謙三)

2008年06月09日 | 本のこと
杖下に死す (文春文庫)杖下に死す (文春文庫)
北方 謙三

文藝春秋 2006-09
売り上げランキング : 20883
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


いやあ、こんなところで、懐かしのあの間宮林蔵さんにお会いするとは。
もう二度とお会いすることもないと、大変がっかりしていたのですが
世の中捨てたモンじゃないですな~。

お元気にされてましたか、林蔵さん。
島津重豪公も亡くなられたそうで。
いまだ薩摩藩とはいろいろあるんですかねえ。
いやあ、それにしても懐かしい、懐かしい。

なんてご挨拶で始めてみましたが、本書は「林蔵の貌」の続編ではありません。
「林蔵の貌」後の大阪が舞台で、主人公も間宮林蔵ではありません。
彼は今回ほんのちょこっと登場するのみ。

れっきとした主人公は別にいて、光武利之といいます。
彼はちょっとやんちゃなニート君です。
父親は元勘定奉行の村垣定行というのですから
りっぱなお坊ちゃまでしょう。

ところで、村垣って言えば「林蔵の貌」で林蔵の上司みたいだった人。
途中で林蔵にちょっと弱みなんかも握られちゃって
ギャフンと言わされてしまったあの村垣です。

お~、そうでしたか~。あの村垣さんでしたか。
ご縁がありますな~。

「林蔵の貌」では、冴えない勘定奉行のイメージがありましたが、
こんなに純粋で正直で友達思いの可愛らしい剣客の息子がいたなんて

ちなみに、利之の恋愛事情はちょっとうちの場合と似てまして・・・
人事とは思えない~と、またまた嵌ってしまいました。