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東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

西の魔女が死んだ (梨木香歩)

2008年07月26日 | 本のこと
先日会社で席替えをした。
デスクやキャビネットの配置は変わらず、人間だけが自分の荷物とともに入れ替わっただけ。
なのに、なんでこんなにすっきりと気持ちが入れ替わるんだろう。
オフィスに新鮮な空気が漂うような感じで心なしか明るくなった気もする。

引っ越しっていうか、引っ越しに伴って各自で行った身辺整理の効果だと思う。
引き出しの中に知らず知らずにたまっていた不要な書類や文具やほこりなどを
ここぞとばかりに掃き出して、物理的なスペースができたことで、心のスペースにも余裕ができた感じ。

うちも最近いらないものがたまり気味で空気の流れがよくない気がする。
思い切って夏休みにいろいろ捨てちゃおうかな。

ところで、今日の読書は「西の魔女が死んだ」です。

西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
梨木 香歩

新潮社 2001-07
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なんだかメルヘンチックなタイトルですが
本書の内容そのものはメルヘンではまったくない。

それどころか、思春期によくある問題に苦しむ主人公まいと、
まいを温かく見守り、必要なときには手を差し伸べる「西の魔女」こと
おばあちゃんとの交流を通して、幸せに生きる秘訣が話題の中心という
わりと実践的な書だと言える。

幸せに生きる秘訣は、「シンプルに生きること」で、そのために、
「自分で決める」「早寝早起きをする」など具体的なステップが紹介されている。

物が溢れ、人が溢れ、情報が溢れる今のような社会中では
知らないうちに体も心も窮屈になってきて、突然何もかも
面倒くさくなって放り出したくなることもある。

自分に必要なもの不必要なもの、受け入れるべきこと、
受け流すべきことを選り分けるだけでも大変なエネルギーの消耗だし。

自分の立ち位置を測るのがとても難しい時代に
「シンプルに生きる」というのは言うほど簡単ではないが、
「自分で決める」「早寝早起きする」というのは実践可能。

でも、これって、小学生の時に家でも学校でも言われていたこと。
誰でも知っていることなのに、ちょっとずつ大人になるにつれて
ないがしろにしちゃったり、忘れちゃったりしていた。反省。

最近休みの日でも、8時前に起きるようにしています。
自慢できることではないですが、はじめの一歩として。