失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「セブンティ・カラーズ・ガール」 稲垣潤一 1989年

2016-02-07 | 
稲垣潤一の15thシングル。

①セブンティ・カラーズ・ガール '89カネボウ化粧品春のイメージソング
作詞:売野雅勇、作曲:Tsukasa、編曲:西本明
こもり気味で粘着スタイルのヴォーカルなのに、なぜか都会ぽいとか爽やか系とか評されているのが合点がいかない。いや嫌いじゃないけど。これも化粧品の、しかも春のタイアップだしな。いかにも15秒スポットにはまりそうな「♪セブンティカーラーズ」のサビがドーンと主張してくる。アレンジは「バチェラー・ガール」(1985)の路線を狙った雰囲気あり。CF見たら鈴木保奈美が出てた。スタンダードサイズの口紅に「ミニが加わってずらり70色」ということらしいが、それなら35色ずつってこと?35色でも十分過剰な気がするけど。

②Misty Blue
作詞:売野雅勇、作曲:中崎英也、編曲:西本明
こっちは陰鬱なムード。「煙った滑走路に滲んだ誘導灯 グレイの翼の影 濃霧の点描画さ」と松本隆チックな導入。「欠航い最終便」と書いて「とべないさいしゅうフライト」と歌わせる。空港で繰り広げられるドロドロした男女関係。稲垣潤一が歌うとムード歌謡にならないのは、やっぱり特殊な声質のせいか。

定価1000円、中古で108円。
文字の入れ方や配色は渋谷系というか信藤デザインの雰囲気だがどうなんだろう。

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2 コメント

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Unknown (884)
2016-02-09 02:05:30
おっしゃるとおり信藤三雄率いるコンテムポラリー・プロダクションのデザインです。80年代末から90年代頭にかけて稲垣潤一のジャケットワークを手がけていたようです。情報元は96年初版発行の「シーティーピーピーのデザイン」という書籍ですが、8cmCDやアルバムなど90年代中盤までの信藤仕事をほぼカラーで閲覧できる資料的価値の高いオススメの1冊であります。
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Unknown (nakamura8cm)
2016-02-10 00:27:51
情報ありがとうございます!
1989年といえば『海へ行くつもりじゃなかった』と同じ年。
どことなく共通するものを感じます。
おすすめ本、今注文しちゃいました!
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