失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「クリスマス・プレゼント/Shining With You」 萩原健一 1988年

2010-12-21 | クリスマス
この10月にセルフカヴァーアルバム『ANGEL or DEVIL』をリリースし、シンガーとして復活(何度目?)したショーケン。今年還暦なんだ。22年前のクリスマスシングルを。

①クリスマス・プレゼント
作詞:萩原健一、作曲:速水清司
バブルに浮かれるクリスマスの恋人たちに、冷水を浴びせるようなアンハッピー・クリスマス・ソング。主人公は少女(推定小学校低学年)で、「どうしたのよパパ」と呼びかける。ママの写真を見て泣いたり、ひとりでツリーの飾りつけをしたりする父親を、フラットな視線で見つめる娘。どうもママは出て行っちゃったみたい。ショーケンのあの声で「パパとママに贈るの ひとりぼっちのクリスマス」なんて歌われると、なんだか妙に切ないのだ。ショーケンのヴォーカルスタイルは、長渕剛に近いけど、もっと自由度が高い。えっ、そこでですか!?な部分で、ギョッとするくらい高い音に飛ぶシャウトが何度聴いてもスリリング。オリジナルアルバム未収録だが、いくつかのベスト盤で聴けるようだ。

②Shining With You
作詞:萩原健一、作曲:速水清司
スタジオアルバム『Shining With You』(1988)のタイトルソング。ブルージーなアコギにのせて、シラフとはとても思えない自由なショーケンの歌声が暴れまくる。サビはコーラス隊とのコール&レスポンス。途中の語りパートもいいね。最後はハンドクラップとコーラスのみでゴスペルチックに盛り上がる。天才ヴォーカリスト?トリックスター?独特としかいいようのない、ショーケンワールドを覗いてみたい人は、こちらでどうぞ。

定価不明、中古で100円。
ジャケは一応、クリスマス・カラーでまとめた。
このシングルにはクレジットがなかったが、編曲は井上堯之らしい。

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