失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「セクシー・ミュージック」 ノーランズ 1981年、WINK 1990年

2010-06-09 | セクシー方面
Winkの7thシングルはThe Nolansのカヴァー。

左、ノーランズ盤。

①セクシー・ミュージック Sexy Music
(Ben Findon/Mike Myers/Bob Puzey)
1981年の日本限定ヒット曲。これ、セクシーなのかなあ。②のチャートアクションが日本でことのほかよかったので、日本のマーケットを十分に意識していたはず。結構ハードめなディスコビートに、日本人好みのストリングス。歌はシャウト系の攻撃的セクシー。外人さんは積極的やねえ、なんて当時のジャパンが感じていたかどうかは知らないが。

②ダンシング・シスター I'm in the Mood for Dancing
(Ben Findon/Mike Myers/Bob Puzey)
1979年作品。オリコンNo.1を獲った、彼女たちの最もよく知られた曲。英国、アイルランドでもそれぞれチャートの3位、2位になったので一応、「世界的ヒット」としていいか。甘いストリングスと「♪フッフッフ~ッ」コーラスが印象的な、緩やかなディスコナンバー。リードヴォーカルはやっぱりシャウト気味で、パンチが効いてる。ズンドコしたリズムが、日本人に馴染みやすかったのが勝因のひとつかな。

定価800円、中古で50円。
はっきり垢抜けない雰囲気の、英国四姉妹。あれ、この頃は5人組だったはずだけど…
この8㎝は1990年、WINK盤の翌月にリリースされた。


1990年のWINKによるカヴァーシングル。

①Sexy Music
日本語詞:及川眠子、編曲:門倉聡
もちろんWINKはシャウトしない。できないし。及川眠子の薄い日本語歌詞がねえ…文脈的に唐突な英語の投入は仕方ないとしても、どうにも音節無視の符割りがキモチ悪い。字数が多くて早口になる部分では、明らかにリズムを見失っていて辛いなあ。オリジナルよりクールな印象のアレンジで。こんな曲でもオリコン1位を獲得し、「愛が止まらない」から5作連続No.1を達成した。

②いちばん哀しい薔薇
作詞:及川眠子、作曲:鈴木キサブロー、編曲:船山基紀
こっちのが哀愁メロ&ユーロビートアレンジでWINKの王道ヒットパターンの楽曲だけどねえ。ちょっと弱いか。

定価937円、中古で100円。
当時のトレードマークともいえる、過剰なゴテゴテ帽を被らされてる。


ノーランズはその後メンバーチェンジを経て、80年代後半には日本でだけ活動するグループになっていた。1991年には逆にWINKの「淋しい熱帯魚」を英語でカヴァーしたりと、日本でしか商売にならない商品を次々と発表。その後もメンバーは出たり入ったり、メンバーの娘が加入したり、いろいろあって2005年に解散。4年の沈黙のあと、2009年に懐メロシンガーとして再結成、アイルランドと英国をツアーで回った模様。


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