2016年10月9日~10日 赤岳鉱泉BC 阿弥陀岳~中岳周回
赤岳鉱泉をBCに二日掛けて
チチと一緒に歩いた事のない峰を目指します
赤岳鉱泉までのアプローチからの続きです
赤岳鉱泉
まだ 独り身の時に登った時と
数十年たってから登るお山…
なぜか…感じるもの 見るものが
少しだけ変わってきています…
何処が…と言われても
ハッキリと言いきれるものはありませんが
雰囲気的にないかが違います
そして…何よりも…
赤岳鉱泉が 大きく立派な小屋になっています…
以前はこじんまりとした
山小屋だったのになぁ…
チチも年月の流れを感じるかの様に
マジマジと小屋を眺めて ポツリ…
お山で 喫茶感覚を味わえるなんて…
昔では考えられませんでしたが…
時代の流れ… 変わるものですね♪
美味しいコーヒーで一休憩できた所で
じっとしていても寒いだけ…
早々に目指すお山へと進みます
小屋の前を通過して行きます
人には会いません…
濡れた樹林帯の静かな佇まいの中を暫く歩きます
ヘリポート 樹林帯の道 鹿の食害?
小屋から少し離れた所にヘリポートがあり
本来なら少し開けたその場から
何らかの景色を見る事ができるのでしょうが
生憎のお天気…
白いカーテンに包まれ 山容を窺い知る事はできません
分岐?
中山乗越
中山乗越展望台の分岐に出ますが
幻想的なガスの広がりに
展望台に立ち寄る気持ちにはなれません…
そのまま 行者小屋方面に足を止める事なく進みます
出来た水たまりの水面は静かに広がり
雨の姿は写し出されておりません…
このまま 雨が止んでくれる事を願うばかりです
何か見えてきます
行者小屋
樹林の間に延びる道の先
明るい光の向こうに何かが見えます…
着いたよ♪
チチの声がして 行者小屋に着いた事を知ります
雨の所為か 濡れた屋根が重々しく見えます
活気が奪われ、山の中の一員として静かに佇んでいるかのよう…
地蔵尾根への分岐は通過します
行者小屋前の広場 雨でも賑わいを見せています
行者小屋
しかし…表に回れば やはり登山者で賑わっておりました♪
小屋前のテーブルは埋まっております
お天気とは関係なく
ここには山を好む人々の憩いの場として
集まって来るのでしょう♪
そこも 横目で見ながら
足を止めることなく 通過して行きます
行者小屋のテン場はまばらです その横を通過します
阿弥陀・赤岳方面の標識を真直ぐ進み 沢へ出ます
ごろついた谷道 開けた感じがします
阿弥陀岳分岐
行者小屋から沢には入らず
沢沿いのごろついた道を登って行くと
高い標識の目立つ 小広い所に出ます
そこが阿弥陀岳分岐です
左が文三郎道
右が中岳道
登りは 右の中岳道の方へと進みます
ここから登る人の数が減り
一緒に歩いていた人とも別れます
右の中岳道へ 樹林帯の登り道 石のごろごろ道
シラビソの樹林帯
シラビソの樹林帯 神秘な雰囲気が漂う中
ゆっくりと呼吸を合わせながら登ります
緩やかだった斜面も次第に角度を変え始め
本格的な登りとなって行きます
急な勾配になるにつれ
身体が重力に従って 重く感じ始めます…
身体はまだ 高度循環出来ていないようで
体調の悪さは変わらないようです…
いい感じのガスの漂う樹林の道
湿気の含んだ空気が 白く蠢きながら
森の静寂さに神秘さを深め まるで…
異次元の世界に引き込まれた様に感じます
しかし…
すぐに現実に引き戻されます
オッと!滑る石にご用心
ちょっと邪魔だな~
根っこの階段 意外に高いよ…
もう~ ヘロヘロ… この先 大丈夫?
樹林を抜けて 森林限界へ出ると
枯れ草に覆われた セピア色の道は
砂礫の急勾配と化していきます
ほっちらどっこいしょ…
意外に急なこの斜面…ちょっと疲れるよ…
ブツブツと いつもの独り言が洩れます…
コバノコゴメクサ カラマツ?
夏の忘れものでしょうか
晩秋の山肌にひっそりと咲く小さなお花を見つけます
秋色に染まった渋い世界に
何と健気にも 雨に打たれた姿が 愛おしい…
私も頑張らなければ…
負けては居られません!
励まされるように 目の前に見えるスカイラインへ
ひと踏ん張り!
中岳のコル
中岳のコルに先に立つチチ
その傍に数名の登山者が…
こんなお天気なのに お好きですね~♪
…って 自分もですが…
ただ 残念ながら
視界は閉ざされ 展望は望めないようです…
それどころか…
風避けの無い稜線上で 風は暴れだし
強い風に翻弄されます…
吹き飛ばされるほどではありませんが
じっとしていると 一気に熱を奪われてしまいそうです
中岳のコル 標識 イブキジャコウソウ
この茶けた山肌の稜線にも 花があったようです
その名残に咲く小さなお花…本当に健気です…♪
コルから阿弥陀岳への登り
最初の梯子
コルから右手の方へと進み
ハイマツの中の道を登って行きます
いよいよ 八ヶ岳らしい姿を 見せ始めます
梯子を越えると もっと
八ヶ岳らしい姿を直に感じながら登ります
どっしりとした山容から想像もしないほど
ここからの登りは険しいものです
梯子が取り付けられているとはいえ
急斜面の砂礫の山肌は 油断を許しません
岩場の連続
クサリ場
濡れてはいますが まだ 登りやすい岩場です
逞しさもかじる岩肌 しんどい身体でも 何とか登れそうです
ただ…もっと酸素が欲しい…
ミヤマダイコンソウ?
風が強く拭きつけます
季節外れの花を写真に納めようとすると
風が悪戯をしてきます
風に耐え忍ぶように
花が揺れます…
私の手も揺れます…
写真もブレます…
待っていても…風に止む気はなさそうです
じっとしていると手が悴んできます…
風が止むのを待っては居られなくなり
意地悪…
そう呟いて 再び岩をよじ登って行きます…
ハクサンイチゲ コケモモ
やっと見つけたお花を愉しむ余裕もありません
だけど どんなにしんどくても
写真を取り出しています…
これは 私の性というものでしょうか…
肩で呼吸をする様に喘ぎ 今にも倒れそうな状態でも
カメラを構えてしまう私の姿をみて
いつもチチが苦笑しています
本人は当たり前のようにしているのですが
きっと滑稽な姿に映るのでしょう…
急な岩場ですが 足場はしっかりしているので
注意して登れば問題はないようです
ファイトでございます♪
殺風景な岩肌の赤い簪?彩りを添えています
砂礫の急登
もうすぐ…
もうすぐ…
阿弥陀山頂
阿弥陀岳2805m
山頂は 白いベールに包まれたまま
360度の視界は閉ざされたままでした…
ところが ところが
登ってこれた事に感謝しながら
疲れた体を少し休めてから下ろうと…腰を降ろしかけた瞬間…
女神様は ご褒美をくれました♪
雲が動き出し
切れ間より顔をのぞかせる峰々…
富士山
動きの速い雲の隙間に浮かぶ 富士の姿
一瞬見えては隠れ…
雲の動きに翻弄されます
南アルプス 中央アルプス 御嶽山 乗鞍岳 北アルプスと
錚々たるメンバーの集まりです
生きもののように動く雲が
山々の周りを舐める様に移動しながら
出し惜しみするように展望を開いてくれます
身体が鉛と化していたはずなのに…
足が棒になっていたはずなのに…
酸素が欲しいと喘いでいたのに…
カメラを片手に 雲の翻弄されるように
山頂を飛び回ります…
しばらく山頂から動けず
雲の動きを追いながら
覗ける峰々を拝みます
赤岳
微妙に動くガスの中
赤岳が手の届きそうな所に見えます
おいで♪おいで♪と誘う様に
目の前にその雄大な姿を見せてくれます
行かなければ…そんな錯覚に陥ります
時計を見て…今の私の体力を考えると
赤岳まで足を延ばす事は危険を伴う事に…
それでも…赤岳が恋しい…
赤岳がそこにあるのに行けないジレンマと闘いながら下るのですが…
山頂直下の急勾配 中岳のコル ハイマツの尾根道
中岳と赤岳
阿弥陀岳と赤岳の間には
中岳というお山が立ちはだかります…
小さいながらも 二つの峰を取り持つ峰は
しっかりと自己主張をして 待ち構えております
まずはこの峰を越えて行かなければなりません…
ハイマツとナナカマドの間を緩やかに登って
中岳越えをします
行者小屋
富士山
雲が切れて
優美な姿を見せる富士山…
今日のもう一つの御褒美です
中岳 2705m
中岳から望む赤岳
さぁ~ あそこが最後の登り
分岐まで登れば 後は下るだけだよ
文三郎尾根の分岐を指して チチが励ますように言います
チチ…赤岳が 近くに見えるの…
…今からでは無理だよ…
無理すれば行けない事は無いけど
今日は 戻ろう…明日があるからね
…うん 分かっている…
分かっているの…
分かっているの…
分かっているからこそ…不甲斐ない自分が 少し惨め…
中岳からもまた、急な傾斜で
足元に注意しながら下ります
中岳と赤岳の鞍部と赤岳
広い砂礫の鞍部に着いた頃
再び白いガスが押し寄せてきます
その先に見えるはずのジグザグの道が 見え隠れします…
鞍部から見る阿弥陀岳と中岳
再び覆いだしたガスが
まるで私の心を隠すかの様…
戯れた(赤岳)文三郎道分岐への登り
阿弥陀岳と中岳
広い砂礫の尾根をジグザグに登って行きます
歩けど歩けど…分岐の標識が近づきません
も~何で分岐が こんなに上にあるの~
…と思ってしまうのは 私ぐらいでしょうか…
さてさて…
文三郎道分岐まで もうひと踏ん張りです
赤岳から下って来る登山者
文三郎道分岐
赤岳から意外に多くの登山者が降りてきます
砂礫の斜面を見上げると
もう…赤岳に登る気持ちは薄れてしまっていました…
過去にチチと登っているから…
そんな言い訳をしながら、チチの背を追って下って行きます
階段の下り 以前より朽ちてきている様な
宙に浮いた様な階段
長~い急なマンモートの階段を只管下って行きます
左 中岳 右 阿弥陀岳
歩いた稜線を見上げます
八ヶ岳は脆く 山の崩壊も激しい様です
冬に登るイメージの八ヶ岳を
無雪期に登れるのは 管理されているお陰なのですが…
以前登った時より
階段の痛みは激しい様です…
そんな事を考えながらも
下りは意外に早くなる私 一気に下って行きます
阿弥陀岳分岐
行者小屋 テン場
帰ってきたら テントが増えていました
回復するお天気を狙って、人は集まって来るのでしょう♪
明日はお山も賑やかになるのでしょうね♪
大同心・小同心と横岳への稜線
明日予定にしている稜線がハッキリと見えます
その端に見える 大同心と小同心…
大僧正が座っている姿にも見えます
お山を守って 天に祈りをささげているのかも…
再び苔むした シラビソの樹林帯の中を歩きます…
八ヶ岳の神秘の趣が癒しの様に迎えてくれます
地面が少し渇いて歩きやすくなっています
赤岳鉱泉
帰ってきました~♪
人も少ない小屋の横の休憩場
そこをお借りして、さっそく夕食の準備をします
そして♪
頑張ったご褒美に 夕食メニューに
ラーメンとおでん チチはビールを注文して 追加します
なんと贅沢なお山の食事でしょう~♪
おでん 500円 醤油ラーメン 800円 缶ビール 500円
行くときに比べると テントが少し増えています
我が家のテントを囲むように張られており
入口が少々狭くなっていました…
これにはちょっと困ったけれど
早々にテントの中へ もぐりこみます
赤岳鉱泉の小屋から見る赤岳
テントにもぐりこむ前に
赤岳鉱泉から望む赤岳の姿を見つめます
今回は予定にない赤岳…
以前 チチと登った時の事を思い出しながら
また、いつか 別ルートで登ってみたいと思う私でした…
まだ外は明るいけれど…
お腹が満たされると 睡魔に襲われ
そのまま 深い深い眠りへと堕ちて行きます…
眠りに堕ちながらも
あ~した天気にな~れ…と何度も呟きながら
想いを抱えたまま
いつの間にか意識は遠退いていきました…
つづく
赤岳鉱泉をBCに二日掛けて
チチと一緒に歩いた事のない峰を目指します
赤岳鉱泉までのアプローチからの続きです
赤岳鉱泉
まだ 独り身の時に登った時と
数十年たってから登るお山…
なぜか…感じるもの 見るものが
少しだけ変わってきています…
何処が…と言われても
ハッキリと言いきれるものはありませんが
雰囲気的にないかが違います
そして…何よりも…
赤岳鉱泉が 大きく立派な小屋になっています…
以前はこじんまりとした
山小屋だったのになぁ…
チチも年月の流れを感じるかの様に
マジマジと小屋を眺めて ポツリ…
お山で 喫茶感覚を味わえるなんて…
昔では考えられませんでしたが…
時代の流れ… 変わるものですね♪
美味しいコーヒーで一休憩できた所で
じっとしていても寒いだけ…
早々に目指すお山へと進みます
小屋の前を通過して行きます
人には会いません…
濡れた樹林帯の静かな佇まいの中を暫く歩きます
ヘリポート 樹林帯の道 鹿の食害?
小屋から少し離れた所にヘリポートがあり
本来なら少し開けたその場から
何らかの景色を見る事ができるのでしょうが
生憎のお天気…
白いカーテンに包まれ 山容を窺い知る事はできません
分岐?
中山乗越
中山乗越展望台の分岐に出ますが
幻想的なガスの広がりに
展望台に立ち寄る気持ちにはなれません…
そのまま 行者小屋方面に足を止める事なく進みます
出来た水たまりの水面は静かに広がり
雨の姿は写し出されておりません…
このまま 雨が止んでくれる事を願うばかりです
何か見えてきます
行者小屋
樹林の間に延びる道の先
明るい光の向こうに何かが見えます…
着いたよ♪
チチの声がして 行者小屋に着いた事を知ります
雨の所為か 濡れた屋根が重々しく見えます
活気が奪われ、山の中の一員として静かに佇んでいるかのよう…
地蔵尾根への分岐は通過します
行者小屋前の広場 雨でも賑わいを見せています
行者小屋
しかし…表に回れば やはり登山者で賑わっておりました♪
小屋前のテーブルは埋まっております
お天気とは関係なく
ここには山を好む人々の憩いの場として
集まって来るのでしょう♪
そこも 横目で見ながら
足を止めることなく 通過して行きます
行者小屋のテン場はまばらです その横を通過します
阿弥陀・赤岳方面の標識を真直ぐ進み 沢へ出ます
ごろついた谷道 開けた感じがします
阿弥陀岳分岐
行者小屋から沢には入らず
沢沿いのごろついた道を登って行くと
高い標識の目立つ 小広い所に出ます
そこが阿弥陀岳分岐です
左が文三郎道
右が中岳道
登りは 右の中岳道の方へと進みます
ここから登る人の数が減り
一緒に歩いていた人とも別れます
右の中岳道へ 樹林帯の登り道 石のごろごろ道
シラビソの樹林帯
シラビソの樹林帯 神秘な雰囲気が漂う中
ゆっくりと呼吸を合わせながら登ります
緩やかだった斜面も次第に角度を変え始め
本格的な登りとなって行きます
急な勾配になるにつれ
身体が重力に従って 重く感じ始めます…
身体はまだ 高度循環出来ていないようで
体調の悪さは変わらないようです…
いい感じのガスの漂う樹林の道
湿気の含んだ空気が 白く蠢きながら
森の静寂さに神秘さを深め まるで…
異次元の世界に引き込まれた様に感じます
しかし…
すぐに現実に引き戻されます
オッと!滑る石にご用心
ちょっと邪魔だな~
根っこの階段 意外に高いよ…
もう~ ヘロヘロ… この先 大丈夫?
樹林を抜けて 森林限界へ出ると
枯れ草に覆われた セピア色の道は
砂礫の急勾配と化していきます
ほっちらどっこいしょ…
意外に急なこの斜面…ちょっと疲れるよ…
ブツブツと いつもの独り言が洩れます…
コバノコゴメクサ カラマツ?
夏の忘れものでしょうか
晩秋の山肌にひっそりと咲く小さなお花を見つけます
秋色に染まった渋い世界に
何と健気にも 雨に打たれた姿が 愛おしい…
私も頑張らなければ…
負けては居られません!
励まされるように 目の前に見えるスカイラインへ
ひと踏ん張り!
中岳のコル
中岳のコルに先に立つチチ
その傍に数名の登山者が…
こんなお天気なのに お好きですね~♪
…って 自分もですが…
ただ 残念ながら
視界は閉ざされ 展望は望めないようです…
それどころか…
風避けの無い稜線上で 風は暴れだし
強い風に翻弄されます…
吹き飛ばされるほどではありませんが
じっとしていると 一気に熱を奪われてしまいそうです
中岳のコル 標識 イブキジャコウソウ
この茶けた山肌の稜線にも 花があったようです
その名残に咲く小さなお花…本当に健気です…♪
コルから阿弥陀岳への登り
最初の梯子
コルから右手の方へと進み
ハイマツの中の道を登って行きます
いよいよ 八ヶ岳らしい姿を 見せ始めます
梯子を越えると もっと
八ヶ岳らしい姿を直に感じながら登ります
どっしりとした山容から想像もしないほど
ここからの登りは険しいものです
梯子が取り付けられているとはいえ
急斜面の砂礫の山肌は 油断を許しません
岩場の連続
クサリ場
濡れてはいますが まだ 登りやすい岩場です
逞しさもかじる岩肌 しんどい身体でも 何とか登れそうです
ただ…もっと酸素が欲しい…
ミヤマダイコンソウ?
風が強く拭きつけます
季節外れの花を写真に納めようとすると
風が悪戯をしてきます
風に耐え忍ぶように
花が揺れます…
私の手も揺れます…
写真もブレます…
待っていても…風に止む気はなさそうです
じっとしていると手が悴んできます…
風が止むのを待っては居られなくなり
意地悪…
そう呟いて 再び岩をよじ登って行きます…
ハクサンイチゲ コケモモ
やっと見つけたお花を愉しむ余裕もありません
だけど どんなにしんどくても
写真を取り出しています…
これは 私の性というものでしょうか…
肩で呼吸をする様に喘ぎ 今にも倒れそうな状態でも
カメラを構えてしまう私の姿をみて
いつもチチが苦笑しています
本人は当たり前のようにしているのですが
きっと滑稽な姿に映るのでしょう…
急な岩場ですが 足場はしっかりしているので
注意して登れば問題はないようです
ファイトでございます♪
殺風景な岩肌の赤い簪?彩りを添えています
砂礫の急登
もうすぐ…
もうすぐ…
阿弥陀山頂
阿弥陀岳2805m
山頂は 白いベールに包まれたまま
360度の視界は閉ざされたままでした…
ところが ところが
登ってこれた事に感謝しながら
疲れた体を少し休めてから下ろうと…腰を降ろしかけた瞬間…
女神様は ご褒美をくれました♪
雲が動き出し
切れ間より顔をのぞかせる峰々…
富士山
動きの速い雲の隙間に浮かぶ 富士の姿
一瞬見えては隠れ…
雲の動きに翻弄されます
南アルプス 中央アルプス 御嶽山 乗鞍岳 北アルプスと
錚々たるメンバーの集まりです
生きもののように動く雲が
山々の周りを舐める様に移動しながら
出し惜しみするように展望を開いてくれます
身体が鉛と化していたはずなのに…
足が棒になっていたはずなのに…
酸素が欲しいと喘いでいたのに…
カメラを片手に 雲の翻弄されるように
山頂を飛び回ります…
しばらく山頂から動けず
雲の動きを追いながら
覗ける峰々を拝みます
赤岳
微妙に動くガスの中
赤岳が手の届きそうな所に見えます
おいで♪おいで♪と誘う様に
目の前にその雄大な姿を見せてくれます
行かなければ…そんな錯覚に陥ります
時計を見て…今の私の体力を考えると
赤岳まで足を延ばす事は危険を伴う事に…
それでも…赤岳が恋しい…
赤岳がそこにあるのに行けないジレンマと闘いながら下るのですが…
山頂直下の急勾配 中岳のコル ハイマツの尾根道
中岳と赤岳
阿弥陀岳と赤岳の間には
中岳というお山が立ちはだかります…
小さいながらも 二つの峰を取り持つ峰は
しっかりと自己主張をして 待ち構えております
まずはこの峰を越えて行かなければなりません…
ハイマツとナナカマドの間を緩やかに登って
中岳越えをします
行者小屋
富士山
雲が切れて
優美な姿を見せる富士山…
今日のもう一つの御褒美です
中岳 2705m
中岳から望む赤岳
さぁ~ あそこが最後の登り
分岐まで登れば 後は下るだけだよ
文三郎尾根の分岐を指して チチが励ますように言います
チチ…赤岳が 近くに見えるの…
…今からでは無理だよ…
無理すれば行けない事は無いけど
今日は 戻ろう…明日があるからね
…うん 分かっている…
分かっているの…
分かっているの…
分かっているからこそ…不甲斐ない自分が 少し惨め…
中岳からもまた、急な傾斜で
足元に注意しながら下ります
中岳と赤岳の鞍部と赤岳
広い砂礫の鞍部に着いた頃
再び白いガスが押し寄せてきます
その先に見えるはずのジグザグの道が 見え隠れします…
鞍部から見る阿弥陀岳と中岳
再び覆いだしたガスが
まるで私の心を隠すかの様…
戯れた(赤岳)文三郎道分岐への登り
阿弥陀岳と中岳
広い砂礫の尾根をジグザグに登って行きます
歩けど歩けど…分岐の標識が近づきません
も~何で分岐が こんなに上にあるの~
…と思ってしまうのは 私ぐらいでしょうか…
さてさて…
文三郎道分岐まで もうひと踏ん張りです
赤岳から下って来る登山者
文三郎道分岐
赤岳から意外に多くの登山者が降りてきます
砂礫の斜面を見上げると
もう…赤岳に登る気持ちは薄れてしまっていました…
過去にチチと登っているから…
そんな言い訳をしながら、チチの背を追って下って行きます
階段の下り 以前より朽ちてきている様な
宙に浮いた様な階段
長~い急なマンモートの階段を只管下って行きます
左 中岳 右 阿弥陀岳
歩いた稜線を見上げます
八ヶ岳は脆く 山の崩壊も激しい様です
冬に登るイメージの八ヶ岳を
無雪期に登れるのは 管理されているお陰なのですが…
以前登った時より
階段の痛みは激しい様です…
そんな事を考えながらも
下りは意外に早くなる私 一気に下って行きます
阿弥陀岳分岐
行者小屋 テン場
帰ってきたら テントが増えていました
回復するお天気を狙って、人は集まって来るのでしょう♪
明日はお山も賑やかになるのでしょうね♪
大同心・小同心と横岳への稜線
明日予定にしている稜線がハッキリと見えます
その端に見える 大同心と小同心…
大僧正が座っている姿にも見えます
お山を守って 天に祈りをささげているのかも…
再び苔むした シラビソの樹林帯の中を歩きます…
八ヶ岳の神秘の趣が癒しの様に迎えてくれます
地面が少し渇いて歩きやすくなっています
赤岳鉱泉
帰ってきました~♪
人も少ない小屋の横の休憩場
そこをお借りして、さっそく夕食の準備をします
そして♪
頑張ったご褒美に 夕食メニューに
ラーメンとおでん チチはビールを注文して 追加します
なんと贅沢なお山の食事でしょう~♪
おでん 500円 醤油ラーメン 800円 缶ビール 500円
行くときに比べると テントが少し増えています
我が家のテントを囲むように張られており
入口が少々狭くなっていました…
これにはちょっと困ったけれど
早々にテントの中へ もぐりこみます
赤岳鉱泉の小屋から見る赤岳
テントにもぐりこむ前に
赤岳鉱泉から望む赤岳の姿を見つめます
今回は予定にない赤岳…
以前 チチと登った時の事を思い出しながら
また、いつか 別ルートで登ってみたいと思う私でした…
まだ外は明るいけれど…
お腹が満たされると 睡魔に襲われ
そのまま 深い深い眠りへと堕ちて行きます…
眠りに堕ちながらも
あ~した天気にな~れ…と何度も呟きながら
想いを抱えたまま
いつの間にか意識は遠退いていきました…
つづく
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