"鷲のように"の動画編集をしながら思い出していたのは、とある牧師先生との出会い。
日本バプテスト連盟郡山コスモス通りキリスト教会の牧師で2018年10月20日に召された金子千嘉世先生との出会いは、私にとって大きな励ましでした。
2015年に開催されたJapan Gospel Chorirs Fellowshipに参加した際、オリジナル曲"次のステップへ"が起用され、わたしたちのチームで賛美させてもらったのですが、客席で聴かれ作り手のわたしを探してメッセージをくださったのが、金子先生の教会でゴスペルクワイアを導いておられた守山さんでした。
ご自身のクワイアでも歌いたいとCDを購入いただき発送しましたところ、牧師先生も欲しいとのこと。すぐに送らせていただくと、先生がCDの中の『鷲のように』がたいそう気に入って何度も聴いてくださっているとご報告をいただきました。
リリースしたばかりのCDを持って東北に行く計画を立てていた事もあり、郡山の教会でコンサートができないか相談すると快諾をいただき、東北ツアーの初日のコンサートをさせていただけることとなりました。
コンサートの中では千嘉世先生がショートメッセージで『鷲のように』をタイトルに聖書の取り次ぎをしてくださり、またGRACEクワイアの方々と『次のステップへ』を一緒に賛美したり、栃木のゴスペル友達がたくさん観に来てくださったり…恵みに溢れた感動的なコンサートとなりました。今思い出しても泣けます😭
『鷲のように』と『こんな美しい朝に』を擦り切れるほどに何度も何度も聴いているんだと熱弁してくださり、家用と車用と実家用…と何枚もCDを購入してくださったり…本当に熱烈に愛していただきました。
そこから何度かコスモス通り教会でコンサートをさせていただきましたが、千嘉世先生に対面でお会いできたのは2回だけだったと記憶しています。
その後先生は癌が見つかり、手術と闘病のため宮崎のご自宅に戻られて静養しておられ、コンサートの際にはオンラインでメッセージを取り継いでくださったり、お話しをする事はできましたが、直接お会いする事は叶いませんでした。
金子先生以上にわたしのオリジナル曲を熱烈に愛してくださり、私以上にその歌詞を味わい、分析し、説き明かしまでしてくださった方とは後にも先にも出会った事がありません。
今先生が生きておられたら…と、いつも考えてしまいます。
震災後にボランティアで福島に通い、福島に重荷を感じて宮崎から単身郡山の牧師として赴任し、数時間1人で運転し被災地に通い、多くの人を励ましてこられた千嘉世先生。
郡山コスモス教会やGRACEクワイアのメンバー達の強力な愛のサポーターとして尽力されてきた千嘉世先生。
わたしにいつも励ましの言葉をくださり、歌う勇気を与えてくださった千嘉世先生。
いつの日か天国に行った時笑顔で再会するために、千嘉世先生が愛してくださったこの曲が少しでも多くの人の目に留まり、誰かの励ましや救いのきっかけとなりますよう、また自分の損得など一切考えず、労力を惜しまなかった金子千嘉世先生というキリストの愛を貫いた牧師先生が、この日本に確かにおられ多くの人に励ましと勇気を与えてくださった事を覚えていて欲しくて!
そしてコスモス通り教会のGRACEクワイアが活動を再開するとSNSで拝見し、金子先生が召されてそろそろ5年が経過する今、シェアさせていただきます。
鷲のように/齋藤 直江