名取のパソコン教室から

みちのく仙台に隣接した名取市に在る「ゆっくりたのしくパソコン教室」から日々の話題をお伝えします

家族の写真が戻ってきました

2012年05月25日 | 震災関連
たった2枚ですが、きれいに額装されて戻ってきたのは
娘が七五三の時に実家で撮ってもらった家族写真でした。



この写真はプロの商業カメラマン「フォトスタジオ クマ」の熊谷さんが届けてくれたものです。
熊谷さんのところは八木山というところに有って、震災の時に地震で建物に甚大な被害を受けて
今回建て直す事になり、それまでお仕事で溜まりに溜まったネガを整理したそうです。

その中に昔撮影をお願いしたわが家の家族写真を見つけ、当然津波に流されて何も無いだろう
わが家のことを気遣ってくれてこの写真を届けてくれたのです。

みんなそれぞれ生活すること自体が大変な中、他人の事まで考えてくれるなんてうれしいね、って
いうよりそれを通り越して涙が出る。持つべきものは友達ですねえ。

俺も頑張るよ。熊谷さん、ありがとう!!!




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HTさんからのご報告

2012年05月10日 | 習い事
昨年まで教室に通われえいたヒラヤマ画伯ことHTさんが突然教室にふらりと現れました。
「南米に旅行してきた」ということでわざわざそのご報告に来てくれました。

下の写真付きはがきを見ても分かりますが、A4判のサイズで多数の写真をプリントして
こられました。現地へは飛行機を乗り継いで3日間、やっと4日目に着いたそうです。

3年ほど前に最初はヨーロッパ、次いで中国と海外に行く楽しさに目覚めて今回は
日本からみれば地球の裏側の南米大陸へ、どこへでも単身でツアー参加されています。

お体は大丈夫ですか、と言いたくなってしまうようなHさんですが、元気に楽しんで
こられたようで良かったですね。今後もお体お大事にして次なる目標へ向ってください。

報告を受けたこちら側も、世界遺産のマチュピチュ遺跡・ナスカの地上絵など行きたい
ところばかりでうらやましい限りです。





下の写真は仙台周辺の桜の名所のカットを集めてこられたはがきもいただきました。






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長文になります

2012年05月03日 | 震災関連
地元閖上の復興という観点からも勿論考えるべきですが、では自分は身の振り方を今後どうするのか、
考えをまとめてみることにします。

先日名取市主催の「復興100人会議」という名の説明会に行ってきました。
これまで聞いた内容の繰り返しが多かったが、進行役を東北大学の準教授にするなどの改善は見られた。
(もちろん本質とは関係がない)

相変わらず名取市は他のほとんどの自治体とは違い「移転」ではなく「現地再建」のお仕事を粛々と
進めているということは間違いがない。
そして、それに対する住民の反発という図式も変わってはいない。

ちょうどこの時期、マスコミでは原子力発電所の是非にについて大きく取り上げられ、推進派も反対派も
声高にそれぞれが主張し合いまるで集団ヒステリー状態が延々と
続いている。お互いを理解しようなどという雰囲気は微塵もない。

閖上の復興の議論もこれに似ているなあと思う。
市側と住民側の信頼関係が無いのが致命的なのではあるけれど、市側の説明では現地再建でも今後の街づくりは
津波に対しても100%安全なのだという。
「経済的」にも「技術的」にも一番のやり方を理解して欲しいという。

一方、住民側は5600人の住民のうち700人以上が亡くなったという事実を認識すべきで、津波は
人知を超えてやってきた恐ろしい存在なのだから当時安全だった仙台東部道路より西側に住みたいのだ。
選択肢がないのは何故だ。全員が被災者である住民の「感情」はなぜ尊重されないのか、と訴える。

市側は住める土地にします、住民側は住めない土地だ、と主張し相容れない。

あなたは7.2メートルの防潮堤が100年~150年間隔にやってくるレベル1の津波から自分を守ってくれると信じますか?
あなたはさらに二次防御の6メートルの堤防が1000年間隔にやってくるレベル2の津波から自分を守ってくれると信じますか?
今回の津波なら50センチだけそこを越えてやってきますが、速やかに逃げれば助かるということに納得できますか?

そこでまた疑問点が出てきます。
そもそも、今回の津波で700人以上が犠牲になったその原因は分かっているのですか?
津波は少なくとも3方向から襲ってきました。ちゃんとシュミレーションしたのですか?
さらに、もし10000年間隔でやってくる津波があったら、、、誰も答えようがないのでは?

市側は言う、かつての住民のみなさん、120ヘクタールあった土地を80ヘクタールに減らしますが、できるだけ皆さんの
負担にならないよう国の交付金をつかって土地を造成しますから一人ひとりの土地の面積を減らしたり、土地の位置が
変わることに協力してください。
皆さんの為にやっていることなんです。誰も莫大なお金をかけて誰もすまない土地なんかつくりませんよと。

ここは冷静に考えよう、でも冷静に考えれば考えるほど誰がこれから閖上に住もうとするのか分からない。
子育て世帯が住むだろうか?小学校も中学校も仮りの場所にあり、すでに転校してしまった世帯も多い。
土地への愛着が強いのはある程度年のいった人達だけれども、新たに家を建てるには借金が必要だろうが
60歳を過ぎれば新たなローンの借り入れは無理だ。自己資金のある人に限られる。
すでに他所で土地や家を購入して、暮らしている人たちは戻って来るだろうか?
仮設住宅に居て、1人暮らしなら公営の復興住宅に住みたいだろうけど、この家賃もそう安いものにはならないだろう。

どんな理由が有るんだろう?閖上に戻りたい理由が?

すでに壊れてしまったコミュニティーを守るというのは現実的ではない。
漁師が生活の為に住むのはもっともなことではあるがその数は震災前でも30名余りだったそう。

自分が閖上に戻りたい理由は有るか?
寝泊りの場所としてそこに住むのは考えられない、常に怯えて暮らすことになる。
土地代は要らないとしても家を建てるなら金がかかる、ローンを組むことになるが
60歳まであと3年を切った、時間が無い。それまでにガンにでもなったら借金もできない。

やはり結論は閖上を離れることだ。それもできるだけ早く家を何とかしたい。
借金をするのも今しかない。もう自分のこれからが見えている。

新たな生活を新しい土地で模索しようと思います、という結論しか今の自分にはない。




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