「チビはこのごろ威張っとう」 と、カチャンが言う。
たしかにそうだな。 このごろ1階のリビングでチビの姿をよく見かけるようになった、とトチャンも感じる。 1階はゴンが仕切るテリトリーのはずなのに、なんでやろ?
チビは、たとえばこんな具合にさっさと毛布に潜り込んでず~っと粘っている。
私が先住猫なのよっ!(キリッ)
おお~、チビが主張している!(笑)
寒くなって暖を求めてリビングにたむろするようになったのかもしれないね。 だが、それにしてもチビの態度が急にでかくなったように思えて仕方がない。 ちょっと前まではゴンに気を使ってコソコソしていたチビだったのに、リビングに居座る時間も増え、あちこち占有している。 闊歩する態度にも余裕が感じられる?
と、思案していると、ふと「あの出来事」が脳裏に甦ってきた。
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「うわっ、くさ~!」 とカチャンが叫び声をあげる。
「あ、透かし屁したろう?」(トチャン) 「嫁にようそんな失礼なこというなぁ!(怒)」(カチャン)
軽自動車の車内がいきなり異臭まみれになり、ふたりともパニクっている。
「あっ!ゴンがウ●コしとう!」
ゴンを小さなケージに入れての予防接種を受けに、あい先生の病院の駐車場に車を停めた途端の事件だった。 ゴンが一気に放った大量のウ●コで、ケージはウ●コまみれ! ゴンも・・・ そして神妙なきまり悪そうな顔で、パニクるふたりをじっと見つめていた。
ゴンは、家を出発する時から(というかケージに入れられた時から)ず~っと車内でも
みゃぁ~~~、みゃぁ~~~、みゃぁ~~~、・・・・・と
か細く悩ましい声で何かを訴えるように泣き続けていた。 なだめながら、いつものことだからとタカをくくっていたのだが、まさかこんな大事件を引き起こすとは!
あい先生は、てきぱきと手際よくケージとゴンの汚れた体をふき取ってくださったので、パニックはおさまったのだが、ゴンって甘えん坊でやんちゃで開放的で・・・なんて思っていたトチャンとカチャンにとっては、ゴンが実は気が小さいチキン野郎だったのだと意外な面を突き付けられて、大、大、大ショックだったのです!
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あの事件から1か月くらいたったのだが、あれ以来、ゴンが頼りなく、しょぼく見えてしまう。
だ・か・ら・ぁ
チビも、なんとなしにゴンの失態を薄々感じて、ちょっと「上から目線」になってきたのかもしれないな?
と・・・
なあ、ゴンちゃん。
それ、考えすぎだよっ!(シュン)