
ねこタクシー観たかったんだけど近所でやってる映画館が無いんです。東京まで映画なんか観に行ってられませんよ~。この日曜にも行ってきたばかりなのに。でも本当はとっても観たいの。アグレッシブなカンニング竹山がしょぼいおっさんを見事に演じきり、主人公のみーすけというしょっちゅうベロ出してるでかくて大人しい雄の三毛猫は萌え上がるほどかわいいし。ま、DVD待ちですね。仕方ないっす。扱う箱が無いんだもん。
で、今日は話題の「告白」観てきました。あ、フライヤーは予告でやってたアンジー主演の「ソルト」です。今上映中のフライヤーなんて残ってる訳無いわな。ソルト、面白そうです。ボーンコレクターの時は初々しい女優さんだったけど、こんなにメジャーになるとはね~。あと予告では、もたいまさこが出てる「ばあちゃん」とかいう彼女以外は皆白人って映画が面白そう。あとね~東西の壁が崩れて失業して散り散りになったオーケストラのメンバーが集合する映画なんだけど、ちょっとスペースカウボーイを彷彿とさせるテーマですが(確かに「この星では・・・」のCFに出てる男優さんも出演してるし)んでも、私はメインで流れてたチャイコフスキーの曲が好きなので、観にいきたいわ~。あ、私はクラシック好きですの。
あ~そうそう「告白」です。傑作です。良かったです。職場の派遣の子が観てたので「どうだった?」と訊いたら「血とか大丈夫ですか?」と訊かれたので「あ~サスペリアとかそうゆうので鍛えてるから全然平気!」「ほんじゃ全然オッケーです」
で、のっけから騒がしい教室の場面から、松たか子扮する森口教師のひとり語りにしか見えない生徒達への呼びかけから始まります。この傍若無人な餓鬼共の姿が、次男の通ってた高校の授業参観時の生徒達の行動にダブりまして、おぞましくて正視に堪えられませんでしたが、あの場面は本当に誇張でも何でもなく、今の崩壊した教育現場そのものなんですよ。リアル過ぎです。授業中に携帯いじくりまわす奴ら。堂々と眠りこける女生徒。でかい折りたたみの鏡を机の上に置いて堂々と授業中に化粧直しする女生徒。授業参観中なのにこれですよ。奇声を発する男生徒、手を挙げて、授業とは無関係の質問を教師に投げかける男生徒・・・・。うちの息子がいじめに遭ってたかどうかは判りませんが、このクラスからはかな~り浮いていたことは想像できました。いや、一応教師の皆さんからは、息子は生徒会役員だったので気に入られてたようなのでいじめとかはあんまり気にはしてませんでしたが。それに素直にいじめられっぱなしってタマでもなさそうだったし。でも羊の皮を被った山羊かもしれませんが。
なので、すうっと映画の世界に入れましたね。リアルと虚構の垣根をすっと飛び越えることが出来れば、もうその映画は成功です。この作品、リメイクのオファーが殺到していて、松たか子の役はニコール・キッドマンにとかキャスティングまで決める勢いだそうですが、私は、この作品は日本人である松たか子が日本語で語る台詞回しが、ものすごく重要なファクターだと感じてるので、あと、雌犬のような女子中学生や野良犬みたいな男子中学生に向かって、最後まで淡々と丁寧語を崩さず語り掛け続ける森口先生の怖さってのは、基本的に敬語とかの無い英語で演じても、これほど響いてはこないと思うんですわ。
あとね~犯人役の少年達が良かったですね。少年Bの追い詰められた狂気。彼と共依存の母親が一緒に狂気へ追い詰められていくところ。木村桂乃がいい味出してました。ついこの間まで小娘って役ばかりだった気がしますが、あほな母親(でもさ~親、特に息子に対する母親ってのは親ばか通り越して阿呆丸出しになるのよね。自戒も込めて)うまく演じてましたわ。
ま、あまり語るとネタばれですが、また観てもいいかなと思える作品です。「いいひと」ってのが一人も出てこない稀有な映画です(仮面いい子は出てくるけど。あ、あと脇役のばあちゃんと犬位かな、ましなのは)
パンフはそういうわけで、読み直したらおぞましい記憶が蘇るようで、金払って不快になるもん買うのもな~と考えて買いませんでした。でもまた観にいったら買っちゃうかも知れない・・・・・・・・・・・・・な~んてね♪
あのエンドロールに流れてるの、ヘンデルの「私を泣かせて下さい」かな~。
と思ってさっき、トイピアノで弾いてみたんですが、消化不良になりました。ちゃんとしたスコアで弾いてみたいもんです。