彼の死を知ったのはまだ千葉に住んでいたとき。
たまたまテレビをつけていて、知った。衝撃だった。
クイーンは高三のときに初めて知って、すぐレコード屋さんに走った。
戦慄の王女を購入した。
高三の春休みに初来日。
田舎に住んでた私は特急と鈍行と地下鉄東西線を乗り継いで九段下に向かった。
もちろん、コンサートを観る為でなく、クイーンのリハーサル音だけでも聴ければと思っただけで。
昼間の武道館に着いたら、聞き覚えのあるあのブライアンメイのギターの音が聞こえてきた。
もうこれだけでいいと思った。
それから4月に就職して、同期の子がクイーンのライブに行ったと自己紹介した。
私は彼女に声をかけた。彼女の驚いた顔。そーだろーな。私みたいな地味でださい田舎者がクイーンなんて知ってるとは思わなかっただろうね。
武道館にリハーサルの音だけ聞きに行った話をした。
クイーンが両国で追加公演をやる情報が入った。
彼女と私は初めて行く両国で長蛇の列に並んだ。沢山沢山ロックの話をした。
会場に入った。ほとんどが女性客ばかりだった。
ライトが消えた。
ボヘミアンラプソディのヴォーカルが流れてフレディのシルエットが浮かび上がる。
割れんばかりの喝采、悲鳴!
生まれて初めての外タレのロックコンサートだった。
ここから、私たちのロックな日々が始まっていった。
あの日を忘れない、ずうっとずぅっといつまでも。