岜沙村(注:苗族の村)では、吃新節の期間に新婚のお嫁さんが、結婚後初めて実家に里帰りするのだそうです。吃新節の最初の日の夕方、お嫁さん一行が実家や親戚へ近隣へのお土産を天秤棒で担いで、村の中を通り過ぎて行きました。行列は大体5,6人で、お嫁さんは当然何も待たないで最後を歩き、足早に村の広場を通り過ぎましたが、広場でその行列を見送り、見学するのも村の習慣のようですが、この日は8人が里帰りしたそうです。
岜沙でも結婚してもすぐには夫婦が同居する習慣はないようです。結婚しても当分の間は、別々に住み、農作業が忙しい時などには夫の家で農作業を手伝い、同居もし、また、実家に戻るというような日が続くのだそうです。そしてある程度の年月が経ってはじめて正式に同居を始めるのだそうです。吃新節は同居を始めてから初めて嫁さんが里帰りをする日との事。
岜沙は、鉄砲を持つことを認められている唯一の村でもあるそうです。ある村人によれば以前にはイノシシ、野うさぎ、野鳥なども獲れたが、今は殆ど獲れないとの事。野良仕事をする場合などにも鉄砲を持っていく人も多いようですが、獲物になるような動物は最近は殆ど見かけないそうです。
また、岜沙は男性の髪型が特別なことでも有名です。カマで髪の毛を剃るとのことで、ある人言わせるとその髪形は日本の武士にも似ているという人もいますがどうでしょう。