2016年の1月1日から大理古城及び周辺の路上でや、空き地では中国語で云う「摆摊}が全面禁止となりました。中国語の「摆摊」とは「道端や市場周辺などで物を並べ売る事」(注:現代漢語大辞典に拠る)、また、その言葉が日本語に訳される場合には、一般には「露店、屋台を出す、地面に物を並べて売る」と云う様な具合に訳される様です。
中国では至る場所で、この「摆摊」が見られ、人の通行や交通の妨げになる、正規に営業許可を得て営業している商売人の利益を損ねる、街の景観を損ねる、食べ物を売る露店も多く衛生上問題が多い等の理由から、摆摊は中国では長い間行政当局の取り締まりの対象になってきました。
中国でも「摆摊」は厳密に云えば法律に触れる違法行為の様ですが全面禁止や厳しい取り締まりは出来ないようで、関係当局に云わば黙認されて来たようです。摆摊は中国の至る都市や農村でも見られ、この摆摊を生活の生業とする人は中国全土では何千万人も上ると推測され、全面禁止にすればその人達が生活の糧を失う事になるのである程度は黙認するしか方法が無いとも思われます。北京等の大気汚染がひどい都市部では「摆摊」で炭火を使っての焼肉や焼き魚、野菜焼きなどを売る露店は禁止になったとの報道もあります。
大理古城では一部の地域に限って、例外的にこの「摆摊」が認められて来ました。ところが、一転して1月1日から大理古城及びその周辺では「摆摊」が全面的に禁止となりました。また、店舗を構えている店主が公道に椅子やテーブルを勝手に並べて営業する事や店の商品を道路にはみ出して並べる事も合わせて全面禁止となりました。
昨年の10月頃から大理古城では「摆摊」が全面的に禁止になると云う噂は流れていましたが、通達が出ても、どうせ中国の事だから全面的な禁止とは名ばかりで、すぐに有名無実になるだろうと云う様な話をする人が多かったのですが、珍しくこの通達が厳しく適応されて、1月1日から、道路からは椅子やテーブルが撤去され、道路を不法に占拠して営業していた露店、屋台もすっかり姿を消しました。また、道路占拠して商品を並べて売る人の姿も殆んど見られなくなりました。
大理古城及び周辺が、今回屋台・露店の禁止、道路を不法に占拠して営業する事等を全面的に禁止して街の景観の整備に乗り出したのは、色々な憶測が流れています。大理古城の一部の地域では、もともと「摆摊」は認められていたのですが、噂が噂を呼んで「摆摊」をする若い人が街中に溢れる様になった事、元々認めてられていない場所でも勝手気ままに「摆摊」をする人が沢山出て来た事、「摆摊」する人間と正式に営業している人の間で良くトラブルも起きて苦情も多かった、「摆摊」で売っている品物にも問題も多いなどの理由等もあり、今回全面禁止となった様です。また、「摆摊」をしている人が押し売りをする等の苦情も、関係当局に寄せられてたとの事。
また、このブログでも何度か触れたのですが、ここ数年大理古城周辺を訪れる観光客が爆発的に増えており、大理州政府当局が大理古城を含めて大理州の観光のインフラ整備や街の景観の保護や街並みの整備、保存に乗り出したとの事です。その様な次第で今年(2016年)1月から摆摊も全面禁止なった様です。
大理古城等では以前は、この様な光景は当然の事として良く見られたのですが、2016年1月1日からは、道路をはみ出して物を並べる事は不法行為として禁止となり、この様な光景は大理古城内からは姿を消した様です。
道路にはみ出して椅子やテーブルを並べるのも違法行為として、取締りの対象になる様で、今ではこの様な光景も姿を消しました。
この様な屋台も禁止です。
天秤簿を担いで観光客相手に果物等を売る人。天秤棒を担いで物を売るのは、もし取締りの人が来たら直ぐに逃げることが出来る為。上の様な写真の場合は、直ぐに逃げるというわけにはいきません。中国では「農貿市場」の近くでは、こう云う人が圧倒的に多い様です。また農村ではこ、の様なスタイル人が圧倒的に多い。
空き地や道端では、こう云う「摆摊」が多い様です。大理古城でもこの様なスタイルで道売りをする人が多い。
登山姿で物乞いをする、云わば物乞いを生業とする人達。登山姿で、旅の途中で泥棒に遭い財布を取れれたので少しばかりお金をと物乞いする人。大理古城には障害者を装った物乞いも多かったのですが、1月以降はこの様な物乞いも取り締まりの対象となるらしく姿を消しました。