中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

昆明市と河口市を結ぶ鉄道全線開通

2015年01月10日 | 雲南省

雲南網(電子版)に拠れば、昨年12月に昆明市と河口市の間の鉄道が全線開通したとの事です。このブログでも触れたのですが、昆明駅と豪自北駅との間では、既に列車が開通していたのですが、昨年12月10日に、豪自北駅と河口北駅の間も開通したので、昆明と河口を通る鉄道が全区間の営業運転を始めたそうです。これで昆明駅と河口北駅の間は約6時間20分で結ばれるとの事。この度、開通した列車は、始発の昆明駅を経ち、玉渓、通海、建水、豪自北、豪自、屏辺等の主要駅を経て終点河口北駅に到着するとの事で、当面、一日2本運行される様です。

元々、昆明市と河口市間にはフランス人の手により建設された、幅1メートル程のいわゆる狭軌の鉄道が走っていたそうです。その鉄道は、1903年に建設が始まり、7年の歳月を経て1910年に完成し、昆明と河口間の鉄道の運行が始まったそうです。この鉄道は雲南省では初めての鉄道だったそうで、戦争中には一時運転を中止した事もあったそうですが、2003年迄は運転をしており昆明から河口まで約18時間かかったそうです。幅が僅か1メートルの狭軌の鉄道と云う事で客車の中も大変に狭く、お客は文字通り膝と膝をくっつけて座る様な状態だったそうです。また、この路線は狭い上に、カーブも多く、乗り心地も大変悪く、列車なのに酔う客も多かったそうです。この列車は2000年代に入っても運転をしていたのですが、施設が老朽化し危険な状態になり、安全面等を考慮して、2003年には運転を中止し、約百年に亘るその歴史を終えたそうです。同じ頃昆明河口間の新しい鉄道の建設が進められていて、2014年12月にその区間が全線開通して、約11年振りに再び昆明と河口簡が今度は全く新しい鉄道で結ばれる事となったそうです。

豪自河口間の約140キロに渡る鉄道工事は2007年から工事が始まったそうですが、豪自は海抜1200メートルあるものの、河口は海抜が僅か100メートルとかなりの標高差を結ぶ鉄道工事と云う事で大変な難工事だったそうで、この区間は短い割には予想外に時間を要した様です。

私は1989年には、昆明市の雲南民族大学に語学留学していたのですが、大学のすぐ近くをそのフランス人が建設したと云う古い列車が通っており、一度はこの列車で旅行してみたいと思いつつも、その列車には乗る事なく終わりました。その頃住んでいた寮から大学までの道路を跨ぐ形で、この鉄道が走っており、毎日の様にその狭い線路を跨いで大学に通っていた事も懐かしく思い出します。この古い列車の写真集なども出ており、その沿線を撮った風景写真等を見ると一部の区間でも良いから乗っておけばと後悔しきりです。貨物は一部の区間で今も運転しているとの事です。

このブログで、以前昆明から河口迄の行き方を書いたのですが、途中豪自北駅で降りてバスに乗り換えると云う必要がなくなり、昆明から河口まで直接鉄道で行く事が出来る様になり大変便利になりました。

列車は当面1日2本の様です。

昆明駅発   河口北駅着  9時32分 15時52分
河口北駅発  昆明駅着    6時20分   12時20分

昆明駅発   河口北駅着   17時38分  23時44分
河口北駅発  昆明駅着     16時22分  22時35分 

雲南網HPより  河口北駅に着いた昆明からの一番列車と乗客

尚、昆明市と玉渓市間が今年2015年中に電気工事化等の工事が終えると、この間が一時間短縮されるので、昆明市河口市間も更に一時間短縮されるとの事。

こちらに昆明駅--河口北駅の最新の時刻表を載せてありますので参考にしてください。(注:2016年5月時点) 

昆明駅から河口北駅時刻表


                                                                                                                                                           



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