●ISEZI(いせじ)で更なる出会い(その2)
同席してくれたもう一人は「西村純子」さん。新発田市生まれの50代女性で、10年ほど前に「新発田をもっと好きになるフリーマガジン」をコンセプトに月刊の無料誌である「街角コンパス」を創刊し、楽しい場所や美味しいものなど地域の魅力を幅広く発信している。日本フリーペーパー大賞最優秀賞受賞と聞けばクオリティの高さが推察できよう。
昨年からはいわゆるコミュティFMの「エフエムしばた」代表取締役に就任。ラジオと紙媒体、web等の有機的連動で新しい情報発信を創造しようとしている。
ご自身は東京に進学したが、父親逝去を契機に新発田市を捨てきれない思いから帰ってきたという。子育て一段落の折に上京しようかと思っていたら「街角コンパス」の引継話があり、それが軌道に乗って今一度東京に出ようか思ったら「エフエムしばた」の話が来たという経緯。自分以外に引き受け手もなさそうだったからとご謙遜される。
新発田を何とかしたいとの地元愛が強くて戻ってきて残られている事には違いなく、地元の人が言う「新発田には見るところが無い、いいところが無い」から脱却したくて、地域の魅力を掘り起こしてきたのだという。そんな言いぶりは我が故郷の柏崎でも子供の頃には大人達が異口同音だった。新潟県というのは何処もそんな風土が染み付いているのか。地元の大人の物言いは若者の流出を考える上で重要な論点であると改めて思う。
「東京在住の自分の子供を見ていると、一旦就職して既にそこそこの収入を得ており、生き甲斐など含め新発田には東京を上回るメリットがなかなか無く、Uターンに結び付かないのが現状。生き甲斐を醸成するハードルは非常に高い」とお話しになる。
それでも、新発田が生んだ実業家である大倉喜八郎が建てた迎賓施設「蔵春閣」が、ふるさと新発田に移築されたことを契機に、この偉人や新発田への関心が高まっているので、この機に面白くストーリーを語れる新発田に眠る資源を掘り起こすべきだと熱が入る。
新発田は城下町として有名だが、軍都の時代もあり、料亭文化が培われたので良い料亭が幾つもあり、そこから派生したカジュアル飲食店もクオリティが高い。
歴史や伝統の深さ故か、普通の家の法事でもしっかりと教育された芸子が付くほどだった。質が高く維持された文化を育んだ歴史を紐解くと新発田の魅力が更に見えるのではないかと、新発田の振興のための視点について話は尽きないようだ。
早期定年退職の年齢だとか、フリーペーパーを10年やって一区切りついたなどと”引き際”的なお話もされるが、本日の急な設定の座談会にもお忙しい中一人で駆けつけてくれるなど、このヒトを動かす新発田愛は炭火の様に強固と見受けられる。若い人が意欲を持って新発田に関わってきてくれれば、改めて情熱を炎のように高めて、どんな応援でもしてくれそうなヒトだと思えた。
そして、西村純子さんが10年かけて積み重ねて来た労により、地元の企業から広告掲載料を得て地域の人流の増と経済効果を狙うフリーペーパー「街角コンパス」という上質な仕組みが住民に浸透していることは、この地で起業などするに際しての広報や販売を考える時に、非常に有意なインフラと言えるのではないかと思う。
殆どを一人で切り盛りしてきた西村純子さんが、手が回らなくなるのではと老婆心ながら心配してしまうようなご多忙ぶりなのだが、築き上げてきた情報発信の仕組みを支えて発展させてくれる人はいないかと呼び掛けすれば、それそのものがこの地域へと若い人の関心や関与を呼ぶかもしれない。
座談会の初回としてISEZIでは、にわかには言葉に表せないような浮かび上がるイメージなども含めて書ききれないほどに、目が覚めるような刺激と新発田地域活性化を考える上での具体的なヒントが"大漁"であった。
出席者からは「座談会」展開に関する私の意図に少なからず好感を持ってもらえたようだ。役所の外にいる人からの反応というのが何よりも有難い。
「地域を振るわせることに繋がる座談会」を進めていく有意性を確信できた。
昨年からはいわゆるコミュティFMの「エフエムしばた」代表取締役に就任。ラジオと紙媒体、web等の有機的連動で新しい情報発信を創造しようとしている。
ご自身は東京に進学したが、父親逝去を契機に新発田市を捨てきれない思いから帰ってきたという。子育て一段落の折に上京しようかと思っていたら「街角コンパス」の引継話があり、それが軌道に乗って今一度東京に出ようか思ったら「エフエムしばた」の話が来たという経緯。自分以外に引き受け手もなさそうだったからとご謙遜される。
新発田を何とかしたいとの地元愛が強くて戻ってきて残られている事には違いなく、地元の人が言う「新発田には見るところが無い、いいところが無い」から脱却したくて、地域の魅力を掘り起こしてきたのだという。そんな言いぶりは我が故郷の柏崎でも子供の頃には大人達が異口同音だった。新潟県というのは何処もそんな風土が染み付いているのか。地元の大人の物言いは若者の流出を考える上で重要な論点であると改めて思う。
「東京在住の自分の子供を見ていると、一旦就職して既にそこそこの収入を得ており、生き甲斐など含め新発田には東京を上回るメリットがなかなか無く、Uターンに結び付かないのが現状。生き甲斐を醸成するハードルは非常に高い」とお話しになる。
それでも、新発田が生んだ実業家である大倉喜八郎が建てた迎賓施設「蔵春閣」が、ふるさと新発田に移築されたことを契機に、この偉人や新発田への関心が高まっているので、この機に面白くストーリーを語れる新発田に眠る資源を掘り起こすべきだと熱が入る。
新発田は城下町として有名だが、軍都の時代もあり、料亭文化が培われたので良い料亭が幾つもあり、そこから派生したカジュアル飲食店もクオリティが高い。
歴史や伝統の深さ故か、普通の家の法事でもしっかりと教育された芸子が付くほどだった。質が高く維持された文化を育んだ歴史を紐解くと新発田の魅力が更に見えるのではないかと、新発田の振興のための視点について話は尽きないようだ。
早期定年退職の年齢だとか、フリーペーパーを10年やって一区切りついたなどと”引き際”的なお話もされるが、本日の急な設定の座談会にもお忙しい中一人で駆けつけてくれるなど、このヒトを動かす新発田愛は炭火の様に強固と見受けられる。若い人が意欲を持って新発田に関わってきてくれれば、改めて情熱を炎のように高めて、どんな応援でもしてくれそうなヒトだと思えた。
そして、西村純子さんが10年かけて積み重ねて来た労により、地元の企業から広告掲載料を得て地域の人流の増と経済効果を狙うフリーペーパー「街角コンパス」という上質な仕組みが住民に浸透していることは、この地で起業などするに際しての広報や販売を考える時に、非常に有意なインフラと言えるのではないかと思う。
殆どを一人で切り盛りしてきた西村純子さんが、手が回らなくなるのではと老婆心ながら心配してしまうようなご多忙ぶりなのだが、築き上げてきた情報発信の仕組みを支えて発展させてくれる人はいないかと呼び掛けすれば、それそのものがこの地域へと若い人の関心や関与を呼ぶかもしれない。
座談会の初回としてISEZIでは、にわかには言葉に表せないような浮かび上がるイメージなども含めて書ききれないほどに、目が覚めるような刺激と新発田地域活性化を考える上での具体的なヒントが"大漁"であった。
出席者からは「座談会」展開に関する私の意図に少なからず好感を持ってもらえたようだ。役所の外にいる人からの反応というのが何よりも有難い。
「地域を振るわせることに繋がる座談会」を進めていく有意性を確信できた。
(「新発田地域ふるわせ座談会12・「ISEZI(いせじ)で更なる出会い」(その2)」終わります。「新発田地域ふるわせ座談会13・「敬和学園大学へ伺う」(その1)」に続きます。)
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