【紹介文】
突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、光とは何か。著者の最長にして最高傑作。
【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
ドラマ性 ☆☆☆★★
独創性 ☆☆☆☆★
読み易さ ☆☆☆★★
【西京極の読後感想】
読んでいる間感じる薄気味悪さとそれでも読み進めてしまう興味 これこそがカルト宗教に嵌ってゆく心理かも…。とすればこの小説を書いた中村文則という作家はなかなか巧みな文章力を持っている。僕は乗り切れなかったけれど、嵌る人には嵌りそうな作風。作中後半でカルト教団の幹部が語るアジテーションで「ネットで過去の戦争を美化し、仮想敵を設定することで優越感に浸り、国を右傾化させる」国の陰謀説を唱えていたりするが、それが今やしっかり現実になっている。そっちの方が小説より恐ろしい。憎しみからは争いしか生まれない。現実とはかけ離れていても理想を掲げておくことは大事だという点は大いに賛成。核もいらない。戦争もするべきではない。抑止の為に力を振りかざすのは被爆体験国日本の採るべき手段ではない。
突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、光とは何か。著者の最長にして最高傑作。
【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
ドラマ性 ☆☆☆★★
独創性 ☆☆☆☆★
読み易さ ☆☆☆★★
【西京極の読後感想】
読んでいる間感じる薄気味悪さとそれでも読み進めてしまう興味
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